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アイデア・リベリオン  作者: 浮遊戯
『暴食』心は常に天使と悪魔
7/18

表向きの感情:アニムス・エゴ

地下通路を抜け、さっきの部屋に戻る。戦いの余韻が体にまとわりつき、軽い疲労感が抜けない。そんな中、真秀さんが静かに姿を現した。


「さて、弔。戦って直ぐで悪いが、色々話させてもらう。まず、お前の能力についてだが……基本的に()()もしくは()()の具現化。それが大枠だ」


「感情か精神の具現化……ですか?」



思い当たる節がある。入瑠が危機に陥った時も、真秀と戦っている時も、心が熱く昂っていた。つまり怒りや恐怖で力を引き出せる……そんな能力か。



「簡単に言えば、怒りや恐怖といった感情をそのまま力に変える能力だ。身体能力の強化や、気分の激昂による瞬間的な暴走……可能性は広い」



ビンゴ、大正解だ。


「基本的には身体強化。ただ、暴走の可能性が高い…爆弾みたいだな」


「オイ言い方」


内心で拳を握る。後で覚えてろよ。



「……でも、すごい力だと思うよ。危なっかしいけど」


「その()()()()()()が問題だ。未熟な今は感情に振り回されれば仲間を巻き込む。覚えておけ」


「……肝に銘じときます」



もし大激怒して我を忘れたらどうなるのだろうか…いや、考えるのはやめておこう。嫌な考えしか浮かばない。




話題はすぐに本題へ移った。


「さて、話を進めよう。ここからが本題だ。天道弔……お前を災伐師として学会に所属させたい」


「災伐師?」


「要は悪魔狩りを専門とする役職のことだ」



「……マジっすか?」


直近の戦いを思い出す。信じられない提案だ。



「当然だ。基本能力者は魔災学会で引き入れている。それに、放置する訳にもいかない。勿論、ただ入れとは言わない。不自由なく暮らせるよう全面的に支援としている。学校からこ特別許可も降りる。」


理解はできる。しかし、目の前で入瑠が死にかけたのを考えると躊躇する。俺も死にかけたしマジで死ぬ可能性を考えると…流石にな。



「福利厚生とか言われても……入るの躊躇するな。俺も死にかけたし、入りますとはちょっと言いにくい…」


「ふむ…最もだ。なら、仮採用はどうだ?能力が正式に扱えるようになるまでは管理させてほしい」


「それなら私も補助できるし、いいかも!」


「要は監視かぁ」


「監視って言い方ひどくない!?でも、一緒にいられるならいいや」




「あの、話を遮って悪いんですが…」


「どうしたかしこまって」



「俺ってどうなったんです?」


「ん?何の話?別に関係ないだろお前」



「そうだな、お前に関しては学会の者と同等レベルの知識がある。事務の方として入れることは可能だろう」


「待ってどこで何の話進めてたん?」


「お前らをここに連れて行った時に話してたんだ。折角なら知見を広めるのは良いことだからな」


「流石(天才)の親友」



内心で舌を巻く。心配してくれた上で、先を読んで行動している。頭脳明晰とはこういうことか。


「それで…事務か…弔が正式加入したらで」


「俺に一任しないで?もっと考えろ?」


前言撤回。本当に賢いやつならそんな考えをしない。



「ふふ、でも翼らしいね」


(馬鹿)の親友だからな。」


「オイコラ」



軽い笑いを交えた会話の後、真秀が話を戻す。



「真剣に考えてほしいんだがな…まぁ、後でいい。それで、どうだ?」


「まぁ…仮採用なら」


「決まりだな。翼も仮採用にするか?」


「学会内の資料が見られるなら是非」


「外に広まっても影響の少ないものなら許してやる。詳しいことは管理者と相談してくれ」


「分かりました。では仮採用ということでお願いします」



最後に話題は悪魔の事に移り変わる



「さて、最後の話だ。現在、特に危険視されている悪魔が二体いる。お前らはなるべく近づくな」


「とりあえず暴食か?」


「そうだ。最近また出現したらしいが、この地域での脅威は銃と暴食。どちらも規模・被害の大きさから最優先対象とされている」


「どっちも聞いたことあるな。銃って…銃の王(レオ・バレット)だっけか?」


「そうだ。もう片方はグーライーター……どちらかと言えば銃の方が重要視すべきだ」


暴食の悪魔(グーライーター)は見たことがある。触手が六本生え、人も物も喰らう。正に悪魔に相応しい。


銃の王(レオ・バレット)は名前だけが有名で、姿を見た者はいない。ただ銃の能力を扱う悪魔が多く、情報が一人歩きしている。



「暴食は戦ったことあるけど尋常じゃないくらい強いよ。銃の王はまだ会ったこともないけど」


「やっぱ名前だけでも嫌な予感しかしねぇな」


「詳細は追って伝える。ただ、お前たちが対峙することは余程のことがない限りないが、情報は知っておいた方がいい。一応、基本的には入瑠と同様に中級・上級の悪魔を倒してもらう予定だ」



「今日のところは以上だ。長く話してしまって申し訳ないな。明日にもお前を悪魔狩りに出させようと思っている。何かあれば呼んでくれ」


真秀は部屋を出て行った。




背中を見送り、テントは息を吐く。


「明日ってマジで言ってる?」


「早く慣れた方がいいからね」


「銃に暴食か……いや、今はそんなこと考えてられねぇわ…明日どうしよう」



廊下に響く自分の足音を聞きながら、次の戦いを静かに予感する。未知の脅威、その力がどれほどか…考えるだけで心がざわつく。しかし、能力に慣れるまでは立ち向かうしかない。入瑠も翼もいるしなんとかなるはずだ。……なるのか?

「銃の王」や「暴食」と言った二つ名的なものは災名と呼ばれている要はその悪魔を一言で表したものです。だから厳密には「暴食のグーライーター」が正しかったりする。

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