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四人の双子(仮題)  作者: チサト
P
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邪なる者の集まる川 序 弐

神にすがるのはいいんだが…いいんだが………

巷でどう伝わってるか知らんけど…その眷族の主たる神々二柱ってメチャクチャ仲悪いんだよ?

間に挟まれてる巫女様には片方の眷族の言葉しか聞こえてないっぽいけど…だんだん青ざめてるな

相棒は眷族と面識あるっぽいし、どうにか説得してお帰りいただくとして…

俺は巫女様をとりあえずひっぺがして避難させる

巫女様のいた間に相棒が滑り込んで挨拶した

「久しぶりですね。お二方」

眷族二人は怪訝な顔をしたがすぐに思い出したらしくじっとお互いを睨んだ後、笑顔の相棒と三人で喋り始めたのだった…


10分後


眷族二人は笑顔で帰っていった

巫女様から眷族二人が下りてきた事情を聞こうと思ったのだが、笑顔で眷族と喋る相棒を見て戦慄していた

そんな巫女様を見て気づいたがこのお姉さん…

しれっと話を聞いてもらうためだけに同時に二人の神の眷族呼んでるし、その気になればどんな神だろうとその場にいくらでも神降しできる天才じゃないか…‼

こんな人材はでかい国のでかい神殿にしかいないと思ったのに何だってこんな川べりの国とも言えないド田舎にいるんだ…?

とにかく事情を聞こう

「あの…巫女様?どうして眷族様達に挟まれてたんですか?」

巫女様は眼を開けて小声で答えた

「兄とその友を救うために神のお力を借りられればと思って祈っておりましたら、あのお二方が降りてきたのです」

巫女様だからって祈っただけでスッと神の眷族は降りてこないし…やっぱりこの巫女様、どうしてこの若さでこんなに徳を積んでるのか分からないけど身罷る時には小神くらいにはなれるんじゃななかろうか…?

相棒も交えて詳しく話を聞こうと思ったのだが…相棒は

二柱の神に祝詞と踊りを捧げていた

巫女どころか神の端くれを名乗っていいのに…

いや…礼儀は大事ですな

巫女様はそれを見て

「あの祝詞は失伝したのでは…なぜ私の他に…」

ブツブツ言ってるけど相棒は当然としても八百万の神をただ降ろせるだけでなく失伝した祝詞までも扱える巫女様ってとんでもないな…

…帝国の神官より勤勉でよっぽど神を敬ってんじゃないの?

相棒はダルそうにこっちに来た

「で、話は聞けたのか?聞けてなさそうだな…

怪しい男は嫌だと言うのなら巫女様、

私が承りますよ?」

ぽっと出て神の眷族をやり込めてる相棒の方が怪しいだろ…

チラッと巫女様は俺を見た

「四神の気配がするようなお二人をどうして怪しいなどと言えましょう…」

むッ!身バレしたか?

相棒は薄く笑った

「兄上とお友達が苦難に遭っているとか?」

巫女様は頷いて

現在17歳な巫女様は占星術と神託を使い雨乞いや託宣を行い各地を回っているらしい

護衛みたいな事をしてる兄は20歳だそうな

各地を回るせいか当然のようにマルチリンガルで8ヶ国語をマスターしているし村だろうが国だろうが求める声があれば何処へでも行く

巫女様は護身と人から外れた者の断罪のために鎖鎌と槍を持っている

巫女様に如何わしい事をしようとすると立ちふさがる護衛の兄よりいつしか強くなってしまった

しかも槍は神器じゃん…巫女様ですよね?

強いと言われてる西の帝国の騎士団長を見たことあるけどこの気配だと騎士団長瞬殺できるじゃん…この大陸でも勝てる人たぶん100人といないぞ…

武神の眷族と言われてもあっさり信じちゃう

ん?この辺の神々の神器にこんな槍あったっけ?

もしかして海を渡ってきたのか…

え?そんな巫女様と兄でもどうにもならん苦難て何だ…?

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