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ゼロのココロ  作者: すぴ
入学式
17/84

7-4



「そうですよ泰雅(たいが)。そんなに睨むとウサギちゃんが怯えるので止めてくれませんか?」



そういう言葉が聞こえた。

俺は誰かと思いキョロキョロあたりを見渡すと、

生徒会長の後ろに、その人が居た。

生徒会長は、ワイルド系?なイケメンだけど、

その人は会長とはまた違った知的な美形だ。


てか、ウサギちゃんって俺…?



「んだ理玖(りく)。邪魔すんじゃねー」

「泰雅は相変わらずですね。式が進まないんですよ。」

「そんなこと俺にはカンケ--」

「さっさと戻れと言ってるんです。私の邪魔をしますか…?」

「…わかったよ、戻る。」

「それでいいんですよ」

「「「「……」」」



一瞬、この知的美形の人が悪魔…、いや、鬼に見えた。

急に黒い雰囲気を(かも)し出したかと思えば、さっきよりも一段階低めの声を発したんだ。


これには有紀も俺も、そして生徒会長もびびったらしい。

生徒会長は、大人しく舞台へ戻った。



「有紀、泰雅がご迷惑お掛けしました。」

三代(みしろ)先輩が謝らなくても」

「いえ、私の配慮行き届いてなかったという事ですので。

 其方の方も、怖がらせてしまったようで、すみません、」


三代先輩と呼ばれた人は、本当に申し訳なさそうに謝ってくれた。

だから、俺も隠れてるのは失礼なんじゃないか…。と思って、有紀の横に並んだ。


「だ、いじょうぶ…です、」

「それは、良かった。 お2人とも、本当にうちの会長がご迷惑お掛けて申し訳ありませんでした。

 それでは、私もそろそろ…。失礼しました」



そう言って三代先輩も戻っていった。

俺は会長と有紀と三代先輩に気を取られて忘れていたけど、

そういえば今って式中じゃないのか…?

俺は恐る恐る周りを見渡した。



すると、そりゃーもう沢山の人が、こっちを見ていた。

バッ。そんな効果音が出るほどすばやく俺はうつむいた。



『いつまで気を散らしているのですか?式を再開しますよ』


三代先輩がそう言うと、こっちを見てた人達が一斉に前を向いた。

ああ、良かった。







入学式もとい始業式は、生徒会長で中断されたものの三代先輩が再会してくれて、

次からは俺のほうに注目するなんて事も無く、無事終了したのだ。





7入学式 終

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