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ゼロのココロ  作者: すぴ
無自覚
19/84

9-1



*9 無自覚



有紀とたつにいにくっ付いて歩く俺。

この2人と並ぶと、どうしても俺が小さく見えるんだよね…。

いや、実際小さいほうだからいいんだけど。いいんだけどね。

でもやっぱり、男としては大きいほうがカッコイイからね、。



「…ぅー」


そう思ってたら、無意識に唸って、2人より前に出てた。

ほら、前に出たらちょっと大きく見えるかな?と思って。



「?どうかしたか、澪梓。」

「どうしたの?」


「え、あのね、2人は背が高くていいなーって思って。

 前に出たら俺も少しは大きく見えるかなって思っただけ。」



((何!この可愛い生き物!!))



「澪梓はそのサイズが合うと思うぜ。」

「俺もそう思う。澪梓は今のままでいいよー」


「でもさぁ…。俺だって、あと3センチで170なのに…」


俺は少しいじけて、頬をぷぅっと膨らます。

じゃあ、2人とも「ブンッ」って効果音が鳴りそうなくらい速く

顔を背けた。


あ、ひどい…。そんなに見てられないほど今の顔ぶさいくだった?



((ちょ、可愛すぎ! 無自覚なのも困りようだな…))



.

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