これでもまだ入学2日目なんです
4月5日。
キーンコーンカーンコーン。
「…」
「席に着けー」
「あれ、臼井さん今日休みなのかな?」
「…非常に残念なおしらせがある。」
「まだ入学したばっかだぜー」
「…臼井が昨日亡くなったそうだ。」
教室がしんと静まった。
「は?…先生何言ってんだよ!そんなの嘘だろ?」
「…信じたくないが本当だ。」
「んなこと信じられっかよ!」
「みんな落ち着いて!」
女が言った。
「臼井さんが亡くなったのはなにか理由があるはずだよ。でもそれは先生も知らないようだし、本当に亡くなったなら、臼井さんはこう争わないで欲しいと思ってると思う。だから落ち着いて」
「伊代田の言う通りだ。先生も詳細が分からないから、今は落ち着いて、授業やるぞー」
「…」
「よし、次の時間は魔法実法だ。体育館Mに向かえー」
魔法実技…その名の通り魔法の実技をやる授業。今回は初回授業なので、魔法把握テストをするそうだ。
「それぞれ魔法を発動してもらうからな」
「まず私ね!」
…
「次!」
「あの、私魔法使えないのですが」
「まあとりあえず行ってこい。魔法が使えなくとも他の点を見るからな」
「…はい」
測定場所へ向かう。
どうしたものか。
私は生まれてから1度も魔法を使ったことがない。
使えないのだ。
もしかしたら本当は魔法が刻まれているのかもしれないが、ちゃんと把握してないと使えないのだと思う。
まあそのためのテストなのだろうが。
よし、どうしたら良いか分からないけれど、魔力を込めてみる。
魔力は一説によると神経に流れているらしい。
そのため、私はとりあえず神経の魔力の流れを感じとる。
そしてある1点に集める。
そして体外に放出するイメージ。
「おい、早くしろよー」
クラスの男子が言った。
「なんか感じない?」
「何が?」
「なんかボワーって感じ」
がらん。
「ほーっほほっほ。オモシロソーナケハイガシオッタノデキテミタ」
「こ、校長!」
そして放出する。
「…」
「!」
だめだった。
一点に溜めていた魔力が散っていくのを感じる。
「ふむ。デハコレデ」
校長が帰った。
「よし、次」
「はーい」
「あの小娘、なんて魔力なんだ…」
少なくともここから体育館Mはここから100m離れていた。
それでも感じた膨大な魔力。
近くで見たらさらに凄かった。
下手したらあいつよりも上かもしれんな。
「とりあえず、要注意だな」
「うわーすごいね」
なぜか部活を見に来ていた。
「…そうかな?」
「凄いでしょ!サッカー部とか吹奏楽部とかはもちろん、
聞いたことない部活ばっかりある!」
楽しそうに色々な部活を見ている。
その時、茂みから伸びた手に捕まった。
「うぇっ」
「れい!う、うわあ」
鈴音も誰かに捕まったよう。
こうして私と鈴音はみっともない声を上げて別れた。
「うひひぃ。ようやく良さそうな子を捕まえたぜぇ」
と前髪が目に入りそうな女の子に捕まった。
「もう、それじゃあ勧誘じゃなくてただの誘拐じゃない」
メガネをかけたポニーテルの子が言う。
「?」
なぜここに自分がいるのか。
2人は相槌をした。
「ふふーん」
『ようこそ、研究部へ!』
「私は、小鳥遊響子!」
前髪の子が言う。
「で、私は明石智香。よろしく」
メガネの人が言った。
「えっと、私はれい」
『よろしく!』
「ふふっ。あと1人だぁ」
「あと1人って?」
「うんとねぇ、部活って4人いないといけないだよぉ。そして集まらなかったら…」
「廃部が決まるってワケ」
「チュー訳で?いくよれいちゃん!」
私の手を掴んで猛ダッシュして行った。
「ふひひぃ」
なぜか茂みに隠れさせられた。
また攫う気らしい。
「おっ、まだ部活決まってなそうな子発見!」
なんかひ弱な感じの男の子だ。
「というわけで!廃部がなくなりました!」
「…ぐすっ」
泣いている。
あれは酷かった。
なんでも彼はくすぐられることに弱いらしく、入部すると言うまでずっとくすぐられていた。
「で、これからどうするのですか?」
「ん?特に?」
「決まってないのかよ!」
「ま、まあまあ。明日決めよー」
「そうだねぇ」
というわけで、鈴音と帰ることに。
「なるほどねー。私も入部迫られて結局入ることになった」
「何と言う部活なの?」
「うーん、内緒!」
「そっか」
まるで昨日のことがなかったかのように振る舞っている。
私は確かに昨日は落ち込んだように感じたが、割とスッキリしていた。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
今回は前の2話よりボリューミーな感じになりました。1話で人が亡くなってるんで流石に2人が普通な感じを出せない気もするんですけど、大伴ちゃんは気を張ってる感じっていうか昨日のは流石に心にきてるんですけど、彼女は頑張り屋なんで隠したがるんです。
逆にクラスの子はあんま傷ついてなさそうな感じですね。一応びっくりしてはいるんですけど、内容が内容なんで実感がないみたいな感じになってます。
次回も楽しみにしていただけたら嬉しいです。