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第三章:選ばれし者の剣

三人は緑の草原の中を行進し始めた。最初は草の上を歩き、やがて土でできた一本道に

辿り着いた。その道の脇には、草を食む牛や、人々によって搾乳されている牛がいた。丘

には羊が、茂みには隠れるウサギがいた。白亜麻と比べると、とても美しく静かだった。野

菜や果物を積んだ荷車が、彼らが歩く脇を通り過ぎていった。

「どこへ向かっている?」ユアンが尋ねた。

「ゼテクスという村だ。王国の首都に近いため、そちらへ向かう者には避けて通れない場所

となっている。大きくはないが、とても賑わっている。農民の大半はそこで作物を売るか、機

会があれば首都へ運び、より良い値段を付ける」

「どれくらいの人が住んでいる?」アルクが尋ねた。

「多くはない。三万ほどだろう」

「『枯れ葉の村』の人口の三倍だ」

「当然だろう? この村は主要な都市と、そこへ通じる街道と繋がっている。王国に利益をも

たらすものにより多く投資するのは普通だ。お前たちの村のように、地獄の底深くに押し込

められた場所とは違う。商人でさえあそこへ行きたがらない。誰もあの場所を気にかけてい

ない。だから、あの任務を受けるのがどれだけ愚かだったか理解できない」

ラーンの挫折感と悲しみが滲んでいた。

「俺でさえ、素早く直接的な攻撃に熟達した剣士である俺でさえ、あの森の力から友人たち

を守ることができなかった。その忘れ去られた地で、正気を失わずにこれほど長く生きてき

たお前たちを、間違いなく尊敬する…」

「時が経てば、その残虐さにも慣れるさ」アルクが言った。

哀れなラーン。彼は単なる一つの冒険で全てを失った。生き延びるのを手伝ってくれた二

人の見知らぬ人々と新たに始める以外に、彼に何ができただろう。彼は彼らに何も借りて

いなかった。むしろ、簡単に彼らを責め、残りの人生を恨むこともできた。しかし、彼らはあ

まりにも静謐な空気を放っており、彼の復讐の考えを全て忘れさせた。今、彼の心にある

のはただ一つ。弟の志を継ぎ、必要な限りこの二人を助けることだった。

***

村への到着は、アルクとユアンにとって驚きに満ちたものだった。彼らの村は常に閑散とし

ており、絶え間ない活動で満ちたゼテクスとは比べるべくもなかった。あちこちに荷馬車、

人々、馬、衛兵…。店先は輝くように清潔で、商品を見分けるための看板や品物が並んで

いた。

「驚いただろう?『枯れ葉の村』がこの場所と比べられるはずがない」

「見ろよ、アルク」ユアンはラーンを無視した。「ヴァルクの頭蓋骨だ。こういう見た目なの

か」彼は約130センチの頭蓋骨を指さした。その大きさに比例した大きな眼窩は幅広く、高

さは低かった。頭蓋骨は前方に向かって尖っており、人の胴体を一噛みで千切るのに十分

な大きさの顎を持っていた。

「もっとかっこいいと思ってたのに、少しがっかりだな」アルクが答えた。

「ああ、本当にもっと不気味だと思ってた。あんなに殺すのが難しいのに。だが見ろ、頭蓋

骨のこの部分にひびが入ってる。あんなに硬いのに、強烈な一撃を加えなきゃならなかっ

たんだ」

店から一人の男が出てきて、彼らが頭蓋骨を見ているのを目にした。

「やあ、若い衆。何かお探しか? ここの小さなモンスターを仕留めるのに十分なくらい、質

の良い猟具を売ってるよ」彼は頭蓋骨をぽんぽんと叩いた。

「金はない」アルクが言った。

「おお、そうか。なら頭蓋骨に触るな。そして、できればさっさと立ち去ってくれ」彼は差別的

な口調で言った。

三人はその男を振り返りもせず、立ち去ることにした。

「ゼテクスの商人は、金のない人間に時間を無駄にしない」ラーンが説明した。「親切そうに

見えても、君が商品を買えないと知った瞬間、クソ同然に扱うだけだ」

彼らは中心部へと続く道を歩き続けた。進むにつれて人々は増え、店もより多く立ち並び始

めた。その時、一頭の馬がユアンにぶつかった。

「おい、どこを見て歩いてる、この間抜けが」騎手が言う。

その男が去った後、ラーンが話しかけた。

「誰の邪魔にもならないよう気をつけろ。この村はとても賑わっていて、道はあまり広くな

い。注意して歩くんだ」

しばらく歩いた後、子供たちが近づき、彼らに話しかけ始めた。

「おじさんたち、お願いです、助けてください。お母さんが重い病気で、お金が必要なんで

す。銅貨一枚だけでも、恵んでいただけませんか?」その声は切実な訴えで、どんな者でも

心を動かすほどだった。

「ふん、俺たちをバカだと思うな。そんな手垢のついた芝居は他の犬にでもかませろ。失せ

ろ」アルクは威厳をもって返した。

「クソったれが!」子供たちは中指を立て、笑いながら去っていった。

「少なくとも君たちは感情に流されないな」ラーンが話した。「この辺りには、人を騙そうとす

る奴がたくさんいる」

村の中心部では、人々を引き寄せる活発な商売が見られた。多くの店が様々な食品や商

品を提供し、その場所の群衆が生み出す大きな騒音が満ちていた。人々は互いに押し合

い、罵声や叫び声が村の広場を埋め尽くしていた。

三人は店の前、ちょうど酒場の隣のベンチに腰を下ろした。

「さて、これからどうする? 俺たちは実質的に何も持っていない」アルクは滑稽に言った。

「選択肢はいくつかある。第一に、軍に入隊することだ。この村には兵舎がある。王にとって

戦略的な場所だからな。第二に、狩人を続けること。ただし、この村ではあまり将来性はな

いと思う。ほとんどの肉は牧畜場から来るからだ。第三に、冒険者として俺と一緒に任務を

こなすことだ」ラーンが言った。

「誘ってくれて感謝するが、結構だ。冒険者どもは愚かな連中だ。あちこちをうろつき、運を

試し、ついにはそれが自分たちを殺す日が来る」アルクが答えた。

「なんて卑劣な我々の仕事の見方だ…」ラーンはアルクの言葉に幻滅した。「だが、君は

我々を過小評価している。我々はサービスを求める人々を助け、任務を受け、探索し、発

見し、この世界をより良い場所にしているんだ」

「要するに、人生で何をすべきかわからないぐうたら野郎ってことだな」

「…そうも言えるがな…」

アルクはラーンの感動的な演説を、ほんの一言で止めてしまった。

「まあいい。せめて、俺のパーティーが受けた任務をキャンセルしに、一緒について来ては

くれないか?」

「ああ、いいぜ。それでこの村をもう少し知れるし、お前を地獄に送った男にも会える。はは

はは!」

「笑うなよ…まだ傷は癒えていないんだ」

***

彼らが辿り着いた場所は肉屋だった。その店は腹を空かせた人々で溢れ、カウンターにた

どり着いて一切れを注文しようと互いに押し合っていた。彼らも他の人々と同じことをしなけ

ればならなかった。人々を横へ押しのけ、時には誰かを転倒させさえし、その過程でいくつ

かの罵声を浴びた。

カウンターにたどり着くと、ラーンは店主と口論し始め、親方に会わせてくれるよう求めた。

店員たちは彼を全く相手にしなかった。あまりにも多くの客を抱えており、彼らに時間を無

駄にする余裕などなかった。

「何も注文しないなら失せろ。邪魔だ」群衆の中の誰かが言った。

「お願いだ。俺たちはクイポトゥイの肉を持ってくるために雇われた冒険者だ」

男は彼を見た。その目は「それを取りに来たのはお前なのか?」と言っているようだった。

「通れ。親方は奥にいる」彼らを通したのは、彼らが冒険者だと信じたからではなく、むしろ

厄介払いするためだった。

三人はカウンターを抜け、店内を歩いた。ここには肉と血の水たまり以外何もなかった。男

性も女性も白いエプロンを着ており、それは暗赤色に染まっていた。彼らは肉に切り込みを

入れ、フックに掛けていた。

「ラーン? おや、こんなに早く戻ってくるとは思わなかったな」

血まみれの若い男が、肉の塊を切り分けながら声をかけた。

「調子はどうだ、ギルダルド?」ラーンが尋ねた。「お前の父親を探している。ここにいる

か?」

「悪いな、父さんは今、首都へ肉を運ぶ商人たちと話しているところだ」ギルダルドは今、自

分の包丁を研いでいた。「で、何の用だ? 俺たちが頼んだ荷物はもう持ってきたのか?」

「その話だが…ちょっと複雑なことになった。本当に。仲間は全員死に、生き残ったのは俺だ

けだった」彼は起こったことを思い出し、顔を曇らせた。

「それは気の毒に。で、何も持ってきてないんだろう?」

「ああ、森に入った時に全てを失った」

「俺たちが貸した動物までも!?」 ギルダルドはこれを聞いて怒りをあらわにした。

「落ち着け、ギルダルド。必ず返す。約束する」

「父さんが知ったら、お前を殺すだろうな…」彼はため息をついた。「俺はあの時言った。お

前たちのグループには仕事を完了する能力はないって。だが、聞かなかった。金を節約し

たがって、白亜麻に入るのにふさわしいグループを雇おうとしなかった」ギルダルドはアル

クとユアンを見た。「こいつらは誰だ?」

「あの場所から脱出するのを手伝ってくれた狩人だ。彼らには命の恩がある」

「そりゃあ、俺たちにもっと借りがあると思うがな。五頭の荷役動物と二頭の運搬用動物を

台無しにしたんだ。その上、手間を省くために貸した予言者、イスマまで殺した」

「あの森を甘く見るべきではなかった。あれは危険すぎる。あの土地では誰もが生き延びら

れるわけじゃない」

ギルダルドは大きな肉の塊を肩に担ぎ、カウンター前の金属のテーブルへと運んだ。人々

はそれほどの肉を見て喜んだ。

「どうやって返済するか、考えた方がいいぞ」彼は肉を切り分け始め、人々にパスカルス貨

で渡していった。「なあ、もし金がなければ、その件で手を貸せる。俺たちの牛肉の仕入れ

先が、街道で何者かによる襲撃を何度も報告している。お前は経験豊富な剣士だ。お前に

とって問題にはなるまい。奴らを始末できれば、ロバ二頭分の借りはチャラだ。残りはその

後、どうにかしろ」

ラーンは彼の配慮に丁寧に感謝し、二人の仲間と共に肉屋を出た。二人は完全に会話か

ら疎外されており、肉に涎を垂らし、誰にも気づかれないように一切れを盗もうとしていた。

彼は彼らのローブを引っ張り、外へ連れ出した。

「ふう…少なくとも、思ったよりはひどくならなかったな」ラーンは歩きながら額の汗をぬぐい

ながら言った。

「仕事ができそうだな」アルクが話した。「それに、この肉は旨そうだ」

アルクは手に一切れの肉を見せた。

「どうやってカウンターから取ったんだ?…まあいい。『できそう』って?『私たちに』仕事がで

きそうだ、と言うべきだろう。手伝う気はないのか?」

ラーンはアルクの態度に少し苛立っていた。もし命の恩がなければ、おそらく罵っていただ

ろう。結局のところ、三人はここ十日間、生き延びようとして一緒に過ごしてきた。それは間

違いなく彼らの間に絆を築いたはずだ。違うのか?とにかく、ラーンはそう感じていた。

「手伝いたくても、武器すらない。買う金もない」

「だから心配するな。戦いの最中に必要なものは手に入る。それに、お前たちはこの村のこ

とすら、白亜麻の外の世界のことすら何も知らない。俺が必要なんだ」

この言葉は二人を納得させた。彼らはラーンに見られないように顔を見合わせ、議論した。

「あの男、一理あるな。王国のことすら何も知らない。一生をあの森で過ごしてきた」

「その通りだ、ユアン。俺たちも少しばかりの自尊心を犠牲にして、冒険者としての彼の任

務を手伝うべきだろう」

「お前だけが奴らを嫌ってるんだ。俺は気に入ってる」

「ただのぐうたら野郎だ」

「話がそれてる。受けるか、受けないか?」

「ああ、俺は賛成だ」

「結論に達した」ユアンが話した。「一つ条件でな。この地で俺たちを後押ししてくれるなら、

手伝おう」

「取引成立だ、我が同志よ」

ラーンはとても友好的で善良な男だった。もし彼の疑り深く冷たい側面しか知らなければ、

孤独で友情も感情もない男だと思うだろう。しかし、彼はその正反対だった。仲間を助けう

るほどの兄弟愛の精神を持っていた。

「だが、最初の任務を始める前に、少し休もう。あれだけ歩いた後では、俺の足はもう限界

だ。一日を過ごすのに良い場所を知っている」

***

三人はしばらく歩き、宿屋にたどり着いた。その内部は陰鬱で生気がなく、誰も話さず、互

いに交流することもなかった。もし話したとしても、早口で小声だった。

「お嬢さん、ただいま」ラーンが受付の女性に声をかけた。

「こんにちは、ラーン」彼女は微笑んで言った。「あなたが来てくれて嬉しいわ。白亜麻の森

でのお仕事はどうだった? 必要なものは手に入った?」その声は優しく、思いやりに満ちて

いた。

「その話はしたくないな…」

「ああ…」女の子はすぐに彼の不快感に気づいた。「ごめんなさい。お部屋はお取りしましょ

う? あなたの悩みを聞いてあげることもできるわ…」

「その申し出はありがたいが、多分無理だろう。この二人と部屋を共有しなければならない

からな」

「そう…」彼女は悲しそうにうなずいた。「良い午後を過ごしてね」女の子は鍵を渡した。

「ありがとう、カルメンシータ」

三人は階段を上がり、部屋へ向かった。場所は上流階級向けではなかったが、汚くも手入

れされてもいなかった。清潔さは感じられた。

「あの子と良い関係ってわけか?」ユアンが彼の肋骨に軽く肘を打った。

「なかなか可愛い子だな。ただ、すごく若く見える。何歳だ?」アルクも会話に首を突っ込ん

だ。

「それには答えない」ラーンは両手を頭の後ろに組んで言った。

「何かしたんだろ? 彼女、あなたに好意を持ってるみたいだ。あの誘いを断った時、彼女が

どんなに悲しんだか見たか、アルク?」

「ああ、完全に落胆してたな。あの誘いを受け入れて、部屋を俺たちだけに譲るべきだ」ア

ルクが答えた。

「言っておくが、俺は彼女を死から救っただけだ。彼女と寝るつもりはない。女を満足させる

にはあまりにも疲れている」

「信じないな。俺たちだってお前を死から救ったが、そんな風に見られてないぞ」ユアンはウ

インクしながら言った。

「それはまったく別だ!」彼は叫んだ。

「落ち着けよ。こっちもそっち方面ってわけじゃねえからな」

部屋は広かった。ベッド二台、ソファ、武器や衣服を収納するための戸棚があった。良い場

所だった。彼らが置かれた状況で賄えるには、あまりにも良すぎる場所だ。

「なあ、これどうやって払ったんだ?」ユアンは部屋を見回しながら尋ねた。

「あの子の母親がこの宿のオーナーなんだ」ラーンはベッドに倒れ込んだ。「娘を救ったお

礼に、月に三日間、ここに無料で泊まることを許してくれている。おやすみ、みんな。休め」

「は? でも午後四時だぞ?」ユアンが言い返した。

三人はその日の残りと夜を宿屋で過ごした。アルクとユアンは退屈で仕方なかった。その

場所でするべきことは何もなく、結局、ナイフで遊び、あちらこちらに投げ合い、飽きるまで

続けた後、眠りについた。彼らは本当に子供のようだった。

翌朝、三人はその場所の食堂へ降りていった。ほとんど誰もいなかったので、席を探すの

に苦労はしなかった。受付の女の子が三人に食事を運んできた。

「こんにちは、ラーン。朝ごはんを持ってきたわ」女の子は笑顔で食器をテーブルに下ろし

ながら言った。「あなたの友達の分も持ってきたわよ」彼女は彼らを憎んでいるかのように

話した。

ラーンに持ってきた食べ物は王家のもののように見えた。鶏肉のブロック、サラダ、リンゴ、

レモネード、そして大きなパン一片。一方、アルクとユアンに給仕したものは、食用ですらな

さそうだった。チーズのような味がする米、卵よりもほうれん草が多いスクランブルエッグ、

冷たいチョコレート、そして硬いパン。

「ありがとう、愛しい人」ラーンが言った。

「…ありがとう」アルクとユアンはやる気のない声で答えた。

ラーンは食欲旺盛に食べた。当然だろう、彼に出されたものは抗いがたく美味しそうで、ア

ルクとユアンが無理やり体に詰め込もうとしているものとは完全に異なっていた。彼らの顔

には努力が見て取れた。どうにかしてその食べ物を体内に送り込もうとする様子が。

「我が創造主よ、我らを助けたまえ…」

「お前たち、お腹空いてないのか? 食べろ、美味しいぞ」

「お前だけがそう言え」ユアンが答えた。「俺たちには食べ物すら与えられてない」

「そんなにまずいはずがない」ラーンはスプーンを伸ばし、卵と米を少し取った。「さてと…」

口に運び、味わった時、彼は吐き気と嘔吐感を覚えた。必死にこらえた。「…あまり美味しく

はないようだな」彼は自分の食事を食べ続けた。

食事を終えると、カルメンシータが彼らの皿を片付けに来た。ラーンのものはとても愛情を

込めて受け取り、彼の口の周りに残った食べかすさえ拭った。一方、アルクとユアンのもの

は軽蔑して受け取り、傲慢な目で彼らを見た。

「ふんっ」彼女はそう言って皿を受け取り、去っていった。

ラーンは椅子にもたれかかり、食べた朝食で満腹だった。

「ああ、うまかった。さて、出発の時間だ」

ぱっと立ち上がり、出口へと歩き出す。アルクとユアンが彼に付いていく。

「どこへ行くの、ラーン?」カルメンシータが尋ねた。

「頼まれた用事を済ませなきゃならない。夜には戻る」

「ここで待ってるわ」彼女は笑顔で見送る。

三人は宿屋を出た。ラーンは満腹で満足していた。一方、彼の仲間たちは、死者が蘇るの

を目撃した死体安置所から出てきたかのようだった。青白く、これ以上進む気力もない。

「一つアドバイスだ、諸君。カルメンシータのように君たちを扱う誰かと結婚しろ」

「はい…」二人はそう返事した。

***

彼らはゼテクスの郊外へ向かって三時間歩き続けた。牧場や農場がある小道へと通じる

道を選んだ。景色はとても美しかった。周囲にある全てのものを見渡すことができた。丘、

近くの農場、遠くにはゼテクスの村さえも。

「周囲を見渡せる広い視野があれば、強盗されるのは非常に難しいはずだ」アルクが分析

した。

「俺も同じことを考えていた。強盗を成功させるには夜に襲撃するしかないが、どの隊商も

夜に商品を運んだりはしない」ラーンはあごに手を当てながら自らの見解を述べていた。

「隊商を導く者の中に共犯者がいるかもしれない」ユアンが意見を述べる。

「可能性はある。だが、俺に言われたのは強盗を殺せということだ。彼らの手口を探れとは

言われていない」

一台の荷馬車が通り過ぎようとしていたので、彼らは道端によけた。

「もし目立たずに隠れようとするなら、どこに隠れるだろうか?」ラーンは自問していた。

「さてな。俺たちは山賊についてあまり知らない。だが、もし奴らが動物と同じように行動す

るなら、防御しやすい場所か、誰もいないと期待される場所に隠れると言うだろう」

ユアンは自分が言っていることに自信があるようだった。その声のトーンに込められた確信

が、ラーンに彼の意見が妥当なものであると感じさせた。

「理にかなっている。ただし、思い当たる場所はここから一日かかる、この州の首都への道

沿いにある林だけだ。この農場からそんなに離れた場所が、発見されることなく作戦を実行

するのに適しているとは思えない。少なくとも奴らのキャンプへ向かう姿を見られるだろう

し、隊商がいつ、どこから出発するのかを知っていなければならない」

「…俺がまた言うが、農場に共犯者がいて出発時間を知らせ、何らかの賄賂で保護されて

いるので告発されない、という可能性を除けばな」

ラーンは再び手をあごに当てた。

「そうかもしれない。だが、この種の結論を下すにはまだ早すぎる。今は、この場所を探索

しよう」

彼らは一日中、ゼテクスへ牛を運ぶ農場主を襲う連中について探し、尋ねて過ごし、わず

かな情報しか得られなかった。一人の騎手が彼らに言った。あの連中には慈悲がない。牛

を運ぶ者全員を襲って殺し、真昼間にそれらの動物を連れ去ると。彼は死んだふりをする

ことで、その襲撃の一つを生き延びた。さらに、彼らは非常に熟練した戦士で、その中には

「神聖なる聖預言者」がおり、光の一閃で誰でも殺すことができると付け加えた。

この情報は彼らにとって非常に有益だった。今、彼らは獲物の強さとその陣容を知った。こ

れで、対峙する時に良い戦略を立てられる。とはいえ、一団の盗賊が何もできぬうちにいつ

でも襲ってくるかもしれないと思うと、少し恐ろしかった。これは任務を、型にはまらない、あ

るいは少なくとも一人の冒険者向けではない仕事に変えた。これは一つのことを意味して

いた。ゼテクスの連中は、敵の実力をわかっていなかったのだ。

夜が訪れたため、彼らは道から離れ、草原の上で寝ることにした。乾いた草でかすかな焚

き火を作り、見つけた卵を温めた。

「おい、ラーン」アルクはわずかな明かりの中で言った。「お前は素早く直接的な攻撃に熟

練した剣士だって言ったよな?」

「ああ」ラーンが答える。

「それは旅で覚えたのか、それとも誰かが教えたのか?」

「冒険者嫌いの若僧のくせに、その人生に興味があるようだな」

アルクは黙り、二人の間にさらなる緊張を生まないよう視線を逸らした。

「教えてくれたのは兄貴のテネディトだ。奴は弓使いになるために軍で訓練を受けたが、そ

こで起きた幾つかの衝突の後、軍を抜け、冒険者になることを決めた。接近戦の技量がな

く、自分を守れる者が必要だったから、俺にこの戦闘スタイルの扱い方を教えることにした

んだ。俺は大したことはないが、ほとんどの者よりはマシだ」

ラーンは少し憂鬱になった。「守ることのできなかった…良い兄貴がいた」

「なるほどな…」

焚き火は消え、三人は仰向けに寝転がり、空を見上げた。それは美しく、星と色に満ちてい

た。彼らは自分たちの銀河を見ていた。アルクは眠りにつく前に、空に向かって微笑んだ。

「なかなか可愛いじゃないか、作者よ」

「その通りだ、我が創造主よ。あいつらはとんだ間抜けだが、悪い奴らではない」

「お前はただ書き続けろ」

「了解」

***

翌日、彼らは周辺の小道をすべて歩き回り続けたが、敵へと導くようなものは何も見つけら

れなかった。人々でさえ、これ以上協力したがらなかった。彼らが話しかけると、この連中

の名前を口にしただけで怯え、逃げ出したり、話題にしたがらなかった。

「一体何だ? ただ助けたいだけなのに、まるで俺たちが奴らであるかのように振る舞う」

ラーンは人々の態度を見て言った。

「奴らに脅されているに違いない」アルクが答えた。「この話を続ければ、間もなく『この犯罪

者たちについて尋ね回る三人組』の噂が広まる。それが奴らの耳に入れば、我々は危険に

さらされ、奇襲の要素を失う」

「その通りだ。だが、じゃあどうやって奴らを見つける?」

妥当な疑問だった。彼らは奴らの居場所を知らず、地域の農民から手がかりを探そうとす

れば、地元住民との間に緊張を生む。奴らに向かうための何かを持つためには、人々以外

から情報を見つける必要があった。

「待ち伏せはどうだ?」ユアンが言った。

「いや、もっと良い考えがある。奴らを、我々を殺しに来させるのはどうだ?」

ラーンはこの考えに興奮していた。

「それってどういうことだ、アルク?」

「こう考えろ。奴らがどこにいるか知る必要がある。だが、奴らは我々の前に姿を現さない。

奴らが強奪を試みる者を皆殺しにすることは知っている。つまり、無慈悲だ。もし我々が『奴

らを殺しに来た』と言い、我々の強大な力についての噂を流せば、奴らは必ず我々が誰な

のかを探しに来て、我々の前に姿を現す。その状況を利用し、奴らの基地へ連れて行って

くれる誰かを捕まえるんだ」

ラーンとユアンは注意深く耳を傾けていた。

「良い計画に聞こえるな。よし、こうしよう。この連中について尋ねるすべての人に、『我々

は軍の名の下に正義を執行しに来た』と直接言おう。これで一定の安心感を生み、我々の

存在を地域に素早く広められる」

「そうすれば、奴らは我々の方へ来る。見つけるのはより簡単になる」

言ったそばから実行だ。 次に出会う人々にはっきりと言いふらした。ゼテクスの村に混乱と

肉不足を引き起こした連中を始末しに来たのだと。優れた狙撃の腕を持つ、高水準の戦士

たちだと吹聴した。

この話を最初に聞かされた人々の顔を、どうして忘れられよう。 彼らはある農場の誕生日

会に紛れ込んでいた。ここでの祝宴は街のものとは全く異なっていた。豚肉がそこら中にあ

り、女たちの大半は台所で昼食の準備に忙しく、男たちは木と牛革でできた椅子に腰を下

ろしていた。皆チチャを飲み、日常の出来事を歌う楽師さえいた。鶏を追いかけて遊ぶ子供

たち、赤ん坊に甘える巨大な犬たち。間違いなく、この田舎の生活は街のそれより千倍も

良かった。同じ、いやそれ以上の苦難に遭っていても、ここでは人々の顔に喜びが宿って

いた。

新参者の三人を気にかける者はいなかった。 ただ飲み続け、女たちが給仕する肉を食べ

続けた。彼らにも笑顔で料理を勧めてくれた。彼らは容易に場に溶け込み、宴にいる大半

の人々と交流した。

これは、この地域の数多い農場主の一人である、農場主の長男の十七回目の誕生日だっ

た。

この小道沿いに住む者たちは皆、血縁ではなく、世代を超えた兄弟愛によって結ばれた、

非常に緊密な家族だった。 彼らの父も、祖父も、曽祖父も、ほとんど兄弟同然の親友だっ

た。だから、この地域の住人の大半は、お互いを家族のように見ていた。噂を広め始める

には、これ以上ない場所だった。

「皆、聞いてくれ!」 ラーンは人々と一時間過ごした後、叫んだ。「お前たちが、家畜を盗

み、ついには収穫物まで奪う山賊に悩まされていることは知っている」

皆が好奇心を持ってラーンを見始めた。

「俺と仲間たちは、お前たちの何十人もを殺した、あの脅威の勢力からお前たちを解放しに

来た」

「もう酔っ払ってる、黙った方がいい」 一人の老人が彼に叫んだ。「我々の命を握っている

者を脅すのは良い考えじゃない。こいつは誰の子だ?」

この最後の質問は、お前の両親や祖父母が誰だったのかを尋ねる、巧妙な言い回しだっ

た。

「俺はお前たちの味方だ。力になりたい」

ラーンは空の瓶を掴み、空中へ投げ上げ、続けて剣を放ち、空中で瓶を両断した。大した

力技ではないが、宴に集う人々を驚かせるには十分だった。

その直後、宴にいた若い娘たちは皆、ラーンに話しかけ、色目を使い始めた。彼女たちに

とって、彼は惚れるには良い相手だった。母親たちが言うように、「畑仕事を手伝ってくれる

強い男を見つけなさい」というわけだ。そして彼女たちにとって、ラーンが今見せたのは、力

と正確さだった。馬鹿げている。 一方、アルクとユアンは、ラーンが持つこの色仕掛けの手

腕を、影のようにただ観察していた。

宴が終わりに近づくと、年長の男たちや家族の長たちが、この三人組の冒険者に近づいて

きた。

「お前たち、本当にあの山賊どもを倒せるのか?」 それが最初の言葉だった。彼らはどうや

ら、魂の中に恐怖と怒りを蓄積していた。

「我々ならできる」 ラーンは威厳を持って答えた。彼の両脇には、二人の美しい娘がいた。

「我々は、ゼテクスの村を支える謙虚な労働者たちを苦しめる者どもを始末するよう命じら

れた」

ラーンの周りの娘たちは、より一層の愛おしさをもって彼を見つめた。彼は彼女たちの家族

にとって、守護者の王子のように振る舞っていた。

「もしそうなら、どうか…我々の者を殺した連中を滅ぼしてください…」

***

この小さな邂逅が功を奏し、二日と経たぬうちに、この地域の農民たちは皆、あの山賊ども

を殺すという三人組の噂を話すようになった。もちろん、アルク、ユアン、ラーンの力は誇張

されて。彼らは偉大な剣士で、あらゆる戦闘様式を極めた恐るべき戦士で、高い位の祈り

さえもその技で無効化できると言われた。実質的に、彼らは血に飢えた三頭の獣となって

いた。

「さて、うまくやったようだな」ラーンは疲れ果てながら草原に倒れ込んで言った。

「あまりにもうまくやりすぎた」アルクが答えた。「我々がそれほど強いと思われれば、我々

を殺しに来るのは少数じゃ済まない」

「それがどうした?お前たちは白亜麻で育ったんだろう?奴らを相手にするのは簡単なは

ずだ」

ユアンはある種の、苛立った目で彼を見た。

「お前の無警戒さが、我々に高くつくかもしれない」

「落ち着け、友よ。その時が来れば、俺がお前たちを守る」

「あのただの森にも勝てなかったのに、野生の山賊に勝てると思うか?」アルクは嘲るよう

に言った。

「それは卑怯だ。あの森の襲撃は速すぎた。反撃する時間もなかった。ようやく状況を理解

した時には、もう次から次へと事件が起こっていた。ここは俺の土俵だ。何をすべきか、どう

すべきか、いつすべきか、わかっている」

「ああ、そうだな」

「お前たちは獣の中で生き延びることを学んだ。俺は戦いのど真ん中で汚い手を使うことを

学んだ。勝つのは俺の方が有利だ」

「ちっ…」アルクは舌打ちした。

翌日は、彼らの仕事の成果と共に訪れた。ユアンは常に感覚を研ぎ澄まし、獲物を探し、

再びどの動物にも待ち伏せされぬよう地形を研究していたが、四人の男たちが遠くから彼

らを尾行していることに気づいた。さらに、二人が草原のどこかに身を潜めていることにも

気づいた。山賊たちが餌に食いついたのだ。

ユアンは囁きながらアルクに伝え、アルクはラーンに伝えた。ラーンはその言葉を聞き、顔

に喜びを浮かべた。彼らは気づいていないふりをして歩き続けた。もっとも、アルクとユアン

は遠くから彼らを監視していた。彼らは、まだ尾行している二人が、この地域で最も辺鄙な

農場へと続く蹄鉄型の小道へそれたこと(訳者注:『蹄鉄型の小道』とは、馬やラバなど荷

役動物の通行によって自然にできた、狭くくぼんだ曲がりくねった小道のことを指します。

登場人物がこの道を選んだことは、彼らがこの土地の地理に精通していることを示す重要

な描写です。)、そして身を潜めていた二人が、作物に水を引く用水路の下に隠れているの

を見つけたが、匿名性を維持できず、彼らが中に入る前に衣服の一部を見つけられてし

まったことに気づいた。

山賊

遠く、灌漑用水路の脇の下水道に潜む二人の男が、地域の農民たちの噂によれば極めて

危険な三人の男たちを見つめていた。

彼らはまだ彼らの作戦本部を見つけられておらず、実際、それを見つけるには程遠かっ

た。しかし、何かをされることを恐れ、監視のために四人を送り込んだのだ。

「腹減ったよ、親分」

下水道の丸い壁にもたれかかった男が言った。

「他の二人が何か食い物を持ってくるさ」男は彼を見た。「何してるんだ? 監視しろよ」

「ここからじゃ、あいつらの姿がはっきり見えねえ」

親分はため息をつき、首を横に振って部下の態度を咎めた。その後、自分の位置に戻る

が、再び奴らを見ると、二人しかいない。

「ちくしょう…二人しか見えねえ。三人目はどこだ? ノリュウ、後ろにいないか確認しろ」

まるで誰かが溺れているような音が、彼の背後で聞こえた。

「…ノリュウ?」

親分が振り返ると、ノリュウが喉に手を当てているのが見えた。その喉は血まみれだった。

男は極度に緊張し、その場に固まり、何の音も立てなかった。襲撃者が去ったのを確認す

ると、自分が監視すべきだった者たちのことなど構わず、その場から全速力で走り去った。

アルク、ユアン、ラーン

隠れるように灌漑用水路にうつ伏せになっていたアークは、息をするために顔を上げ、必

死に逃げる獲物を見た。計画は成功した。数分後、レーンとユアンが到着した。

「どうなった? うまくいったか?」レーンが興奮して聞いた。

「ああ」アークは全身前面がずぶ濡れで、髪も顔も泥まみれだった。「奴は逃げ出した。恐ら

くアジトに向かっている。今こそ俺たちが追う番だ」

「見事だったな。さあ、あの惨めな連中を攻撃する時だ」

「だが急がねばならない。奴らと一緒にいたもう二人の男が食料を探しに行ったのをかす

かに聞いた。もうすぐ戻ってくるはずだ」

「なら、何を待ってる? 行こう」

三人は、追われているかどうかも気にせず、ただ命からがら走るだけの哀れな男を追い始

めた。彼は愚かにも草地で転びながら走り続けた。一晩中、追跡は続いた。この男は驚く

ほどのスタミナを持っており、ある意味では感心させられる。夜明け前に、レーンが「ここに

あるはずがない」と思っていた森に着いた。

「なるほど、確かにここにいたのか」到着に気づいたレーンが言った。

「もう十八時間も走り続けている。少し休むべきだ」ユアンは限界ぎりぎりでそう言った。

「ユアン、戦士の魂はどこへやった? 偉大な者たちは、弱音を吐いて偉くなったわけではな

い。弱さに直面しても進み続けたのだ」

「俺は今、偉くなくていい。ただ休みたい」

走り続けたが、今度はアークとユアンは体力を温存するため、木から木へと飛び移った。

レーンは下から彼らを見上げた。

「こいつら、本当に驚かせることばかりだ」

一時間後、陽が昇り始めた頃、遠方に二十人ほどがいる野営地が見えた。逃げてきた男

は、目の前に安全な縄張りが見えたことに、目を潤ませて喜んだ。しかし、それもつかの間

だった。アークが木から飛び降り、背後から短剣を突き立てた。

「ぐあっ!」

ほとんど声も出ずに、彼は呻いた。走り続けた上に、アークの一撃は肺を貫いていた。彼

は届かないものに手を伸ばし、野営地を見つめたまま息絶えた。アークは死体をある地点

まで引きずり、ユアンとレーンが手伝った。

野営地から十分離れた場所で、男の価値ある所持品すべて、そして石の棍棒と棘付きのメ

イス(ユアンがこれを所持)を奪った後、遺体を埋めた。男は青銅のパスカル貨を二枚と銀

のパスカル貨を一枚しか持っていなかった。銀貨の取り分はじゃんけんで決めた。ユアン

が勝った。

「みんな、今日はついてるぜ」ユアンは欲深そうな目をしながら、銀貨を取り、暗殺者のロー

ブのポケットにしまった。

「ちっ、ついてんな」レーンが言った。

「よし、奴らの場所はわかった。どう攻めるか、計画はあるか?」アークが尋ねた。

「落ち着けよ。まずは休もう。午後になって力が回復してから、どうするか考えよう」

「だが、他の連中が遺体を見つけて、全速力でここへ向かっているかもしれない」

「それは問題だが、今の状態で襲っても何も得られない」

「確かにな。なら、休もう」

アークは木に登り始めた。ユアンもそれに続いた。

「おい、何してるんだ?」レーンは当惑したように聞いた。

「高いところで寝る方がいい。視界の利点もあるし、葉っぱに隠れることもできる」

その利点を聞いたレーンも、登り始めた。三人は別々の木の上で、眠る準備を整えた。

レーンは高いところで寝るのに慣れていなかった――リノ・ブランコでそうした時は、死を恐

れて眠らずに起きていた――ので、経験がなく、木から落ちてしまった。枝が落下を緩和し

てくれたが、それでも八メートルからの落下は常に痛い。

「レーン、どうした?」アークが心配そうに聞いた。「木に何か動物がいたのか?」

「このクソッ、眠ってる間に落ちちまった」

「はははは、バカだな!」ユアンが笑った。

「地面の方がよく眠れる」レーンは痛そうに言った。

「動物に見つからぬよう、何かで身を隠せ」

「ここはリノ・ブランコじゃないんだぞ、このバカどもが!」無視して叫び返した。

午後が過ぎ、太陽が沈み始めた。アークとユアンはそれぞれの木から降り、明らかに回復

していた。熟睡が効果を発揮したのだ。レーンはまだぐっすり眠っていた。アークは彼の肋

骨を数回蹴って起こさなければならなかった。

「起きろ、時間だ」

「ああ?えっ?」

「始める時だ」

レーンは寝たまま背伸びをし、それから立ち上がってお尻をかいた。

「よし、行くか」あくびをしながら言った。

「まず計画が必要だ。起きたら練ると言っていたな」

「ああ、そうだった。さてと、奴らには戦士がいる。敵を不意打ちした時には、確かに戦いが

できる連中だ。それ以上はわからない。加えて、神性の聖なる預言者が一人いる。奴が

我々の心配の種だ。あの預言者に先に襲われたら、負けは確実だ。だから、奴を最初の犠

牲にしなければならない。奴を殺した後なら、他の連中は簡単に片付けられると思う」

「悪くない。なら俺たち二人は木の上で待ち伏せし、あの預言者が現れるのを待つ。問題

は、奴がどんな姿かわからないことだ」

「それは心配するな。連中はほとんど同じ格好をしている。お前たちのようなローブに似た

服を着ているが、お前たちのような尖ったフードはついていない。奴は聖職者だ。だから、

宗教的な宝石か何かを身につけているはずだ。お前たちが見つけろ。俺はその間、お前た

ちがまず襲うのを待つ。その後、何も考えずに突入して、強いと思われるやつらを片付けて

いく。野営地の混乱に乗じて、十分にダメージを与えられる」

「了解、決まりだ。その通りにやろう。うまくいくといいな」ユアンが言った。

***

野営地はそれほど大きくはなかったが、見張りは厳重だった。軽鎧と剣を装備した三人の

男が周囲を歩き回り、四人目が内部を監視していた。場所には十のテントがあり、五つず

つ二列に並んでいた。中央の集会所のようなものは見えなかった。加えて、近くの木々に

繋がれた馬も数頭いた。神聖な預言者や大勢の人々の気配はなかった。

「妙だな。月もまだ出ていないのに、もう寝るには早すぎる」木々の間でアークが呟いた。

「たぶん何かしているんだろう」同じ木の枝からユアンが答えた。

「そうかもしれない。奴らが戻ってくるのを待つか、あるいは今ここにいる連中を殺すか、ど

ちらかにすべきだ」

アークは別の木へ飛び移り、レーンが潜んでいる場所の近くに着いた。注意を引くために

小枝を数本投げた。レーンは混乱した面持ちで彼を見た。アークは、野営地に男が少ない

ことと、兵士が少ない今を突いて急襲を仕掛けるよう、いくつかの手振りで伝えようとした。

レーンはまったく理解できなかった。

「ちくしょう、襲おうぜ」少し声が大きくなった。

「え?いや、まず預言者を殺さなきゃ」

「野営地には誰もいない。あの四人だけだ」

彼らは十分な音を立て、見張りの一人が好奇心から近づいてきた。二人が言い争っている

のを見て、その男は仲間に知らせようと叫び、時間を稼ごうとした。しかし、最初の叫び声

も、最初の動きも出す前に、レーンの剣がすでに彼の首を斬り落としていた。素早く、音も

なく。

「おお、驚いたぜ、レーン」木の上でじっと身を低くしていたアークが言った。「リノ・ブランコ

でこれができたらよかったのに」

「ああ、またそれか。もういいよ、友よ」

アークは、ユアンが視界を確保している別の木へ飛び移った。レーンにしたのと同じ合図を

彼にも送り、今度はユアンはすぐに理解した。それぞれがならず者たちに近い位置に配置

され、瞬きする間に木から飛び降りて犠牲者を殺した。アークは自身の流儀で――喉を一

閃。ユアンは暴力的に――犠牲者の頭蓋骨を粉砕した。残るは一人、レーンが背後から心

臓を貫いてとどめを刺した。

「よし、あっけなかったな。正直もっと危険なものを期待してた」レーンは剣を肩に乗せなが

ら言った。「行くか?それとも待つ?」

アークは地形を分析するように、あらゆる方向を見回した。

「伏兵を仕掛けて準備すれば勝機はある。木々の間に身を潜めて殺しては逃げるを繰り返

せる。地形がそれを可能にしてくれる」

「いいな、気に入った」レーンは剣を鞘に収めた。「俺は俺の小道具で仕掛けを準備する」

レーンは、今しがた殺した男の剣を足で蹴り上げ、右手で捕まえると、アークに投げた。

アークはそれを受け止めた。

「お前たちはお前たちのやり方で準備しろ」

二時間後、太陽がすっかり沈み、代わりに夜の天体の巨大な半分が現れた時、残りのなら

ず者たちが家畜を連れて戻ってきた。どうやら別の隊商を襲撃に行っていたらしい。

「見張りはどこだ?」首領らしい男が問い詰めた。

仲間たちは恐怖に震え、言葉もろくに作れずに口ごもっていた。彼らの視線は、殺された四

人の仲間が吊るされている一本の木に固定されていた。

「くそっ、野営地を調べろ。一帯を探索だ。これをやった奴らが誰で、何人か知る必要があ

る」

叫んだ男は、レーンが説明した神聖な預言者そのものの風貌だった――闇色の魔法のロー

ブ、耳に宝石、首には首飾り。髪はそれほど長くはないが、ならず者としてはきちんと整え

られていた。

「見ろ、あいつだ。まさに掌中だ」木々の間からユアンが声を潜めて言った。

アークはユアンが言い終わるのを待たなかった。すでに獲物へと猛襲していた。空中での

構えは威圧的に見えた――後ろに引いた右手で剣を握り、鋭く尖ったフードが顔を覆い、ワ

インレッドのローブの色が闇に紛れさせた。

十分に近づくと、彼は水平一閃を繰り出し、預言者の首を刎ねた。そして、木々へと跳び移

り、消えた。

あまりにも速く、突然の攻撃に全員が恐慌状態に陥った。誰も何も見ていなかった。ただ、

リーダーの首が落ちるだけだった。

「こいつら、本当に驚かせるな…よし、俺の番だ」

レーンは隠れ場所から飛び出し、剣を抜くと、馬を繋いでいたロープを斬り、馬たちを逃が

した。動物たちには結び付けられた石があり、駆け出すとそれを引きずり始め、大勢の人

間が走っているような音を立てた。

「襲撃だ!」男が叫んだ。

レーンは行動を開始し、次々と斬り伏せていった。アークとユアンは闇の中からそれを援護

し、木から木へ跳び移りながら殺戮を繰り広げた。恐怖に駆られたならず者たちは、二つの

影が仲間を次々と屠っていくのを見るだけだった。

「奴らの中に闇の預言者がいる!木々の中の何かに警戒しろ!」男が怒鳴った。

直後に、ユアンが頭部への一撃で彼を仕留めた。

ならず者たちは落ち着きを取り戻し、影を追跡し始めた。影が襲いかかるたびに、彼らは武

器で攻撃を防いだが、反撃することはできなかった。なぜなら、影たちは再び森の中へ消

えていくからだ。

レーンは苦戦し始めた:もはや一撃では倒せず、相手はブロックし、受け流し、そして残忍

な反撃を仕掛けてきて、彼に傷を負わせた。

「さあ、秘密兵器を解き放つ時だ」

レーンは丸い小石でいっぱいの袋を取り出し、空中へ投げ上げた。そして、炎に包まれた

短剣でそれを空中で貫いた。何百もの燃える球体が野営地へ降り注ぎ始めた。

「何だこれは?」

どうやら、それらの球体は強力そうには見えなかったが、輝いていた。そのため、ならず者

たちは集中力を乱され、誰かが一つに触れると、アークかユアンがその者に襲いかかり、

殺した。

「あの球に触れるな!死ぬぞ!」

混沌が再び野営地全体を支配した。ならず者たちは再び、レーンの剣とユアン、アークの

速攻に易々と倒れていった。状況を見る限り、彼らの勝利は確実に見えた。

長い髪と髭を生やした男がテントから現れるまで。彼は金色の縁取りが入った白いローブ

をまとい、黄色い石が埋め込まれたオークの杖を携えていた。

「おお、聖地よ、汝の僕を助け給え。この場所から敵を清めよ」

きらめく光がすべての球体を消滅させた。彼こそが、神性の聖なる預言者だった。

「どうやら、こいつが俺たちが殺すべき預言者らしいな」アークは彼を見て言った。

「俺が仕留める」付け加えた。「お前はレーンを援護しろ」

ユアンはアークに従い別の木へ飛び移り、一方でアークはまたしても虚空から現れたその

預言者へ、先の預言者を殺した時と同じ構えで猛襲をかけた。

この男は横目でそれを見ると、一つの動きでアークの斬撃をかわした。アークは一撃目を

外したと見るや、二撃目を繋ごうとしたが、再びかわされ、予言者が手を伸ばすのに十分な

隙が生まれた。光を纏った力で、アークを打ちのめし、彼は数メートル先に吹き飛ばされ

た。

「くそっ、俺の動きを読んでやがった」アークは立ち上がり、戦闘態勢を取りながら思った。

それを見て、預言者は次の攻撃に備えた。

「どうやら、まだ攻撃の時ではないな」

アークは木々の間に姿を消した。

その後、預言者は彼に注意を向けるのをやめ、攻撃者の手にかかって倒れていく仲間を

助けることに集中した。周囲を観察し、木々の間にユアンとアークの気配を感知した。仲間

たちがレーンを攻撃する時に体の防御を疎かにする瞬間を、影が的確に突いて大きな損

害を与えていることに気づいた。

「天が高みより我らを見守る如く、我が足の踏むこの地を我が力の一端とせんことを」

『環境支配、我を護れ!』 預言者は詠唱した。

野営地全体が黄色い光で照らされ始めた。一見何も起きていないように見えたが、アーク

やユアンが仲間の一人を襲うたび、鎧と剣を纏った光の存在が虚ろから現れ、あらゆる攻

撃を防ぎ、そして消え去った。

「なるほど、これが聖なる祈りの預言者の力か」アークは木々の間を移動しながら攻撃を続

けながら言った。

「みんな、少し手を貸してくれ。もう手の内に隠し玉はないんだ」

レーンはならず者たちからの複数の攻撃をブロックし、かわし続けていた。

「ユアン、援護してやれ。俺は影からサポートする。勝つためにはあの預言者を殺さねばな

らない」

預言者の祈りはそれだけにとどまらなかった。時折、これらの存在が攻撃を防ぐために現

れると、すぐに別の存在が現れて反撃を行い、レーンに何箇所か傷を負わせた。ユアンに

はほとんど届かなかった。彼はからし色のローブの下に鎧を着込むのが好きだったから

だ。

アークの場合も同様で、誰かを仕留めることを阻まれていた。

「これは無意味だ。このままでは、すぐにレーンかユアンが殺されてしまう。勝つためには、

あの預言者を排除しなければ」アークは考えた。

そして、再び攻撃を決意した。

預言者は彼に注意を向けているようには見えなかった。仲間たちを観察することに集中し

ていた。獲物をひたすら待ち伏せる者にとっては理想の瞬間だった。

「パーフェクトだ」

アークは再び襲いかかったが、光の形をした存在が現れて攻撃を防いだ。続いて別の存

在が現れて攻撃を仕掛けた。アークはその一撃をかわすことに成功したが、さらに多くの

存在が現れ、撤退する時間も与えずに攻撃を続けた。

「お前たちのように有能な者が、アヘット・ミットのような不安定な王国の側につくのは実に

惜しいことだ」

アークは光の存在たちの攻撃を剣で防ぎ続けていた。

「これが機能するために誰かを排除する必要があるなら、私はそうする。新たな変革は今

でなければ、二度とない」

預言者は目を閉じた。

「我をその身に抱きしめ給う聖なる力よ、今日我は汝の偉大さをもって、我に逆らうすべて

の敵を猛き牙をもって滅ぼし給えと願う」

白い光が彼の背後で龍を形作り始めた。

「白き龍よ、猛れ!」

預言者が目を見開くと、龍は全力でアークに襲いかかった。アークは身を守ることしかでき

なかったが、それでは不十分だった。彼の全存在が地上から消え去った。

「アーク!」ユアンは友が塵と消えるのを見て叫んだ。

アークはもはや塵世の領域にはいなかった。彼の前に広がっていたのは、誰も住まわぬ天

空の荘厳さだった。

遠くに、ある種の祭壇に突き刺さった一振りの剣が見えた。そこからは神秘的なエネル

ギーがほとばしり、その場所全体を巡っていた。アークは近づこうとしたが、エネルギーが

あまりにも強く、もはや耐えられなかった。

一歩進むごとに、彼の存在からエネルギーが吸い取られていく。すると、女性の声が彼に

語りかけた。

「見ろ、誰が来たことか。ここで何をしている? ようやく己の運命に従う気になったのか?」

アークは答えなかった。幻覚だと思った。

「この王国の最大の屑が選ばれし者だなんて、誰が想像できよう。最も卑しく、忘れ去られ

た男が。己を見よ、立っているだけで精一杯、あらゆる人間同様に弱き者よ」

アークは歩みを続け、剣が放つ力から顔を覆った。何が起こっているのか理解できなかっ

たが、その武器を手に取らねばならないと感じた。

「創造主がお前だと言った時、私は少し疑った。十歳前に死ぬだろうと思ったのだ。母はお

前を守って死に、父は裏切りによって死んだ子供……お前は己が誰なのか、どこから来たの

かさえ知らない。俗人に養われ、豚の中で育った。広大な地獄では笑いの種となり、天で

は悲しみの種となっただけ。『枯れ葉亭』——追放者の宿——で育つと定められた、また一

人の者」

「創造主は正しかった。いかなる選ばれし者も、たとえ良き遺産を継ぐに値しなくとも、その

召命から逃れることはできぬ」

「何の話をしているのかわからん。誰かを間違えている。私は何者でもない」

「その通り、お前は何者でもない……それなのに、創造主はお前を選んだ。値することもな

く、問われることもなく」

アークは最後の力を振り絞り、祭壇へと這い上がり、剣の前に立った。部屋全体が輝き始

め、両脇にシンボルが浮かび上がり、祭壇は燦然たる炎に包まれた。剣はエネルギーの

脈動を放ち始め、アークの注意を引いた。彼がそれに手を伸ばし、握った瞬間、彼の血管

は赤く輝き始め、瞳も同様に赤く染まった。部屋のすべての力が彼に向かい始め、雲の彼

方、高みからさらにエネルギーが湧き上がった。

「その時は来た」全能の創造主の声が響いた。

その瞬間、アークは意識を失った。


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