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無限転生の召喚士  作者: 阿澄龍之輔
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一章 16 ポーション調合

リリアに通された一室はギルド専用の調合専門施設だそうで一緒に入ったディーノやライカもへぇーと驚いていた


「コタローくんどうかな?ここにある設備でできそう?」

『はい、十分すぎます』

「ならよかったわ。それじゃお願いね」


狐太郎はリリアから渡された薬草の束を受け取るとまずはすりこぎやすり鉢がある場所に座る

薬草を選別しまずはポーションから作ろうとして、複数の視線が向けられてる事に気づき顔をあげる


『えーっと・・みなさんずっといるつもりですか?』

「ええ」

「調合する所なんて見たことないからな」

「邪魔はしないわよ」


すでに視線がある事が狐太郎は気になって仕方がないのだが・・

さすがに言えずに作業に移る

どうせ集中したら周りの声なんか聞こえなくなる

前に村ではそのせいで気づいたら2日程ぶっ通しでやって、部屋から出ないのを心配で身に来たシェリーとシェリルに引っ張りだされた事がある

今回は数があまり多くないのですぐ終わると思うが・・


とりあえずポーションに必要な部位だけを選別する

葉や花も後で使うので分けておく

根を丁寧に水洗いし土を落とし数本分の根をすり鉢に入れ、これまた丁寧にすり潰す

すり潰し終わったら聖水を必要本数分の水滴を垂らす

一本に一滴の割合でいいのだ


それを混ぜて浸透させた後、水を張った鍋に放り込む

他にも小さいオレンジ色した物(人参みたいなの)や親指くらいの大きさの黄色な塊(生姜っぽいの)等を鍋に入れ火にかける

そこから狐太郎が鍋に入れた液体に魔力を注ぎ込む


「ええ!?」

「なっ!!」

「はっ?」


その膨大な魔力量に大人しく見ていた3人は驚き固まる

数分魔力を注ぎ続け、しばらくすると鍋の中の色が綺麗な澄んだ青色になっていた


『一応これで完成ですね。後は容器に詰め替えるだけです』


空き容器を探したが部屋の中にはなかったので、ポシェットから20本分の空き容器を取り出し手早くポーションを瓶詰めにする

完成したポーションに3人は驚きとも感嘆ともつかない返事をする


『はい、できましたよ。でもちょっと慣れない機材だと時間かかりますね。遅くてすいません』


狐太郎から手渡されたポーションをボーッとしたまま受け取り、我に返り慌てるリリア


「ちょっ!?色々聞きたいことが山ほどあるんだけど・・・」

「落ち着いてリリア」

「そうだ。まずは味が大事だ」

「そこじゃないでしょ!まぁ味も大事だけど」


同じくディーノとライカもポーションを受け取りじっと眺めてみる


「凄い綺麗ね。こんな綺麗なポーション見たことないわ」

「質の悪いポーション程色が濁ってくるからな。その点で言えばこいつはかなりの上物だろうな」

「でも魔力を感じないわ。あんなに魔力込めてたのに」

「そういやそうだな」


ポーション類にも多少の魔力は込められている

それも1つの判断の仕方で魔力が薄いものは効果も薄い、逆に魔力が濃ければ効果が高いと言うことになる


「どういうことだ?・・・・おわっ!!」


ディーノが訝しげながらポーションの蓋を開けると魔力の濃度が蜃気楼のように立ち上る

わかりやすく言えば湯気みたいなものだ


その濃度の濃さにディーノは驚きの声をあげる


「こ、こりゃヤバイな・・・あとは実際飲んでみなきゃわからんがかなりのポーションだぞこれ」


慌てて蓋をしながら呟く


「それにこの容器、瓶って言ったわね?これも初めてみたんだけど」

「ああ、外側からポーションの色がわかれば、騙されることもない」


本来通常のポーションの容器は木である

木をくり抜き消毒し特殊な薬剤を木に浸し、液漏れを防いでる物が主流である

当然中身も見えないので売り手側が高級ポーションと売りに出してればそれを鵜呑みにするしかないのである

まぁ普通に店を構えてる店側からすればそういうのは信用に関わる事なのでやらない

だいたいが露店なのでその日限りで売りに出されたりする物なのだが・・・

お金がない人や安く手に入れようという人はこういう露店でよくハズレを掴まされる

文句を言おうにも行ってみればその露店はなくなっているって事はよくあるらしい

なのでポーション関係などは街に店舗を構えた店で流通ルートがしっかりしてる所で購入が望ましい(冒険者ガイドブックより)


ちなみに容器も色分けがしてあり通常の標準的なポーションは青色の木製容器だ

効果が高いのは赤、逆に低いのは黄色で分かれている

余談だが使い終わった容器は店に持ってくと小銅貨1枚と交換してくれる

子供が小遣い稼ぎによくやってるらしい


他には薄い鉄を加工した容器もあるにはあるが、容器自体が高くてあまり浸透してない


「それにしても綺麗ね。もったいなくて使わないで飾って置きたいくらいだわ」


リリアがうっとりとした表情で言う

ライカも同感のようで深く頷いている


「と言うかこれ市場に出したらまずくないか?」

「・・そうね。さすがにまずいかも・・・って事でディーノさんのパーティー内で使うなら問題ないけどどうする?」

「そりゃ有難いが、こんな上物いくらするんだよ・・・・・」

「そうねー、このポーションレベルなら一本小金貨1、2枚は欲しいわね。コタローくんいくらにする?」


リリアが思案しながら狐太郎に話を振る

あくまで相場の話でその値段で売るとは言ってないのだがディーノとライカは固まっている


リードスケルトン討伐で懐に余裕ができたとはいえ痛い出費になると思ってるのだろう


『えーと・・中銀貨1枚?で・・』

「「えぇー!!!?」」

『あ、高いですかすみません。じゃあ小銀貨2ま・・』

「違う!安すぎるだろ!!コタロー通常のポーションの値段知ってるか?」

『わかりません』


3人は盛大なため息をつく


「いい?コタローくん。今の通常ポーションの値段は1本中銀貨前後が相場なのよ?通常のポーションでよ?それをこんな良質なポーションを同等の値段で売るなんておかしいわ」


リリアの言葉にディーノもライカも頷いている


『じゃあ・・実際飲んでないから効果不明って事で一本大銀貨2枚で・・・』

「うーん、納得できないけど飲んで確かめてないのは問題だしね・・それで行きましょう。どう?」

「どうって言われてもな・・これだけの透明度と魔力濃度がありゃ相当だと思うんだが・・」

「こっちは助かるけどいいの?」

「いいわよ。その代わり飲んだら効果を私に報告してね」

「なるほど、実験体って奴か」

「失礼ね。これほど安全な実験体はないわよ」

「たしかに」


3人は笑いあい、ライカは代金を渡す


「あ、でもギルドでもサンプルとして3本程欲しいのだけどよいかしら?」

「ああ、17本あれば十分だ」

「後本当はギルド施設を借りたから大銀貨1枚頂きたい所だけどサービスでいいわよ」

「俺たちが払う予定だったのかよ」

「チャラになったんだからいいじゃない」


リリアは言いながらライカから受け取ったお金を狐太郎に渡す


『え?』

「え?ってコタローくんのお金よ」

『こんなにいいんですか?』

「いいも何も正当な報酬だろ」

『ありがとうございます』

「ねぇ、コタローくんって金銭感覚がおかしいんじゃないかしら」


いきなり失礼な事を言うリリアだが、ディーノもライカも同意する


「そうだな。金銭以前に色々無知すぎる気がするんだが・・」

「そのくせに調合レベルは無駄に高いわ魔力量も多いわで噛み合わなすぎるわね」

「本人には自覚はあるのか?」


視線を浴びる狐太郎はしばらく思案する


『えーと昨日露店で串焼き2本を大銀貨2枚普通に払ってしまいまして・・・』

「はぁ!?」

「ちょっと、どこの露店よ!」

「リリア落ち着いて。それでコタローくん、続きがあるんだよね?」

『はい、それで田舎者か小金持ちだと思われて絡まれまして』

「ちょっとリリア!そんな斧持ち出さないでよ」


ライカに後ろから羽交い締めにされているリリアは今にも飛び出して行きそうだ


『あ、でもレフィルさんが助けてくれたんで大丈夫でした』


3人の動きがピタリと止まる


「あ、それで昨日一緒にギルドに来たのね?トラブルってその事だったの?」

『はい、おかげさまで絡んで来る人もいなくなりました』

「その辺はわかってやってるわけじゃないと思うけど、よくやったわレフィル」


明後日の方を向きながらグッジョブと親指を立てるリリア

するとディーノとライカが瞬間移動のように狐太郎の側に来た


「おいコタロー!レフィルってあのレフィルか?」

『どのレフィルさんかわかりませんが、助けでもらった人はレフィルと名乗ってましたよ。青い髪の』

「間違いない、閃光のレフィルだ。いいなぁコタロー。レフィルと知り合いになれて」

「今度是非紹介して、ね?小銀貨あげるから」

「ちょっと何変な事いってるのよ貴方達!」


ディーノとライカの食いつきっぷりが凄い

やはり有名人なようだ


『それは僕よりリリアさんに頼んだ方が早いんじゃないですか?』

「ん?どういう事だ?」


リリアに視線を向ける

等のリリアはさきほどの事が落ち着いたのか斧をあるべき場所へ戻している所だった


「ん?何?」


いきなり視線が向けられた事に訝しげに首を傾けるリリア


「リリアさんレフィルさんと知り合いなんですか?」

「え?うん、知り合いって言うより幼馴染み?」

「「えぇ!!!!」」

「ちょっとリリア、そういう大事な事はなんで早く言わないのよ!友達でしょ」

「いや聞かれなかったし・・」

「くっ・・今度紹介しなさいよ」

「いいけど、そんな凄いもんじゃないよレフィル。昔はよく泣いてたし、泣かしてたし」


リリアの衝撃の事実に一同硬直


『幼馴染みだったんですねー』


そんな中平然と相槌をうつ狐太郎に我に返る2人


「絶対今度来たら紹介してよね」

「俺サインほしー」


興奮冷めやらぬ2人に呆れ視線のリリア


「わかったわかった。今度会ったら言っとくから」

「よっしゃー」

「ありがとうリリア」


喜ぶ2人をよそにリリアは真面目な顔になる


「それじゃ私達はまだ作業があるから2人は出ていってもらっていい?」


先の話でガラスが製造されてないと書いてしまい、ポーション容器を悩みましたΣ(゜д゜lll)

いっそ修正しようかとも思いましたが、とりあえずはこのまま進めます


かなり無理矢理感がありますがスルーしていただくと助かりますm(_ _)m


後は調合に関しても素人視点からなのでその変も考慮していただくと助かります


次話でまったり編?は終わります。

明日更新ですm(_ _)m

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