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暴嵐編・第五十七話

 暴嵐編・第五十七話、更新します。


 今回は豊後が舞台になります。

永禄八年(1566年)五月、豊後国、大友家陣中、大友宗麟――



 「……と言う事を伝えてきおった。伊予守(吉弘鑑理)、其方はどう思う?」

 神屋から寄こされた使いの者。道雪から伝えてほしいと頼まれたので、伝えに来たと申しておったのだが。

 伝えられた内容は、決して無視できる物では無かった。

 思わず唸り声を上げてしまった程に。だが、それなら武田家の四男坊(諏訪勝頼)が決して打って出てこない事にも納得出来てしまった。待っていれば、後方に味方が回り込む。儂が四男坊の立場なら、間違いなくその好機を待ち続けるわ。


 「恐らく、伯耆守(戸次道雪)殿の考え通りかと。問題はこれから如何なる方策をもって、この窮地を脱するか、で御座いますが」

 「その通りよ。幸か不幸か、すぐに我が軍が後方を衝かれる事は無いがな。仮にそれを為そうとすれば、釣り野伏を仕掛けている民部大輔(田原親賢)が気づくであろう」

 「はは。民部大輔殿であれば、釣り野伏を放棄する事になったとしても、左少将(大友宗麟)様を御守りする事を第一として行動されるでしょう」

 策を練る刻がある。それだけは有難い事よな。

 ただ気になる点があるとすれば、後方に回り込む武田勢の将兵の数は?率いる将は誰なのか?何処からやって来るのか?それが分からぬ点よな。

 尤も、儂とてただ日々を漫然と送ってきた訳では無い。特に豊後を失ってからは、な。


 「申し上げます!只今、草より報せが届きました!」

 「申せ!」

 「はは!武田勢は相良家の所領、葦北郡において確認出来ました!船で兵を運んできたとの事で御座います!」

 ……相良め……大友と武田、双方に良い顔を見せてきたか。我が大友家には領内の通過を認める一方で、武田には湊を使わせる許可を出す。

 御家を残す為には有効ではあるが、それをやられたとなると流石に良い気はせぬな。

 となると……あまりノンビリはしておれぬな。ここで相良、ひいては阿蘇まで武田に与されて軍を発すれば、聊か面倒な事になる。


 「……別動隊の兵の数、率いる将、何でも良い。分かっている限りの事を報告せよ」

 「はは!兵の数は二千!率いる将は武田家重臣、馬場美濃守信春!兵は大半が徒!騎馬武者は殆どおりませぬ!」

 「騎馬武者がおらぬ?馬場美濃守信春と申せば、武田家の中でも信任篤き名将と聞いた憶えがある。それが騎馬武者がおらぬだと?……種子島でも用意してきたか?」

 武田と言えば甲斐の黒駒を用いた騎馬隊で名を馳せてきた御家だ。

 それが十年ほど前から、種子島を用いるようになった事は儂も知っている。それを為したのが、武田家筆頭軍師であり、伯耆守を師と仰いでいる武田太宰大弐信親である事も。

 となると、種子島を回されたとしても何の不思議もない。此度の九州攻め、筋書きを書いたのはあの知恵者。であるのなら、そこまで考慮しておらぬ方がおかしいわ。


 「左少将様の仰せの通りかと。肥後国の湊は須らく小さく御座います。即ち、大軍勢を船で運ぶには、適しておらぬとなります。であるのなら、兵の数は減らすしかない。それによって生じる不利は種子島で補おうと考えたのではないのでしょうか?」

 「……考えられるな。そもそも後方に回り込んだ手勢は奇襲前提であろうしな。まさか正面から正々堂々と、等と考える訳がないわ」

 「はは。となれば三千の伏兵を束ねている、民部大輔殿にとっては有利。地の利は言うまでもない事。将の差は民部大輔殿が劣るとは考えられませぬ」

 伊予守は僅かに笑みを浮かべながら、堂々と申してきた。己の考えに、自信があるのであろうな。

 尤も、儂も同感しかない。

 これならば、余裕をもって策を練る事が叶うわ。焦らずに済む、その事がどれほど有難い事か。今ほど、痛烈に感じた事は無いわ。


 「左少将様、献策致します。御教書が『いつのまにか』手元に有った件についてで御座います。ここで改めて、国人衆相手に知らしめるべきかと存じます」

 「……成程な。民部大輔が武田の別動隊を排除した後に、と言う事だな?」

 「仰せの通りで御座います。目の前で武田勢が敗れたとなれば、日和見や武田に就いた者達も考えを変えましょう」

 良き案よな。加えて武田家に対する流言工作も仕掛けるのだ。さすれば、離れた国人衆達をしっかりと引き付ける事が叶うであろうしな。

 どのような噂を流すべきか?やはり国人衆が簡単には真実に辿りつけず、その上で如何にもあり得そうな事。やはり畿内で三好家が分裂。武田本家はそれに巻き込まれた、といった辺りか。かの知恵者はそちらにかまけるしかなくなってしまった、と。

 それにしても、伊予守は頼りになるわ……儂は果報者よ。これほどに有能な男達が、儂を主と定めて仕えてくれるのだからな。いずれ、伊予守らの働きに対して、篤く報いてやらねばならぬだろう。


 「……しかし、悔しくは有るな。民部大輔が不覚を取る事は無いだろう。だが、民部大輔が鎧袖一触で武田の別動隊を降せるとは流石に思えぬわ。となると、撤退せざるを得ぬ。今の兵数で豊後を取り返せる訳がない」

 「せめて武田が野戦を仕掛けて来れば話は別で御座いましたが、そこまで甘くは御座いませぬな」

 「流石に血気盛んな若武者だけで軍を率いらせる真似はすまい。歴戦の老臣がつけられておる筈よ」

 儂の軽口に、苦々し気に顔を歪ませる伊予守。その目は、東へと向けられている。

 その気持ちは分からぬでもない。儂とて、今すぐにでも武田を九州の地より追い出したい程なのだから。

 その後は大友家を更に強き御家にして……いや、それは今考えるべき事では無かったな。まずはこの窮地を脱せねばならぬのだ。そう気を引き締め直しつつ、伊予守に倣って東を睨みつける。


 「……伊予守、まずは一時撤退。民部大輔と合流し、武田の別動隊を撃破。その後に改めて、と言う事を考えたのだが、どうだ?」

 「良き案かと。国境の狭隘の地を用いれば、武田の本隊が押し寄せてきても十分に防ぐ事は叶います。宜しければ盾の役目、某に御任せ願いたく存じます。兵は二百もあれば十分で御座います」

 「うむ。大友家を甘く見た事を必ず後悔させてくれるわ!」

 確かに別動隊を後方に、という策は見事な物であった。それは素直に認めてやろう。儂は全く思いもしなかったのだからな。

 だが、それは明るみになったのだ。運も実力の内、とは良く言った物。唯一の神は大友家の勝利を望んでおられるのだ。

 であるのなら、その御期待には必ず応えねばなるまい。それを成し得てこそ、神の忠実なる下僕であると誇る事が出来よう。


 「我が大友家の武名は、残念ながら落ちておる。ここで何としてでも武名を挙げねば、大友家の名は全ての者達から忘れられる事になろう。分かるな?」

 「はは、必ずや盾として御守り致します」

 「では夜闇に乗じて陣を下げる。兵には多くの飯を炊かせ、干し飯を作らせておくのだ。良いな?」

 別動隊を先に潰すにしても、悠長に時をかける余裕はない。それはゆっくり飯を作る暇も無いと言う事だ。

 であるのなら、今のうちに干し飯を作っておくに越した事はない。

 問題は武田に対して釣り野伏の策が使えなくなる事。武田も馬鹿ではない。民部大輔の存在が割れれば、引き寄せて包囲殲滅を目論んでいた事に気づく筈。


 「伊予守。別動隊を潰した後の事だ。儂を餌にした釣り野伏は使えなくなる。ならば、他の策を練らねばならぬだろう」

 「仰せの通りでは御座いますが、なかなかに難しゅう御座いますな。あるとすれば、某が時を稼ぎ、守り切れぬフリをして餌の役目を果たす事位で御座いましょう」

 「うむ。こういう時こそ、伯耆守に傍にいて欲しい所ではあるな」

 その伯耆守はと言えば、鎧ヶ岳城に籠らざるをえぬ状態。周囲を武田に囲まれているのは当然として、昼夜を問わぬ『音』攻めによって眠りを許されぬのだとか。

 眠りを許さぬ攻め。あまり聞いた事も無い攻め方ではあるが、兵糧があるだけまだマシとも言えるな。伯耆守程の男なら、儂が来るまで持ち堪えてくれるであろうし……

 しかし、武田の思惑が分からぬな。何故に力攻めをせぬ?何故に兵糧を絶たぬ?何故に神屋に出入りを許した?どう考えても武田の利にはならぬ。そしてあの知恵者は、無駄を嫌う事は聞いている。であるのなら、それらの無駄には意味が有る、即ち無駄ではないと言う事になる訳だが……まさか、な……そんな事が有る訳がないのだ。


 「……左少将様、伯耆守殿は頼りになる御仁では御座いますが、無い物ねだりは出来ませぬ。それよりも、こちらの策を御考えになられるべきで御座いましょう」

 「そ、そうだな。誰か、地図を持って参れ」

 「……お待たせいたしました。こちらに御座います」

 近習が差し出した地図を受け取り、勢いよく開く。

 可能なら狭隘の地。欲を言えば山の頂を越えてすぐ。こういう場所なら先の様子を確認出来ずにこちらの罠にかかり、失われる兵の数も相応にのぼろう。

 だが、そう都合良くはいかぬ。そもそも山の頂を越えてすぐに待ち受けるにしても、それには我らがどれだけ早く別動隊を潰せるか?に関係してくるのだから。極端な話、別動隊を潰すのに一月もかかれば待ち受ける策自体が不成立。別動隊を潰す事に成功しても、潰した場所が肥後の西――葦北郡であった場合、そこから反転して肥後と豊後の国境で武田本隊を待ち受ける、と言うのもやはり不可能なのだ。

 

 「候補となるべき地を幾つか選び出しておいて、一番有利な場所で待ち受けるべきであろうな」

 「仰せの通りかと」

 「難しいわ。あまりにも西だと、其方が『餌』であるとバレかねぬしな」

 ……最悪、策自体が使えなかった場合も考えておくに越した事はないであろうな。

 その場合は、兵を退くしかない。相良も阿蘇も味方とは言い切れぬからな。寧ろ、武田に近づいていると判断すべき相手。そんな輩の領内で、一大決戦等出来る訳がない。ましてや背後を見せる等……

 やはり、何が何でも別動隊は潰さねばならぬ。そうしなければ、あまりにも動きを束縛されてしまうわ。こういう時に知恵者の亡き越前守(角隈石宗)が生きておれば……いや、そうだ!


 「伊予守!……どうだ、出来そうか?」

 「賭けにはなりますが、どうせ敗れたら終わりで御座いますからな。ならば死中に活を見出すのも宜しい事かと存じます」

 「よし、ならば賭けに出るぞ。飯の準備だけはしっかりと、な?」

 獅子は兎を狩るにも全力を尽くす。という言葉があるが、今の儂の心境はまさにそれ。武田の方こそが獅子であるのは間違いないが、全力を費やす気概が儂には必要なのだ。

 折角見つけた好機。それを捨てる訳にはいかぬのだから。

 儂は腕組みをしながら更に思案に耽る。そこに伊予守が申し出てきたのだ。


 「左少将様。大将たる者、常に万が一は考えておかねばなりませぬ。御分かり戴けるとは存じますが」

 「……分かっておる。策が失敗し、本当に兵を引かねばならぬのであれば、隈本城に儂は入る」

 「いえ、それでは足りませぬ」

 伊予守の顔は真剣その物。その目には死を覚悟した者に特有の光が宿っているのが分かってしまった。

 だが、儂が逃げ続ければ武名が落ちる。それでは何の解決にもならぬ。それは伊予守も分かっておる筈だ。

 ならば、何が足りぬ?大将たる者、討たれてはならぬ。最後まで諦める事無く、勝機を探り続ける。それこそが最大の役目であり、責務である筈だ。

 

 「左少将様には筑前筑後に向かって戴きたく存じます。かの地で兵を集め、肥後に御戻り戴きたいのです。特に筑前の争いは、龍造寺や有馬に押し付けるので御座います。筑前の地が彼らの物になるのは、戦が終わった後の話、今はまだ大友領で御座います。どこからも文句は出ませぬ」

 「待て。それでは儂が逃げた、そう言われて大友家の武名は地に落ちる。そうなれば大友家は終わりではないか?国人衆に愛想をつかされるわ」

 「問題は御座いませぬ。左少将様は旗だけ残して戴きたく存じます。某が影武者として隈本城に籠り、大友家の武名を保たせます」

 まさかの献策。儂に、儂に其方を犠牲にしろ、と言うのか?伊予守。

 そのような事、出来る訳があるまい!それなら、他の策を練れば良いだけではないか!

 そう言い放とうとした時だった。伊予守が『喝ッ!』と厳しい大音声を挙げたのは。それでも、その顔が笑っていたのが実に不思議に思えたのだ。


 「左少将様さえ御健在ならば、大友家は不滅に御座います。武田家が左少将様の御顔を知っている訳が御座いませぬ。奴らの目を欺く事なら可能で御座います」

 「ならば儂が隈本城に籠る一方で、其方が兵を呼び寄せ、包囲中の武田勢の背後を突かせるのだ。それで良いではないか!」

 「良く御座いませぬ。それでは某の役目を左少将様が行っているだけに御座います。お判りいただけますな?」

 待つのだ、伊予守。そのように気持ちの良い、清々しい程の笑みを浮かべてはならぬ!

 ……すまぬ、すまぬ、伊予守。分かってはいるのだ、他に手が無い事は。それでも儂は他に手が無いかと考えたくて仕方がないのだ。

 其方の覚悟も理解出来ぬ訳では無いのだ。儂は其方のような忠臣を失いたくない。ただそれだけなのだ!故に考えてしまうのだ!


 「他に、他に策は無いか!?」

 地図を凝視。どうにかして時を稼ぐ方法は無いかと探る。

 数の不利を覆す方法。忠臣を失いたくない、ただそれだけの一念で必死に探す。

 ……まて、ここならば!


 「伊予守!この地ならば勝機は有る!阿蘇郡の長野城と鳥子城、この間を流れる白川。だがこの白川が、完全に山間の地を遮って流れている場所がある!」

 「なるほど、この地に川に沿って馬防柵を築いて防ぐのですな?ですが、阿蘇家の領内で御座いますぞ?」

 「そこで御教書を利用する。この際、阿蘇家が味方にならずとも、敵として襲い掛かって来なければ十分よ!賭けは一部変更、其方の手勢には馬防柵を用意させる。別動隊は儂と民部大輔で潰す!」

 これならば勝機が有る!

 この地は幅が広くても三町ほどしかない。狭い場所なら二町ほどだ。多数の兵を殺し、少数の兵を活かして守るなら、この場所こそがもっとも迎撃に向いている。

 そこに馬防柵を用意すれば、地の利は圧倒的にこちらに有利。その話が広まれば、国人衆にも心を動かされる者が出てくるやもしれぬ!


 「良き案で御座いますな。武田勢が足を止めている間に、伯耆守殿が背後を突いてくれる事も期待できるかもしれませぬ。伯耆守殿にも伝えておくべきで御座いましょう」

 「……いや、待て。やはり無しだ。先程の策にする」

 「左少将様?」

 ……いかぬ。頭によぎった可能性。確かに少数で多数を迎撃するには理想の地。渡河の時間を利用して、容易に迎撃も出来る。

 だが儂の心に宿ったのは……疑念。何故に武田は鎧ヶ岳城を力攻めせぬ?何故に大筒で城を壊さぬ?何故に兵糧を与える?何故にのんびりと包囲を続ける?それに武田が攻め寄せてきた時、道雪は我が領地を削る事を具申してきた、それは何故だ?道雪は以前より、加賀と文を交わしていた……

 何故?何故?何故?何故?


 「……伊予守。其方、本当に道雪が背後を突く事が出来ると思うか?鎧ヶ岳城から、この地まで。どれだけの距離がある?正直、期待は出来ぬ」

 「それは……仰せの通りに御座います。しかしながら、伯耆守殿ほどの戦巧者ならば、この機を見逃すとは思えませぬ!確かに距離もある、敵勢も多い。それは認めます。しかし!」

 「都合の良い事は考えるべきではない。道雪の手勢抜きで防ぐつもりで迎撃するのだ。その代わり、儂も当主として覚悟を決めて責務を果たす」

 道雪が武田の三男坊(武田信之)の包囲網を乗り越えて、四男坊の背後を突くなど、有り得ぬ事。幾ら名将と言えども可能な事と不可能な事がある。そしてこれは不可能な事だ。故に手勢だけでの迎撃をする覚悟を決めた。

 だが儂は、道雪が背後を『突けぬ』のではなく『突かぬ』と思ったのだ。

 武田の道雪に対する有り得ぬ対応。信じたくはない、だが、考えておかねばならぬ。それもまた当主としての責務であるからだ。


 「伊予守。夜闇に乗じて動くぞ?」

 「はは」


 今回もお読み下さり、ありがとうございます。


 豊後国。大友宗麟視点より。


 【率いる将は誰なのか?】

 前話で雷神様が神屋から聞き出していたのですが……ふぁんぶるwと言う訳で、使いの方は将の名前だけど忘れしてしまった感じです。まあ、そこは何とかなるんですけどw


 【鬼美濃】

 ヒャッハア状態。お爺ちゃん落ち着いてw


 【肥後国の湊】

 当時は大きい湊が無かったそうです。あったとしても、天草諸島になるそうで……なので九州上陸を考えると、どうしても少数しか送れなくなる訳でして……


 【御教書】

 暴嵐編第五十話。宗麟さんが『もう足利家なんか知った事か!我が家の為に潰れちまえ!』とばかりに思いついたハッタリの策です。

 

 【まさか、な】 

 何かに気づいた宗麟さん。


 【賭け】

 何やら思いついた宗麟さん。どんな策かはその時に。


 【喝ッ!】

 こういう事の出来る家臣は、実に重要だと思います。

 その事は宗麟さんも理解しているので、失いたくないんだ!とばかりに必死に知恵を巡らせ……


 【良き案】

 逆転の地を見出した宗麟さん。同席していた吉弘さんも賛同したのですが『やっぱ無し』と自分の策を撤回した宗麟さん。


 【何故?何故?何故?何故?】

 ついに芽吹いてしまった、加賀の悪党の策。雷神様を離反させるのではなく、宗麟さんに見限らせる事で雷神様を狙い撃ちする。

 今の鎧ヶ岳城の状況は、どうみても雷神様を死なせない為に『手心』を加えているように見えますからね。主人公にしてみれば、状況(舞台)を用意しただけ。そこで勝手に踊った(勘違い)したのは宗麟さんだよ、という言い分。だって宗麟さんに何か吹き込むような真似とか、流言工作仕掛けたとか、全くしてませんからね。

 無実なのは道雪さんの領地割譲の献策位。

 もし角隈さんが生きていれば、宗麟さんが相談→諫める事で落ち着きを取り戻し、となったのかもしれませんが……


 それでは、また次回も宜しくお願い致します。

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