ファミレスで呼び出しボタンを使わずに店員さんを呼びたい話
ボケ→ボ、ツッコミ→ツ、になります。
二人「はいどうも~」
ボ「いや、私ね…………」
ツ「うん」
ボ「………」
ツ「………」
ボ「………」
ツ「…なんとか言えや!お前が話さんと漫才できないだろ!」
ボ「ごめんごめん。……いや、私ね、ファミレスで、呼び出しボタンを押さなくても、通りかかった店員さんを呼び止められるようになりたいんですよ」
ツ「はい?」
ボ「いやだから、ファミレスで、呼び出しボタンを押さなくても、通りかかった………」
ツ「いやいやいや、呼び出しボタンがあるなら、それで店員さんを呼べばいいじゃん!」
ボ「それだと、漫才にならないじゃないですか!……それで………」
ツ「いきなり禁じ手を使うな!漫才師が漫才の中で漫才にならないなんてツッコミ、許される訳無いやろ!」
ボ「漫才漫才うるさいですよ!リンカーンか!」
ツ「国民の国民による国民のための政治!微妙に分かりづらいツッコミすんな!……これじゃあお前がツッコミになってるやん!」
ボ「声が大きいですよ!廃品回収車のアナウンスか!」
ツ「だから分かりづらいツッコミすんなって!…いやツッコミ自体すんなって!……いや、これはツッコミながらボケているから、ボケなのか?」
ボ「知らねえよ!」
ツ「100%純粋なツッコミすんな!…いやこのツッコミおかしいな!」
ボ「それで、どのファミレスでも店員さんは通りかかってくると思うんですけど、よく通る席、通らない席があると思うんです」
ツ「…うん」
ボ「なのでまず、入店の時点から勝負が始まっている訳です」
ツ「うん」
ボ「瞬時に店内の席の位置を把握し、店員さんがよく通る席に座る。これが出来て初めて、勝負の舞台に立てるんです」
ツ「うん」
ボ「そしたら次に、メニューを決めます。実はこれ、何でもいいんです。自分の好きなものを頼んじゃいましょう」
ツ「うん………って、ツッコませろや!何を一人でべらべら、べらべらと…」
ボ「はい!今あなた、ツッコミとして終わり、ま、し、た!」
ツ「なんで!?…それにしても腹立つ言い方やなあ」
ボ「『そしたら次に、メニューを決めます。実はこれ、何でもいいんです』って、当たり前やないかーい、って、ツッコむところだったでしょ!」
ツ「……そっか、そうやな。…ってお前の話が長すぎて聞いてなかっただけや!」
ボ「人の話を聞け!」
ツ「それは全くのその通りです!すいませんでした!どうかお話を続けていただけませんでしょうか!」
ボ「…全く、何年漫才師やってるんですか」
ツ「お前と一緒!俺の芸歴=お前の芸歴や!」
ボ「それで、メニューを決めたら…」
ツ「ちょっと待って。さっきから思ってたけど、今までの流れをぶった切って急に話を進めようとしてない!?」
ボ「ぶった切ってるのはあなたでしょ!」
ツ「仕事!俺はツッコむのが仕事だから!」
ボ「それで、メニューを決めたら…」
ツ「それ!今のそれ!流れぶった切ってるの、今!」
ボ「じゃあどうすればいいんですか!ところで、ですか?さて、ですか?」
ツ「接続詞の問題じゃないわ!話の流れを切るな、って言ってんだよ!」
ボ「そこまで言うならあなたがやってみてくださいよ!」
ツ「ああ分かったよ!…えーこほん。……いや、俺ね、ファミレスで、呼び出しボタンを押さなくても、通りかかった店員さんを呼び止められるようになりたいんですよ」
ボ「うん」
ツ「どのファミレスでも店員さんは通りかかってくるとは思うんですけど、よく通る席、通らない席があると思うんです」
ボ「うん」
ツ「なのでまず、入店の時点から勝負が始まっている訳です」
ボ「うん」
ツ「…瞬時に店内の席の位置を把握し、店員さんがよく通る席に座る。これが出来て初めて、勝負の舞台に立てるんです」
ボ「うん」
ツ「……そしたら次に、メニューを決めます。実はこれ、何でもいいんです。自分の好きなものを頼んじゃいましょう」
ボ「うん」
ツ「いやツッコめや!何をうんうん、うんうん言っとるんや!」
ボ「はい、今あなた、ボケとして終わり、ま、し、た!」
ツ「なんで!?ボケるところが無いのは元々やぞ!?」
ボ「あなたがボケとして終わった理由、それは…」
ツ「それは!?」
ボ「…ボケがツッコミをしない」
ツ「お前が言うな!」
二人「どうも、ありがとうございました~」