あたしの二十四節気【浦川 日歌里 二十四節気詩集】

どっきん☆ あたしによる春の独占禁止法【春分】

　独占禁止法は独禁法と略すのです。

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　ひとりじめなんてしないで 春をわけあおう

　一面のお花畑ぢゃなくて半分は

　まるまった草のかたまりがころがる荒野(こうや)になるけど

　それもやむなし

　両手でぐるりと かかえてないで 春をわけあおう

　お皿を埋め尽くすには おだんごが少ないけど

　ごはんまでに ちゃんとおなかがすくように

　お皿とおなかにすきまをあけとこう

　腹をひとりじめして囲いこもうだなんて考えは

　ジャイアントスウィングでリングサイドに放り投げて

　みんなでなかよくシェアしようよ

　みんなでって言っても地球の裏側まで

　届くわけでもないけどさ

　ひとりじめして囲いこんだって どうせ

　一日じゅう お昼にもならないし

　冬だって 半年後にはやってくる

　だったら 春をなかよくシェアしようよ

　だれかが春をひとりじめして囲いこんで

　その場かぎりの満足を手に入れるよりも

　視界半分のお花畑だって お皿半分のおだんごでも

　みんなって呼べるほどみんなぢゃないけど

　それなりの数のひとたちが楽しめる世界

　あたしはそのほうがきっと すてきだなって思う

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　善管注意義務（善良なる管理者の注意義務）とかね。