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補足資料・其の二

 補足資料・其の二です。


 今回は主人公の決めた俸禄で本当に問題ないのか?軍制はどんな感じ?みたいな点を書き連ねてみました。


 割とてきとーなので、ガチで突っ込まないで下さいね?

盲目の軍師・補足資料・其の二


御題:本当に、あの俸禄の額で不満は出ないのか?


まず史実における俸禄の一部

☆年間:足軽1.5貫、下級武士50貫、上級武士100~500貫


ここで問題有り。そもそも、上の単位の『貫』は何なのか?

①永楽銭の1貫文の『貫』

②貫高制の『貫』≒この場合は、結果的に土地の面積

→土地に賦課された税額を通貨(貫文)で表示した収納高。『○○貫文の土地』というように面積を表した→大雑把な貫高制の基本概念。

③重さの単位である『貫』


※まず足軽から。結論から言うと、足軽の場合は①か③。というのも、雑兵一人一人に土地を分け与えるのは効率が悪すぎる。であえば、現代のように給料制が妥当。

①であれば、永楽銭で年間1.5貫文。

③であれば米(恐らくは籾米。年貢は籾米で納めるし、支配者が給料当たる時に、わざわざ玄米にしてから与えるほど手間を掛けるとは思えない)1.5貫。


籾米1.5貫≒5.625㎏。籾米18ℓ=15㎏の比率換算で、籾米6.75ℓとなる。これを石の単位に換算すると『0.037418≒0.04石』と仮定。米相場は、全国平均1石=500~600文。0.04石では20~24文となる。


金額的に①永楽銭>③お米物品払いとなる。であれば、拙作においては①以上の俸禄を支払っているので、不満が出ることは無い。という結論になる。


※下級武士(足軽大将より下。物頭ぐらい?)50貫。ここから②の状況も考えられる。

①であれば、永楽銭で年間50貫文。

③であれば、籾米で50貫。計算省略→約1.36石=680~816文。ありえない低さ、この時点で排除。

②であれば、50貫文相当の収入が期待できる広さの土地となる。石高に換算するなら、およそ1貫=2石。なので100石扱い。


意味合いとしては、②寄りになると考えてます。ただ実質的価値としては①≒②なので、どちらでも問題なし。そして拙作においても、それ以上の俸禄を支払っているので、やはり問題なし。


※上級武士(恐らくは侍大将クラス。部将以上なら城代とか命じられていそう)100~500貫。

説明省略。②は排除。実質的価値としては①≒③で100から500貫文。やはり拙作においては、それ以上、支払っているので問題なし。


御題②:城主とか、どないすんねん?


史実:※甲斐武田家、高坂昌信が海津城を守っていた頃の所領9000貫≒18000石(1貫≒2石、1石=500~600文基準で)。

ただし、この所領の税金9000貫全てがポケットに入る訳ではない。

必要経費の例

①高坂さんの家臣(武田本家から見たら陪臣)に払う俸禄(息子三人、親戚とか)

②高坂さんが率いる常駐の兵に払う俸禄(お城の守備兵とか、斥候兵とか)

③海津城の修繕費とか補強費

④与えられた所領の内政必要経費

⑤御貸具足(百姓兵とかに貸す装備)。18000石なら動員兵力は大目に見て600人分

⑥馬とかの御世話費用


※⑤の補足。

刀:刀は一振り200文を想定。毛利元就が右馬頭を与えられた際、朝廷の役人へ御礼として太刀の代わりに銭500文を贈っている。参考価格として金覆輪太刀(縁が金)が800文。脇差120文という資料有り。実用性重視の無骨な刀であれば、数打ちで200文×600名=12貫文。槍も同額を想定。

鎧:廉価な鎧一領辺り4貫600文(毛利家の場合)×600名=2760貫文。

合計しておよそ2800貫文が初期投資費用。以降、修繕費や追加購入費発生。


何だかんだで、相当な出費は考えられます。手元に半分、残ればラッキーかな?と。なので、家老クラスになったらなるべく城主にしてしまおう、とは考えてます。俸禄の場合は、必要経費の内、③④はかなり削減できるでしょうし、まあ8000貫文ぐらいが適当かな?でも海津城は対上杉最前線という事を考えると、今風に言うなら危険手当込みで9000貫かもしれませんね。だとすると、6000~7000貫文で城下町住みと言うのが妥当かもしれない。


最後に甲斐国編第八話での俸禄比較:信親の定めた俸禄/史実の俸禄

小物は5貫/1.5貫:5貫文と言う事は、1石500文換算で10石。

小物頭は20貫

物頭は100貫/50貫

足軽大将(侍扱い)は200貫:江戸南北奉行所の与力相当?

侍大将は1000貫/100~500貫

部将は3000貫

家老は8000貫※家老倍額は止めた。負担がでかい。なるべく城主(領地持ち)にする。


設定①:足軽大将以下は常備兵の為、勤務内容として①訓練②城下町警備③領内巡回④非番のどれかがローテーション方式で割り当てられます。ただし①②については、勤務日はお昼ご飯支給(給食とか学食みたいな感じ)、③は遠くにいるので同額の食事経費が後日、まとめて支給される。


設定②:領内巡回は役得あり。というのも害獣(鹿とか、熊とか、猪とか)を退治すれば、それは退治した巡回の連中で好きにしていいよ。買い取る商人がいなければ、躑躅ヶ崎で買い取るよ、と主人公が触れを出しています。なので腕に自信のある連中程、巡回を希望する傾向が強くなります。その分、負傷兵も増えますがw 


あと与力(寄騎)は、主人公ではなく信玄パパから俸禄貰うか、領地からの収入で食っている事にしています。


与太話。拙作の小物と、江戸時代の同心(徳川家足軽相当)との給料比較。

・拙作の小物:年5貫文≒10石相当(1石500文換算)+中食

・同心:30俵2人扶持≒年間40俵相当。

石高と俵の換算:1石=10斗。1俵=四斗。その為、1石=2.5俵。10石なら25俵。

つまり、小物25俵:同心40俵となる。


※ただし同心は岡っ引きを自費で雇っているのが常識(人口百万の江戸を、僅か30人の見廻り同心で治安維持?そりゃ無理だ)。


 武士は合戦の際には家禄に応じて兵を出すのが義務。どれだけ低禄であっても、免れる事は出来ない。その為、生活はかなり厳しく奥さんが内職するのも珍しくない。

 漫画なので資料としては不適当かもしれないが、鬼平犯科帳では、その辺りの描写がある(平蔵が部下の同心の家庭に、新年の鏡餅を与える為に、家宝の刀を質にするシーン等。長谷川家は400石の御家ですが、足高の制で1100石相当。ただし屋敷で下男・下女を約10名雇用、さらに御役目の為の調査費用持ち出し、忍足寄せ場運営の為に自腹を切る等。史実の平蔵さんは、銭相場で利益を出して御役目遂行していたみたいです)


御題③:軍の編成はどうなってるの?


前提条件として、常備兵。

※基本は小隊編成→中隊→大隊、みたいな流れで編成。


小物3名+リーダーの小物頭1名で小隊(4名の小隊)

→俸禄:5貫×3名+20貫=35貫。

小隊5組で中隊。ただし小物頭5名の内、1名は物頭(20名の中隊)

→俸禄:小隊35貫×5組-小物頭1名20貫+物頭1名50貫=205貫。

中隊5組で大隊。ただし物頭5名の内、1名は足軽大将(足軽大将率いる100名の大隊)

→俸禄:中隊205貫×5組-物頭1名50貫+足軽大将200貫=1175貫。


拙作だと、甲斐国第八話では常備兵5000名(大隊50組)=58750貫の人件費発生。


侍大将は大隊を3組、部将は大隊10組、家老は大隊20組ぐらいを率いる想定。


御題④:公共工事の人件費はどんなもん?


史実において、雑役は15文に対して資料だと10文/1日、専門家(職人:大工とか)だと200文に対して資料だと100文/1日。



 お読み下さり、ありがとうございます。


 こういう設定資料集みたいなのって、作っていると楽しいです。また機会があったら、其の三もやるかもしれません。その時はよろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 参考としてひとつ 小田原北条氏に仕えた岡本八郎左衛門政秀は60貫文の知行を得ており、内訳は岡本本人が騎馬武者として15貫文、徒歩武者一人分5貫文が4人、足軽一人分2貫500文が10人と当時の…
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