表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

魔法主体のゲーム世界で魔力0

続×5・魔法主体のゲーム世界で魔力0 〜城の地下には秘密があって〜

作者: 大貞ハル

続編と言うか、番外編と言うか、設定起こすのが面倒で使いまわした感じです(お)

主人公活躍しません。

胸糞系です。ご注意ください。

「貴族令嬢の捜索依頼か…」

「冒険の臭いがするね」


冒険者ギルドの依頼掲示板の前に赤毛の少女と、スレンダーな黒髪の美女が立っていた。


「うーん、まあ、可能性は高いかも?…」




その国は王国と帝国の間にある小さな国だった。

戦争中に築かれた城砦がそのまま王城として使われており、もともとあった城壁の周りに町が広がり、それを囲む様に防壁が作られていた。


伯爵令嬢マルグレット・レイグラーフは見目麗しい王子に口説かれて浮かれていたのだろう。マルグレットを王太子妃にと考えている、とか、年老いた前王に孫を見せてやりたいなどと言われて身体を許してしまったのだから。


ところが、妊娠したかもしれないと伝えた王子がしたのはマルグレットの下腹への膝蹴りだった。

血を吐いて倒れたマルグレットをさらに足蹴にして仰向けにして踏みつけた。

腹を庇った手や指の骨が砕けるのも構わずに繰り返し。


王子が暴行を止めるとどこからともなく黒いローブを纏い、フードで顔を隠した男たちがマルグレットを城の地下へと運んで行った。


この城は頑丈な岩盤の上に建てられており、周りより一段高くなっている。

そして、城の地下、つまり岩盤に穴を掘って作られた四角い部屋があった。

もしかすると、もともと岩が組み合わさっていて初めから空洞があったのかもしれない。

かなりの広さだった。


天井に開いた穴から落とされたマルグレットは水面に落ちる音を立てた。

真っ暗闇で、そこがどんな場所なのか確認する術はなかった。


下は水だったが、かなりの高さから落とされた事で、あちこち骨折を負い、内臓も傷ついた。

いや、もともとボロボロだった身体だ、落ちたことが原因とは言い切れない。

穴という穴から血が溢れていた。


マルグレットは仰向けに浮かび上がった。

いや、何かによって水面まで押し上げられた。

もはや身動きなど出来ない。

自分が生きているのかどうかも分からなかった。


『お前は何が望みだ? 私に叶えられる事ならば力になろう』

そんな声がどこからともなく聞こえてきた。

「の、ぞみ? ごふっ、わ、た、しは…、殿下に、あいされ、たか、た…」


『すまん、私には人の心を変える力はない…』


「ごめ、…さ、い…」


 謝らないで。あなたは悪くない


マルグレットは言葉を発する事すら出来なくなり、頭で念じてみた。

そもそも向こうの声は頭の中に直接響いていたのだから。

もはや虚な目でぐったりとしたまま動けなかったが、そもそも暗闇だ。

目が見えるかどうかも判断がつかない。


『私に出来るとしたら、痛みを和らげるとか、多少傷を回復させるとか、後は…』


 苦しまずに終わらせる、とか?


『………』


 今は、そばに居てくれるだけで良いわ。ありがとう


『ああ、消えてしまう。誰か、誰でも良い。彼女を、彼女を救ってやって欲しい。こんな図体をして、こんなにか弱く儚い者1人救えないなんて』


声の主が天井を仰ぎ見ると、そこには青い空があった。




結果としてマルグレットは死んだ。

声の主、地下に魔法で封じられていたドラゴンは、一旦死んだ後、人の姿で復活した。

緑色の髪の少女になった。


救いを求める声に慌てたシェスティンが城砦の1/3を粒子化して吹き飛ばしていた。

城壁の外から斜めに貫く様に岩盤の上層まで綺麗さっぱり消滅させたのだ。




この国は昔の戦争で王国の国境を守る拠点だった。

しかし、その時配備された魔導兵器を利用して王国をも脅し独立したのだ。

地下資源に加えてダンジョンまで存在しており、金になる土地だった。


だが、その魔導兵器は半壊した上に動力を失い城も城砦としての機能は失われた。




「うーん、遺体が見つかったから依頼失敗にはならないと思うけど、残念な結果になってしまったね…」

「焦りすぎて冒険らしい冒険も出来なかったし」


シェスティンは冒険に憧れる元ドラゴンだった。


「ご遺族の前で余計なことは言わないでね」

「大丈夫」

「ほんとかなぁ」


「じゃあ、私たちは行くね?」

「私はこの国の行く末をもう少し見ていくことにするよ」

「気をつけて」

「ああ、そちらも」


赤毛の少女と黒髪の美女と、どこからか現れたブロンドのメイドの3人は旅立って行った。




なんかポロっとこう言うの書く。たまに(?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ