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新たな友・エンラ
ムメイが眼をつり上げながら、面倒臭そうに言った。
「え~? 何で転校生の歓迎で、説教されないといけないんだよ?」
対するエンラは、不機嫌そのもの。
「歓迎は良いとして、やることがダメだ。花火は申告して、許可がおりたらいいって言われているだろう? お前、それを破って何度目だよ?」
「知らねーよ。んなの、いちいち覚えてられっか」
不貞腐れたエンラが、オレを見て、一度立ち止まる。
「おぉ! サマナ! オレ様の花火、どうだった?」
笑うと幼い印象だな。
オレに駆け寄ってくる姿を見ると、まるで弟ができた気分になる。
「うん、すっごくキレイだった」
だからオレもつい笑顔で返事をしてしまう。
「へへっ。だろう? お前の為に、急いで作ったんだ。でもちゃんと丁寧に作ってたら、こんな時間になっちまったけどな」
すでに時刻は夜の十時過ぎ。
寝ている人が多いだろうなぁ。
「でもサマナに見てもらえて良かった。寝てないかと心配だったんだ」
「ああ、そう…」
まあいつも十時頃なら起きてはいるけど。
「そういう問題じゃないんだよ。バカサル」
ムメイはエンラの頭を掴み、男子寮へ入って行く。
続いて担任のキバラや、クラス委員長のサラまで。
…コレは本当に、ただでは済みそうにないな。
やっぱり花火の原因はオレにもあるんだし、みんなの後に付いて行こう。




