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謀略編・第十二話

 謀略編・第十二話、更新します。

 

 今回は加賀と但馬での一コマ。

 乱世というのは厳しい世界です。

永禄四年(1561年)七月、加賀国、金沢城、平井定武――



 「加賀守様、此度は格別の御配慮を賜り、感謝に堪えません」

 「いえ、某としても武田家と六角家の亀裂には思う所が御座いましてな。下野守(蒲生定秀)殿にもたいそう、心配をかけてしまった。承禎入道様も頭を悩ませておられたのでは御座いませぬか?」

 「その節は誠に申し訳御座いませんでした。承禎入道様もどうにかして武田家との断交だけは防がねばならぬと仰せになられておりました」

 当時はまだ当主の地位を継ぐ前であられた御屋形様が、武田家の要請を拒まれた時には本当に肝が冷えた。下手をすれば六角家が近江から消滅していた可能性もあったほどなのだ。こう申しては何だが、御屋形様の御教育を誤ったのかもしれぬな。

 御屋形様は、あまりにも我が強すぎる。誇り高い、それ自体は悪い事ではないのだが、何事も過ぎれば毒だ。

 御次男の次郎様とは、あまりにも違いすぎる。次郎様は謙虚で、学ぶ、という事を常日頃から実践しておられるのだ。儂個人としても、正直な事を申せば次郎様に当主となって戴きたかった。


 「仮に成り立たなかったとしても、某も亀裂は防ぎたいと望んでおります。その場合は別の方策を考える故、あまり思いつめないで戴きたく願います」

 「はは、忝う御座います」

 「では参りましょう。権六(柴田勝家)には平井殿は六角家からの友好の使者として参っている事だけを伝えております。権六は武骨な男だが、根は真面目で優しい男。某は急用で席を外させて戴きます」

 その間に色々と話をして見極めろ、という事なのだろう。ここまで配慮して戴けるとは望外の極みだ。梅の幸せの為にも、ここは踏ん張らねばならぬだろうな。



永禄四年(1561年)七月、加賀国、金沢城、ゆき――



 「二郎様、平井様ですが、宜しいので御座いますか?」

 「平井殿にとって主要な目的だからな、寧ろ有り難いぐらいだろう。俺としても、権六と平井殿が縁続きになるのは有難い事だ」

 月を膝に載せてあやしながら、二郎様は笑みを私に向けて下さった。本当に二郎様の側室となれて、私は幸せで御座います。

 卑しい出自の私ですが、大方(三条の方)様を始めとして、月とともに多くの方々に受け入れて戴いております。

 そのお優しい御心遣いを裏切らぬ為にも、今後も誠心誠意、二郎様にお仕えしなければなりませんね。


 「そういえば、ゆき。遠江にいた頃、武田の有力者に送り込んだ女子達から、何か困っているという文は届いておるか?問題が起きていれば、解決してやらんとな」

 「今の所、そのような問題を感じられる文は届いておりませぬ。赤子が産まれたとか、御正室との関係構築が難しいとか、そういう文は来ておりますが」

 「些細な事でも良い、其方から返事を書いてやって欲しい。例え答えにならずとも、気にかけてくれると分かるだけで、彼女達の不安は軽減されるからな。それに下手に俺が出るよりも、女同士の方が気兼ねなく遣り取り出来よう」

 そういえば伯耆守(秋山虎繁)様の御正室に収まった方からは頻繁に文が来ておりました。伯耆守様は二郎様の事を大変高く評価されておられるらしく、家でも話題に上る事が多いと文には書かれておりましたね。

 他にも赤子を孕んだ事に加えて、関東に関する情報も書かれておりました。関東は米の出来がやや良くなく、今年は少し不作気味になりそうなこと。農村では冬場に蕎麦や麦を作る話が持ち上がっている事。

 他に重要な事としては、三郎様の御正室となられた小谷の方(福姫)様の事。夫婦仲も宜しく、供に参られた侍女の方々の気立ても大層、親切である、と。

 伯耆守様は、三郎様の守役を務められる御方。その御正室となった以上、直接、関わる事もあるのでしょう。


 「二郎様。返事の文とともに、育児注意覚書を送りたいのですが、宜しゅう御座いますか?」

 「構わぬとも。秋山家の安定は、三郎にも大きく関わってくる。他にも必要と思う物があれば、送ってやると良い」

 「忝う御座います。木綿の産着と併せて送ると致します」

 木綿の産着は温かい。きっと喜んで戴ける。

 そういえば、私のお腹の子ももうすぐなのだ。この子の分も準備しておかないといけませんね。


 「ところで、ゆき。話は変わるが関東からの文は来ておるか?」

 「北条家と長尾家、双方から特に文は来ておりませぬ。竹中殿からも月に一度の割合で定期的な報告は来ておりますが、臨時の文は来ておりませぬ」

 「長次郎も二ヶ月に一度は直接加賀へ報告に顔を出しているが、今の所、問題は起きておらぬようだったな」

 確かに二郎様の仰る通りで御座います。

 長次郎殿には負担をかける事になるが、長次郎殿は加賀との往復生活は苦ではないようだった事を、ふと思い出しました。

 妻となったばかりの朝日殿に会えるのが嬉しいのでしょうね。


 「あと気になるのは、上野国を纏め上げた長尾景虎が、武蔵国に侵攻を開始した、という報告だな。宇都宮や佐竹はどう動くか」

 戦況は長尾に有利、との事。国人衆が長尾に靡いているのが理由だと聞いております。とはいえ、秋の収穫までまだ時間はあるのですから、武蔵国はこれから本格的に荒れていく事になるでしょう。

 しかし、二郎様の見立て通りなら、武蔵国は大半が長尾に獲られる事になります。

 にも拘わらず、長尾が越後へ戻れば元の木阿弥。再び、武蔵国は北条側に染め上げられる事になる。

 これを阻止するならば、長尾は相当に強力な抑え役を上野国に配する必要があるでしょう。


 「ゆき、其方の方から聞いておきたい事はあるか?」

 「御言葉に甘えさせて戴きます。二郎様、越中ですが今後はどのようにされるので御座いますか?」

 「当初の予定通りだ。領地も十万石には届かぬが、それなりに確保できている。孫次郎(昌盛)に三万石、権六に一万石を任せて城を守らせる。築城は十兵衛(明智光秀)の担当だ。そして出来上がれば加賀――越中――飛騨経路を本格的に利用できる。あとは能登を落として後顧の憂いを無くすだけ。能登畠山、だいぶ焦れておるようだ。民は逃散して加賀へ居つき、国人衆は武田の真似をする。さぞや不愉快であろうな」

 クックック、と小さく笑われる二郎様。

 現在、能登国は徐々に不穏になりつつある。その不穏な空気が向けている矛先は、能登畠山家当主に突き立てられる事になるのだろう。

 加賀が乗り込むのは、その後。承禎入道様の姫君である艶姫様救出を大義名分として、参戦する事になります。


 「能登の秋の年貢はかなり減りましょう。であれば増税の可能性も。更に逃散が進むか、或いは一揆、果ては内乱で御座いますか」

 「上策は能登に加賀を攻めさせてからの逆侵攻。大義名分は多いに越した事は無いからな。当主には正当な加賀の支配権を有する者を攻撃した責任を取らせる、と言い張る事も可能になる。これなら御正室を確保して近江に帰らせた上で、能登の実効支配も可能になるな」

 現在、能登方面は柴田様が守りの要となっております。しかし能登を支配下に置けば、その役目も終わり。次は対越後、それを見越しての越中進出の準備。その為に、柴田様は孫次郎様とともに越中へ移動となります。


 「だが大義名分無しの戦は悪手だ。軍神の機嫌を損ねる事になる。急いては事を仕損じるとも言うしな。今は待ちの時だ。そういえばゆき、俺が尾張出身の山内という若者を藤吉郎に預けた事は覚えておるか?」

 「はい、春に挨拶を受けた覚えが御座います」

 「あの時な、上が愚かだと下が迷惑するという事を実感できたわ。立場的に、山内家は権六の柴田家と同じ家格の筈だ。それを滅ぼされるまで忠義を尽くして、あの有様だ。これではいかん。愚か者が権力を握らぬよう、組織改革を考えねばならんと思ったのだ」

 また難しい事をお考えになられたものです。一言で言えば馬鹿が出世できないようにする、という所でしょうか。確かに重要ではありますが、実践するのは難しく思えます。

 武田家中においても、二郎様に不満を持たれて行動に出た者達がおりました。

 上手く思惑通りに事が進めば良いのですが。


 「昔な、大陸では科挙という制度があった。試験に合格すれば、役人になれる制度だな。もっとも廃れてしまったが」

 「どうしてで御座いますか?」

 「制度が有名無実化したと聞いている。賄賂の横行、縁故採用、まあ色々だな。本当の狙いであった、在野の人材確保は出来なかったそうだ。科挙と言う制度自体は素晴らしい物であっただけに、発案者はどう思っただろうな」

 素直に考えれば無念であったでしょう。国の為を思って作った制度が、愚か者によって潰されたとあっては猶更です。

 しかし、そのお話を聞いてしまうと、二郎様の思惑が本当に効果を発揮するのかどうか不安に駆られてしまいます。

 日ノ本であれ、大陸であれ、国を運用するのは同じ『人』なのですから。


 「俺はな、科挙という制度が腐敗するのを防げなかったのは何故かと考えた。それは科挙と言う制度を監視する存在が無かった為ではないか?と考えた。それは同時に、国の腐敗にも通じる物だ。科挙を悪用する、国政を悪用する。やっている事は同じであろう?」

 「二郎様は軍監のような御役目を、政にも作られる御積りである、と」

 「それも一つの手かもしれんとは考えている。軍監のような御役目を務める組織が、いずれは必要になるだろう。だがこれだけでは駄目だ。もっと権力を分散し担当区域を狭める。それを上が統括するような組織体制が必要ではないかと思うのだ」

 面倒な事だわ、と二郎様が愚痴をお零しになられた。

 正直に言えば、二郎様もそこまで御役目を細かく用意したくないのでしょう。

 御役目が増えるという事は、それだけ必要な人材や銭も増える事になるからです。

 それは御家に負担を齎す事に繋がってしまう。一方で、専門家が増える事になるのですから、御役目の質が向上する、という利もあるにはありますが。

 

 「二郎様のお考えは、例えば藤吉郎殿が担当している御役目を、内政や研究というように分けるような意味で御座いましょうか?」

 『うむ』と二郎様が頷かれる。ちょうど膝に載っていた月が真似をして『うむ』と頷いたものだから、つい噴出してしまった。

 二郎様も笑みを零され、月を優しく撫でられる。

 

 「例を挙げてみようか。治水や用水路を管理する用水方。城下町の増設や防災を管理する町方。農地開発や領内の山林管理、街道整備を行う開発方。新商品の開発、既存品や既存の作成方法の改良を行う研究方。それらの指導方法を纏め、民に普及させる指導方。以上を纏めて内政部とする。訴えを受け取り、法度に従い裁く公事方。領内の見廻り計画を立て、時に罪を犯した者を捕える、治安維持を司る警邏方。以上を纏めて治安部とする。今は秘書方に行わせている収支予想報告や金銭の管理を担う御蔵方。当主の傍仕えを担当する秘書方。以上を纏めて財務部とする」

 「今の私や、藤吉郎殿の御役目が主で御座いますね」

 「治安部以外はな。其方であれば、財務部の頂点。藤吉郎であれば内政部の頂点を務める事になるだろう。治安部の頂点に相応しい者、加賀であれば孫次郎(小畠昌盛)が良いのだろうが、今は無理であろうな」

 領内の規律維持を図る御役目。確かに御役目に真面目な孫次郎様であれば、十分に御役目を果たす事は可能で御座いましょう。

 ですが、孫次郎様というより小畠家は三万石という所領の差配も行わねばならぬ御立場。孫次郎様に代わる人材を、二郎様は欲しておられるので御座いましょうね。


 「常備兵の雇用や鍛錬を統括する軍務方。不要になった無人の城砦を破棄し、必要な場所へ城砦を作る建築方。諜報活動を担う諜報方。軍事物資の管理と運搬を担う補給方。以上を纏めて軍略部とする。ここまで全てを統括するのが当主である俺であり、それを補佐する相談衆になる。各地の城主は当主直属とし、別扱いにするつもりだ。あと直属の風林火山陰雷も当主直属だ。ただ役割によっては、新部署と重なる事もある。研究方と山、諜報方と風が良い例だな。だから、この新しい考えも、もっと煮詰めていく必要が有る」

 「仰せの通りで御座いましょう。しかしながら二郎様、家老や部将等の御立場はどのように取り扱われるので御座いますか?」

 「まず相談衆は家老とする。各部の長は部将扱い。各方の長が侍大将扱いといった所か。あとは親の後を当主が継いだ時、どの立場から始めるか、という点も考えねばならんな。家老の息子がいきなり家老の責務をこなせるか?となったら俺は否と応えるだろう。だからこそ、早い内から出仕させて親の下で業務を学ばせつつ現場の経験を積む事が必要だと考える。ただ、ここで問題がある」

 二郎様は、顔を上に向けられた。

 盲た目では、見る事が叶わぬ天井を、いや、天井の遥か向こう側に存在している『空』が見えておられるかのように。


 「上からの決断は必要だが、下の立場に立った意見や経験も御役目には必要だ。出来る事なら一番下から経験を積ませたい所なのだが、まあそう上手くはいかんだろうな。どこかで落としどころを考えねばならんだろう」

 「そのお考えは良く理解出来ます。理屈倒れになってしまっては、碌な事にはなりませぬから」

 「そういう事だ。だからと言って御家、というか先祖の功績に拘り過ぎては、人材発掘を妨げる事になる。俸禄制を活用して、その辺りを進めていく事が、子や孫の代の政にとって重要な点となるであろうな」

 本当に大変な御役目で御座います。何も無い所から、全て自分で考えねばならない。それがどれだけの負担になるのか、私には見当もつきません。


 「おまけに人も少ないからな。すぐには実行できん。まだ二年は先になる」

 「二年?随分と早いので御座いますね」

 「まあ心当たりはあるのでな。人材が必要なら、探す以外にも方策はあるという事だ。藤吉郎のような内政専門家を育てる人材発掘の為、科挙のような試験を年に一度行うというのも有りであろう?御本家の名で試験を行えば、鍛え上げた者達を与力として派遣する事も叶う。加賀に限らず、武田家全体を富ませ易くなる。特に見所があれば、他の御役目を任せても良いだろうな」

 色々と考えなければならぬ事も御座いましょうが、在野で燻っている有能な者達を採用するという意味では、きっと効果が出るでしょう。

 藤吉郎殿のように槍働きや出自に難があり、召し抱えられぬ者が在野におらぬ。そんな事は誰にも断言できぬのですから。

 そんな事を考えていると、二郎様の御膝の上に座っていた月が、もっと構ってほしいと言わんばかりに、御顔をペチペチと触りだした。


 「おお、すまんかった、月。ほうら、高いだろう?」

 「もっと、もっと、高い高いしてほしいです!」

 「分かった分かった」

 胡坐をかいた状態での高い高い。二郎様は盲目の為、立って高い高いされた日には足元が危なすぎるのです。だからこうして座った状態で行っておられます。それでも幼子である月からしてみれば十分に高いという事なのでしょう。

 それにしても、柴田様と平井様の縁組の件はどうなったのでしょうか。かなり時が経ったのに、何の連絡も無いのですが。



永禄四年(1561年)七月、但馬国、此隅山城、武田義信――



 但馬国にも夏が訪れた。

 梅雨の時は長雨が続き、今は十分すぎるほどに晴天が続き、汗ばむ日々を送っている。

 余程の事が無い限り、秋の実りは十分に期待できるだろう。

 そんな事を考えていた日、私の元を客人が訪れていた。


 「では武田家に降伏する、と」

 「ははっ、仰せの通りに御座います。因幡を尼子に奪われた今、山名家はこのままでは滅びます。それは室町の四職家の一つである、山名家の名跡が断絶する事を意味致します。そればかりは受け入れられませぬ。かと言って、主である御屋形様(山名祐豊)を騙し討ちにした尼子に降伏など、業腹以外の何物でも御座いませぬ」

 降伏の使者として訪れたのは、山名家家臣、垣屋播磨守光成。歳の頃は四十前後。滅亡の危機に瀕している山名家に対して、一族の幼い子達を守って戦い続ける忠誠心厚い男。

 こういう男は、個人としても好ましい。

 だが叔父上も申していたが、今の山名に配慮する理由が無いのも事実。


 「垣屋殿。降伏は構わぬ。だが、所領の回復は叶わぬぞ?所領が欲しくば手柄を挙げよ。手柄無くして褒美は無い。それが武田家の流儀。お分かりかな?」

 「構いませぬ。ただ、某の手柄は主の物として戴きたく願います。垣屋家は山名家から多大な恩義を受けて参りました。その恩義に報いるのは、今、この時であるからで御座います」

 チラッと典厩叔父上が私を見やる。

 私は無言で頷いた。叔父上も無言で頷き返してこられる。


 「良かろう。垣屋殿の条件を武田家当主として受け入れよう。これよりは私の旗下で戦い、主家である山名家復興の為に手柄を挙げると良い。私個人としても、其方のような忠義者は好ましい。約束は必ず守ると誓おう」

 「有難き幸せに御座います!」

 「山名家の遺児に関しては若狭で匿うとしよう。それと其方の伝手を使い、因幡・美作の国人衆を本領安堵の条件でこちらにつけよ。それも手柄として扱おう」

 『はは!』と返事をすると、垣屋殿は細かい事について打ち合わせた後に、隠れ潜んでいた寺へと戻っていった。

 美作の山名家所領は失われた。当主である祐豊殿が討たれたという報告を聞いて、山名家に与していた国人衆が離反し、奪い取ってしまったのだという。

 その為に遺児達は敵地と化した因幡を強行突破し、美作国で再起を図るという手段も失ってしまった。その為、但馬国内にある懇意にしていた寺に隠れていたという。

 国人衆は強きに就く。乱世の習いとは言え、気が滅入ってくるわ。

 

 「叔父上」

 「刈り入れ時を狙って因幡に出陣する。その為に準備も整えておる。補給網はこの城を物資の拠点とする事で、儂が管理をすると二郎には伝えてある。何も問題は無い」

 「お願いします。ただ皆にはまだ秘密にしなければなりませんな」

 但馬も因幡も、たいした石高ではない。銀山だけ別としておけば丸ごと褒美として山名にくれてやるという選択肢もある。

 それよりは美作を獲りたい所。婿殿(浅井賢政)に、移封先の領地を用意しないといけないからな。

 そうなれば、今度は北近江・今浜に城を築く。

 やるべき事は山ほどあるな。

 今回もお読み下さり、ありがとうございます。


 まずは加賀国・婿が眼鏡に叶うか確認に来た平井さん視点から。


 【亀裂】

 武田家と六角家の関係。真面目に憂いているのは、義治君以外の全て。

 ただ程度の差はあります。

 武田家に潰される:承禎・後藤・平井・三雲等

仲の良い武田家を敵に回すな!三好もいるんだぞ!:蒲生・目賀田・六角義定(次郎)

 おおまかにはこんな感じ。


 【権六】

 まさか実は見合いとは、欠片ほどにも気付いておりません。

 それどころか『何で儂のような無骨者に客対応を?それより留守を任せた前田と佐々は大丈夫だろうな?』と心配中。


 次はゆき視点。


 【平井家と柴田家の婚儀】

 ゆきも理由までは知りません。というのも主人公が説明していないからです。

 御話が進めば良いですね、という所。


 【秋山さんについていった女性】

 三郎君の守役の正室である為、どうしても関わる必要が有ります。(上杉景勝の正室・菊姫に直江兼続の妻・お船が仕えたような物)

 出自は言うまでもないので、礼儀作法を必死に覚えた事は間違いありません。

 封建時代は大変です。


 【お目出度】

 注意書やら産着やらとプレゼント。

 この上、文の遣り取りもしていれば、見捨てられるかも?忘れられてるかも?と不安に駆られる事も無いでしょう。

 話に耳を貸す。いつの時代も重要です。


 【関東からの文】

 景虎も幻庵も出陣中で、文を書いてる暇が無いw

 竹中さんは月一の割合で、定期報告。


 【長次郎】

 二ヶ月に一度、直接報告を兼ねて加賀へ戻ってます。

 一応、新婚ですしね。

 あとは文が軒猿によってすり替えられるという厄介な事態を引き起こされた時、少しでも早くその事実に気づく為でもあります。

 

 【能登侵攻】

 大義名分は正室(艶姫)救出。その為に、能登を内乱状態に追い込む為に、これまで色々と暗躍してきました。

 ただ能登側から加賀に攻めて来てくれれば、更に大義名分が増えるね、といった感じです。

 景虎さんの警戒を買わない為にも、大義名分は必須です。


 【科挙と監視役】

 科挙は武芸大会の、文官バージョンです。今風に言うなら公務員三種試験。

 監視役は、そのままの意味。不正行為の監視役。

 主人公は現代日本人の転生ですから、現代の官僚制度を参考にして、組織改革を考えています。


 【御役目の引継ぎ】

 例えば家老が急死した時に、急遽後を継いだ後継ぎが、家老の役目をこなせるか?という物。

 だから対策を考えないとね、という感じです。

 ①若い頃から傍で仕事を学ばせる(要は家老見習い)

 ②若い頃は、敢えて下で経験を積ませる(若い頃の苦労は~というやつ)

 

 【人材発掘】

 折角の俸禄制だから、江戸幕府の足高の制みたいに在野の人材登用、下級家臣の抜擢をし易くするための制度造りを考えてます。


 【在野の発掘は本家名義】

 与力として配属させる事で、武田家全体の内政を進める事が最終目的。学び舎が生徒が自分の所領を豊かにする事が目的。こちらは状況に応じて、適材適所の人材配分をするのが目的。


 最後は但馬、義信兄ちゃん視点。


 【山名家降伏】

 尼子は当主を騙し討ち。武田は奇策とは言え、戦をしてきた。

 降るなら、まだ武田がマシだよね?という感じ。

 しかも武田の大将は、慈悲深い義信兄ちゃんですしね。


 【垣屋光成】

 山名家四天王の一人。史実では、かなり先を見る目があった感じです。毛利<織田と判断していたようですしね。祐豊が毛利と和解しなけりゃねえ……

 拙作では、義信兄ちゃんにかなり気に入られてます。


 【山名家復興】

 垣屋さん、御家復興の為に頑張ります。尼子の山中鹿之介ポジションw


 【因幡・美作調略】

 山名家四天王からの調略となれば、耳を貸す者も出てくるかも?と言う所。実際にはやってみないと分からない訳ですが。

 九月中旬に因幡侵攻開始なので、それまでが勝負。


 今回もお読み下さり、ありがとうございました。


 また次回も、宜しくお願い致します。


 

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