機械:救世主
救世主、とはまさにこの事を言うのだろう。絶好のタイミングでその少女、入瑠は俺と悪魔の間に現れた。
「ちょっマジで助けてくれ」
「お安いご用だ…よっと!『ドルフィアー』!」
言い終わるや否や入瑠は悪魔と攻撃を交わした後に能力を使い身体能力を向上させる。彼女の能力は「機械」で身体が機械となり多彩な機能を扱えるというもの。体内の処理速度を上げ鉄の脚で悪魔を蹴り払い、拳を突きつける悪魔を吹っ飛ばした。
「gugulllluulluluaaaaaaa!!!!!!!」
すかさず悪魔が反撃に出るがひらりと交わして2回ほど殴った後に悪魔の腹に手をのせる
「まだまだぁ!『ドルフィナーレ』!」
その後彼女の掌に熱が溜め込まれ紅く染まり、そして爆発する。放たれた爆風が悪魔にクリーンヒットする。
「ふう…まぁ軽いものね」
「いやマジで様様だわ」
「ま中級よりの上級だったからね〜。あ、ジュース1本奢りね」
「うっす」
兎にも角にも悪魔は倒され消滅する。ほんの一瞬の出来事だが長いように感じた。ひとまずは一件落着か。
「まだ仕事中?」
「そ、パトロール的なものだから暇っちゃ暇なんだけどね〜」
「それで一人救えてるからいいだろ?」
「それはそうだね〜、感謝しなよ?」
ニヒヒッ、と笑う入瑠。実際悪魔退治用の武器とか防具は普通に売ってるから能力者がいないと終わりって訳ではない。能力者が悪魔を討伐する時は大体中級が複数体いる時か上級、超級の悪魔が出てきた時だけである。ただ武器や防具といっても素人が簡単に扱えるものではないので大体は護身用に持っておく程度だ。
「暇なら俺ん家まで話し相手になってくれないか?」
「いいよ〜。貸し1ね」
「嘘だろこれで借り作るの俺?」
「あればあるほどいいもんね。てかさっきので10ぐらいはあると思うけど?ま別にいいけど」
「それマジでそうなんだがな。頭が下がらん」
「ま能力がないのは仕方ないし、どんどん頼ってよね。」
どうやら近頃のヒーローは心までもイケメン過ぎるらしい。俺も能力持ってたらこんな事にはなってないんだけどなぁ…
「多分また悪魔出てくるよなぁこの感じ」
「暴食ってかなりのネームドクラスだからもしかしたら別の超級悪魔出てくるかもしれないなぁ…」
悪魔は強い悪魔の周りに発生する傾向がある。さっきみたいに超級悪魔が出現すると上級悪魔がでたりする…みたいな
「さっきの奴もそうだろうし今日は早めに家帰るかな」
「そうしなよ。いのちだいじに、でしょ?」
「お、言えてる」
なんて事を話しながら帰っていると
「えなに何の音?」
ドゴォン!と鈍い轟音と共に街の方から悲鳴や破壊音が聞こえてくる。おそらくこの感じ俺の予測じゃ超級レベル…か?
「アレ、絶対さっきの暴食の影響で発生してるよな」
「うん、私もそうだと思うね」
「てか行かなくていいのか?あの規模多分早めに行かないとエグい被害出る気がするんだけど」
「そりゃ勿論行くに決まってるでしょ!テントは大人しく家帰っててよ!絶対だからね」
「うっす」
そう言うと入瑠は凄い勢いでその場所まで飛んでいつまた。流石に俺は言われた通りにしてそのまま家までの道を辿る。飛んで火に入る夏の虫にはなりたくないのでな。
だが心配だ。いくら入瑠だとは言え、超級悪魔は能力者一人で倒せるようなヤツじゃない。万が一があったら…しかし、入瑠に帰れと言われた以上、帰るしかない。行くなんて選択肢は元より無いのである。
「……仕方ねぇよな」
少し揺らいだが、それでも俺は家への帰路を辿った。
◇◇◇
街にて
「おいあれ多分超級悪魔だろ!」
「ちょっ写真写真!」
「馬鹿逃げろ死ぬぞ!」
「そうはいってもさぁ今しか無いよこんなチャンス!」
「SNSに上げたとて死んだら元も子もないだろ!」
『ウヴァロララァァォアアォォアアア!!!!!』
「えっ?」
「オイ!!!危ねぇ!!!」
「キャァァァァァ!!!!」
「『ドル…フィスト』ォ!」
悪魔が市民を攻撃しようとした瞬間、入瑠によるガントレットのような武器からブースターが生じ猛スピードで放たれた拳によって悪魔はよろめき吹っ飛ばされる。
「私が相手するよ」
市民の安全と平和のために立ち向かう。この一連が運命によって決められたかのように。
鹿田入瑠
能力:機械『身体が機械になる』
この能力が発現した時、自身はの体が機械となり自由に改造が可能になる。人間とは変わり、アースコアが心臓になる。
技説明
・ドルフィアー
処理速度を高めて移動速度や思考速度を上昇させる。
・ドルフィスト
超パンチ。腕が変形しガントレットを付けているような見た目になる。ガントレットの後ろにはブースターが備わっており技を使う時、このブースターを駆動させ推進力を付けて敵に攻撃する。
・ドルフィナーレ
掌から爆発を出す。
因みにあと4つぐらい技ある。




