一章 50 邂逅④
ご迷惑をおかけしました
今話で回想シーンは終わります
ダラダラ続いてすいませんでしたm(_ _)m
レフィルは息を切らせながらアルス教会の前に到着する
息を整えると、先に着いて待っていたリリアに声を掛けようとして視線を前に移し固まった
アルス教会の前には普段なら入口にはローブを着た信者が2名立っている
そのはずだが、今はその立っていたであろう信者は血を流して倒れ伏していた
流れている血の量からして死んでいるのは間違いない
「こ、これ・・まさか--」
レフィルの言葉が終わらぬうちにリリアは駆け出し、教会の中へ入っていった
「あ、ちょっとリリア!」
それを見たレフィルも後に続いて建物に入っていく
教会の中は不気味な程に静寂に包まれていた
「待ってよリリア」
レフィルの言葉も耳に入らないのかリリアはどんどん奥へ進む
そして地下へ続く階段の前まで来た
「ここに・・」
リリアは小さくつぶやくと意を決して地下へ下りる
もう何を言っても無駄だとわかったのかレフィルも無言でリリアの後を付いていく
薄暗い通路が真っ直ぐ伸び左右に部屋がいくつかある
そして正面に一際大きい扉の前まで2人は到着した
扉の上には研究室と書かれた小さな看板が貼ってあった
「研究室・・治療室じゃあ・・・」
震える声で呟いたリリアはドアノブに手を掛けるがレフィルが制する
「僕が開ける。リリアは僕の後ろにいて」
「--わかったわ」
レフィルがノブを捻る苦もなく扉は開く
少し開いた隙間から中をのぞき込んで--
2人は息を呑む
入った部屋は大きなガラスの浴槽や、人が1人有に入る円柱形の筒など今の世界にはない器具や道具などが所せましとならんでいた
息を呑んだのはそれを見たからではない
その前に散らばるガラス片、そして倒れ伏している人の形をした物達
教会の信者なのか白いローブを着た人間も何人か倒れているが即死状態だった
その人の形をしたある物は右腕が3本あり、2本は獣の腕だろうか厚い毛に覆われていて、左腕は肘から2本腕が生えている
ある物は胸に顔が生えていて、頭があった場所には獣の頭があり、背には鳥の翼みたいなものが生えている
ある物は腹から何か触手のような物が生えていて、首から上は顔が3つあり、それぞれ人間、獣、魔族の頭と分かれている
そのすべてが死んでいるのかピクリとも動かない
しかしその死に顔は何故か安らかで安堵したようなようやく苦痛から開放されたような顔をしていた
2人はその何とも言えない凄惨な光景に動けない
「--ひっ!」
どこかしらかガタンと物音が聞こえビクッと震えリリアはレフィルの服を掴む
レフィルは物音がした方へ視線を向けると、何かが地面を蠢いていた
それはシルエットは人間の体型をしていた
頭は人間のまま、捻くれた角が2本生え左腕には鱗のようなものに覆われている
逆に右腕は真っ黒に染まっており手の部分は先端が尖っていて槍のようになっていた
そして下半身は--足が4本あり、ソレは一見馬のようにも見えるがうち1本は長さが違う
あれではまともに立つこともできないだろう
その元は人間だったであろうソレの視線がコチラに、レフィルに向けられた
リリアはあまりのおぞましさにレフィルの服をギュッと掴む
「リリア、僕の側から離れないで」
「うん・・」
言いながら落ちていた短剣を拾う
おそらくローブを着た人が護身用か何かで持っていた物だろう、拾って構える
ソレはゆっくりと地面を這いながらこちらに近づいてくる
レフィルを見据えながら
そして一定の距離まで近づいた時、ソレの口が動いた
「た、頼む・・・殺してくれ・・・・・」
「「---!?」」
くぐもった声だがハッキリと紡がれた言葉に2人は目を見開いた
「殺してくれ、頼む・・・・」
ソレは何度も「殺してくれ」と懇願しながら涙を流していた
レフィルは戸惑う素振りを見せていたが強く頷く
「--わかった」
そう言うとレフィルは短剣を握りしめゆっくりとソレに近づくと振りかぶり--
リリアは思わず顔を背け目を瞑った
「--ありがとう--これで-やっと---」
そんな呟きが聞こえて次いでドサッと力尽き倒れる音が聞こえた
リリアはゆっくり目を開ける
見るとソレの表情は満足そうだった
他に倒れている物も同じ気持ちだったのだろうか・・
そんな事がレフィルの頭を過ぎるが考えても分からないので直ぐに切り替えた
そして部屋をゆっくり見回す
もう生きているモノはなさそうだったが1枚の扉を発見した
入口とは別に他にはそれしか扉は見当たらなかった
「だ、誰かいるのかしら・・」
「いってみよう。ヴァージルがいるかもしれない」
レフィルはそう言うとその扉に向かって歩き出した
「あ、待ってレフィル」
リリアはそういうとレフィルの服の裾をギュッと掴みなるべく部屋の様子を視界に入れないように歩き出す
そして扉の前まで来ると一瞬の躊躇--の間がありレフィルは意を決してノブに手を掛け扉を押し開けた
「あ、ヴァージル・・」
少し開いた扉から知った顔の横顔が見えたので思わず声を上げたリリアだが、扉が開くにつれて部屋の全容が垣間見え言葉が詰まる
久しぶりに見たヴァージルは金色でサラサラだった髪は見る影もなく色がくすんだように陰っておりボサボサだ
食事もろくにしてなかった為に頬もこけて無精髭も生えている
何かを見つめていた眼差しは生気を感じないくらいに淀んでいて狂気を孕んでいる
そしてヴァージルが向けていた視線の先には、元はラクセス司祭であっただろう人物が倒れていた
確信がもてないのはソレには両手、両足が無くなっており胴体と頭だけの状態だった
さらにその頭も耳や鼻が無くなっていて判別がつかない状態だ
かろうじでラクセスが着ていたローブをソレは着ていたのでラクセスだろうと予測がついた
ヴァージルの右手には冒険者業で使っていた大剣が握られており、すでに血糊がベッタリ付いている
開いた扉に今更ながら気づいたヴァージルがゆっくりこちらを振り向いた
「ヴァージル・・」
喉がカラカラに乾いていてうまく言葉が喋れなかったが、レフィルは震える声で呟いた
ヴァージルは泣いていた
「こいつが全部吐いた。エルマノはリシュテリアなんかじゃなかった。タダの魔力欠乏症だったんだ」
「「--!?」」
ヴァージルの言葉に2人は驚き言葉が出ない
「そしてエルマノの素体は希少だから手放したくないと嘘の病気をでっち上げた。それでこの秘密裏に行われている地下実験施設で・・」
怒りに声を震わせながらヴァージルは言葉を吐く
「で、でもそれなら亡くなったなら引き合わせてくれても--」
「ラクセスは死んだ後もエルマノの体は実験に使うつもりだったらしい。だからリシュテリアだと言ったんだ」
ラクセスだったモノを怒りの表情で見つめながらヴァージルは語る
「お前らも見ただろう。実験で変わり果てた人間を」
その言葉に2人の表情は強ばる
「俺が来た時は全部生きていた。実験をしていた信者共もな。俺が問い詰めたら奴ら何て言ったと思う?」
「「我ら教団に少しでも貢献できるのだ。光栄に思いこそすれ、文句を言われる筋合いはない」だ。俺は怒りに任せて液体に入ってる奴らの入れ物を壊して出した。そしてどうして欲しいか聞いた。何て言ったかわかるか?」
先程レフィルも生きているソレと出会ったので予想はできたがゴクリと息を呑む
「「頼むから殺してくれ」だ。全員が全員そう俺に懇願した。だが奴らは、「錯乱してるだけだ」と聞く耳を持たなかった。だから俺はこの手で--」
大剣を握らない左手をぎゅうと握る
今にも血が滲んできそうな程強く握っている
「殺す瞬間あいつらは「ありがとう、これで楽になれる・・」って言って満足そうな顔をしていた。全員が涙を浮かべ満足そうな顔だったんだ・・・」
「ヴァージル・・・」
涙を流すヴァージルの表情をレフィルは見つめていた
その時後ろの実験室の方からドタバタと足音が聞こえてきた
「--!?なんだこれは」
向こうの部屋で数人の息を呑む声が聞こえる
と言うことは教団の関係者ではない
大方教会の外の現場を発見した一般人が警備隊に報告か何かしたのだろう
これが公になればアルス教団の権威は失墜するだろう
最悪教団を解体させるかもしれない
しかしヴァージルはそれでいいと思っていたし、むしろそうするべきだと感じていた
実験室がにわかに慌ただしくなってきた頃、ズズンと大きな揺れが起こる
「--じ、地震?」
リリアが怯えたように辺りを見回す
「いや、何か爆発したような音だ」
レフィルがそう呟くと、その音は断続的に鳴り響き、建物自体が大きく揺れる
そして揺れは収まる気配がなく、むしろ大きくなっている気がする
「もしかして・・」
レフィルが何かわかったかのように声を上げる
「建物を崩壊させて証拠を消すつもりじゃ・・・・」
「--あながちハズレでもなさそうだ。恐らく向こうの警備隊とやらも建物に入った奴らは全員ここに来ているはずだ。目撃者も殺せて証拠も隠滅。一石二鳥だ」
「ちょっと、呑気に言ってる場合じゃないで--きゃっ!」
揺れが一層大きくなり立ってるのが困難になる
そして実験室の方では警備隊達が慌てふためいている
「恐らく最初の爆発で地下への階段は塞がれたはずだ」
「それじゃ・・」
自分達も生き埋めにされる--そう続けようとした
「あいにくこの部屋は頑丈に作られてるようだがいつまで持つかわからん。しかしこの部屋には隠し通路がある。大方ラクセスが緊急避難用に作ったものだろうが、これで外へ出る」
話している間にも実験室の方では建物の崩壊が始まっているようで天井が崩れる音や、警備隊達の叫び声が聞こえる
助けに行こうか迷っていたレフィルを止めたのはヴァージルの一言だった
「言っとくが助ける暇はない。お前らも死にたくなかったらさっさと逃げろ」
そう言うと床板を剥がす
すると人が1人通れるくらいの穴が出てきた
ヴァージルは大剣を背中に戻すとさっさとその穴に飛び込む
「リリア、僕らも行こう」
「う、うん」
ヴァージルが先頭なら敵に鉢合わせする事もないだろうと、リリアを先に行かせてレフィルは殿を務める
リリアが入った後、レフィルはしばらく何か思案していたが、すぐに穴に飛び込んだ
その後すぐに部屋の天井が崩れてきて穴は塞がってしまった
一応後ろを気にしながら通路を進むと先に光が見えてきた
どうやら出口のようだ
簡易的なハシゴを登ると外に出た
外は明け方でまだそこまで明るくなっていない
「一旦宿屋に戻ろうか」
「・・そうね」
レフィルの提案にリリアは素直に賛同するがヴァージルは黙る
「ここにじっとしてても時期に見つかる。今ならまだ人目につきにくい。宿に戻って話をしないか?」
レフィルはヴァージルを見据えながら提案するとヴァージルは黙って頷くと3人はなるべく人目につかないよう宿に戻った
色々あり過ぎて疲れているが眠るわけにはいかない
沈黙を破りレフィルが話し出す
「これからだけど、どうする?正直な話、もうここに留まる意味はない。それに教団から冒険者ギルドに通報があると思う。そしたら僕らはお尋ね者になる可能性がある」
「まさか・・」
レフィルの話の内容にリリアは驚くがヴァージルはゆっくり首を振る
「それは多分大丈夫だろう。お尋ね者になるのは俺だけだ」
ヴァージルは淡々と話し出す
「そもそも顔を見られたのは俺だけだ。普段一緒に行動してたとは言え、お前らには当日はギルドの依頼を受けていたと言うアリバイがある」
「でもそれじゃあ--」
リリアが言葉を続けようとしたがヴァージルの次の言葉で言葉が止まる
「俺はアルス教団を潰す。エルマノの仇を討つ」
「--!?」
「だからお前らとはここでお別れだ」
「そんなっ!?」
リリアが小さく声を上げる
レフィルは真剣な表情でヴァージルを見つめる
「・・ヴァージル、本気?」
「もちろんだ」
「そう・・」
呟いたレフィルは立て掛けてあった剣を掴むと鞘から引き抜いた
「レフィル!?」
「なら僕が止める。ヴァージル、馬鹿な事はやめて欲しい。アルス教団は巨大すぎる」
「だから敵に回すなと?」
言いながらヴァージルも背中の大剣を抜く
決別を意味するかのように両者は剣を構える
「そうは言ってない。今は時期じゃない」
「ならいつまで待てばいい?5年か、10年か?」
「わからない、けど--」
「このままアルス教団を野放しにしとけばあの実験室の、アイツらみたいな・・エルマノみたいな被害者が増え続ける。俺はそれを止める」
「どうあっても行くって事?」
「ああ」
エルマノの名前が出た瞬間レフィルはピクリと反応すると一瞬悲しそうな表情を作ると目を瞑る
そして深く息を吐くと目を開ける
その目は先程の迷いのあった眼差しとは違い決意に満ちていた
「なら僕がここで止める--」
レフィルが剣を構える
しかしその時宿がにわかに騒がしくなる
「なんだ?」
複数人が階段を登る足音が聞こえてきて、部屋の前で足音が止まる
3人は顔を見合わせると扉へ近づこうとするリリアを制しレフィルが扉へ近づく
ヴァージルは窓際へ寄るとカーテンの隙間からチラリと下を覗き込む
下には数十人の警備隊がいるのが見える
「ちっ、警備隊か・・動くのが早いな」
そう呟くと、同時に扉がノックされる音が響く
「朝早くからすいません、レフィルさんいらっしゃいますか?警備隊の者ですが」
「・・はい、何の用でしょう?」
極力平静を装いながらレフィルが扉ごしに返事をする
「ちょっとお話を伺いたいんですがよろしいですか?」
そういうが早いかノブをガチャガチャと開け始める
「強引だな。これは断れそうもない」
そう思いレフィルは扉を開けようと手を伸ばすしかしその前に扉は開いて中に警備隊がなだれ込んできた
同時にヴァージルが動く
リリアの側に駆け寄るとリリアの腕を拘束し後ろに持っていくと懐からナイフを取り出しリリアへ充てる
「--え!?」
「動くな!!」
戸惑うリリアを他所にヴァージルが一喝すると警備隊達は動きを止める
「何のようだ」
「お前がヴァージルか?」
「そうだ」
レフィルの側にいた先頭にいた警備隊の1人がヴァージルに尋ねる
「まずはヴァージル、お前にいやお前達に容疑がかかっている」
その言葉にヴァージルはピクリと反応する
「罪状はアルス教会の信者32名殺害とラクセス司祭の殺害。それに我ら警備隊14名を生き埋めにした罪、証拠隠滅を図ろうと教会を爆破した--」
「それは違う!」とレフィルは声高に叫ぼうとしたがヴァージルの笑い声が遮った
「くっくっく・・はっはっはっは・・・」
「何がおかしい」
「くっくっく、お前らそろって滑稽だと思ってな」
「なんだと!?」
未だにクツクツと笑うヴァージルに警備隊の面々さ戸惑う
「リリアとそこにいるレフィルもだ」
「え!?」
「ものの見事に騙され、踊ってくれたな。お陰で仕事がやりやすくて助かったが・・」
ぞんざいに話すヴァージルは尚も話し続ける
「お前らが頑張って冒険者業に精を出してくれたお陰で一定の信用を得た俺は教会には難なく潜り込めた」
「ここで改めてお前らに言う。俺はアルス教団を潰す」
その言葉に警備隊達は驚く
「それは仲間の少女が死んだからか」
「「--!?」」
「エルマノは関係ない」
ふいに警備隊の1人が口にした言葉にヴァージルは怒鳴りはしなかったが底に響くような有無を言わせぬ迫力に押し黙る
レフィルもリリアも一瞬表情を変える
ヴァージルの表情は変わらず感情は表に出てなかったが、レフィルは泣いているように見えた
リリアはヴァージルに後ろから抑えられている為に顔は見えなかったが押さえつけられている手は震えていた
「さぁもうこの辺でいいだろう。ルミエラの街のアルス教団は潰した。逃げさせてもらう」
ヴァージルの言葉に警備隊がジリと間合いを詰めようとする
「動くなよ。こっちには人質がいるんだ」
ヴァージルはナイフをリリアの首筋に軽く押し当てるとうっすら血がにじむ
それを見た警備隊は動きを止める
「くっ、卑怯者め」
「くっくっく、褒め言葉として受け取っておこう」
ヴァージルはジリジリと後ろへ下がると窓を開けると下を覗き込む
下には警備隊達がさらに集まってきている
「逃げられんぞ」
「よくもまぁこんなに集めたもんだな。しかし無駄だ」
ヴァージルはリリアから手を離す
「-----」
「えっ!?」
ヴァージルは小声で何か呟くとリリアは一瞬表情を変える
ほんの一瞬だったので警備隊は気づかなかったようだがレフィルは何かリリアに言ったのは気づいた
ヴァージルはナイフはそのままに窓に足を掛ける
それを見た警備隊はチャンスとばかりに近づこうとするが、ヴァージルはリリアの背中をドンと押す
「きゃっ!?」
「リリア!」
押されてよろめいたリリアをレフィルはとっさに抱き抱える
その2人が邪魔で警備隊の接近が遅れ、ヴァージルは窓から下ではなく屋根に飛び移る
遅れた警備隊達が窓に取り付く間にヴァージルはすでに隣の屋根に飛び移っていた
「追え!絶対街から逃がすな」
そう叫ぶと下に集まっていた警備隊達はヴァージルを追って駆け出していく
「すまないが警備隊の官舎まで同行願えないだろうか。話を聞かせて欲しい」
残った数人の警備隊のうち、隊長格だろう人がそう言ってきた
レフィル達は一瞬沈黙する
「安心してくれ。今の会話でヴァージルの単独行動だとわかった。だからあんたらを逮捕はしない、疑ってすまなかった。ただヴァージルについて話を聞きたい」
「そういう事なら」
小さく頷くとレフィルとリリアは警備隊に任意同行と言う感じで官舎へ行く
結果レフィルとリリアは被害者と言う立場でお咎めはなかった
条件付きで
その条件はヴァージルを捕まえる事
それによりレフィルは国からの勅命でヴァージルを追う事になる
1人の仲間と言う名目の監視をつけられる
その仲間は名をミレリアと言い真っ赤な髪が特長の女性だった
彼女はこの国の王族だと言う
そして国外に出たヴァージルを追うように3人も国を出る
リリアは途中冒険者に限界を感じ引退するもレフィルをサポートすべくギルド職員になる
官舎からの帰り道
「そういえばさ、ヴァージルあの時何て言ってたんだ」
「あの時?」
周りに人の気配がないのを確認してレフィルが切り出す
「うん、逃げる直前にリリアに何か言ってたろ?」
「ああ、よくレフィル気づいたね。警備隊の人達は気づかなかったのに」
「まぁな。で何て言ったんだ」
「えっとね・・」
「すまない・・ごめんな・・」
【補足】アルス教団は過去強大な文明を誇っていたある国の技術を継ぐ教団で、ガラス製品はそこで得た技術から生成されています
ノウハウを学んだわけではなく、レシピに沿って作ってるだけなのでレシピがなくなると作れなくなったりします
本来ならガラス生成技術を追い求めてもいいのですが、アルス教団は不老不死系の実験に走ってしまったので、そっち系統の人間ばかりが集まり、ガラス生成の方は興味を示さなかったと言う感じです
ただし、公にしてないのでこういった実験施設のみでしか使われていません
いつもお読みいただきありがとうございますm(_ _)m




