閑章 転移者2 -1-5
さて馬車は…!あれか…テント入り口から見て北西ね…1頭の馬と一緒に、木に繋がれて停まってるな
しかし2輪だし、古代の戦車みたいな見た目でカッコいいな…乗り手はどこだ?
お、見っけ…おお?!
筋肉太りって感じの20代半ばくらいに見えるオールバックにした男前が、木の影から出てきたぞ
髪は焦げ茶か、渋い…生成りの麻シャツと重ね着した皮の乗馬服の上下って出で立ちだな
右腰に手斧、背中に長剣、左肩には猟銃っぽい単発のライフルを架けているフル武装…つよそう
男はテント、ロータス、焚き火の順番に眺めた後、ロータスに近付いていく
「ちんま~いむすめっこだなぁ~!商人のお嬢ちゃん…何を売ってくれ……ん?ケ、寝てんのかよ…」
かなり落胆してるみたいだけど話しかけるか
「あの~…」
男はしゃがんで笠の下のロータスの顔を覗き込んでいたが、振り向いて立ち上がった
「あぁ?どっから湧いたおめぇ!?……フネナシの水夫が何でこんなオカにいんだぁ?おっと、俺ァ…ジン・ミクラってんだ…傭兵だ、よろしく」
「霧と霞の仲間になりました、マサです…どうして船を持ってないって解ったんです?」
「そりゃおめぇ…服と靴に所属がちゃんと刺繍してねぇからよ…駆け出しだろ?」
「まぁハイ…ところで、二人に用があるみたいですけど、何のご用ですかね?」
「薬を貰いに来たついでに、あいつら宛の手紙を届けに来たってぇわけで、テントぉ中に入れてくんねぇか?おかしなこたぁしねぇからよ…」
「わかりました、二人に来客をお伝えしますので、しばしお待ちを」
中に入って声を掛ける
「なぁ、ミクラって人が来たぞー?薬をもらいに来たついでに手紙を持ってきたらしいけど、どうする?」
衝立から顔だけだけ覗かせた霧が言ってくる
「むぅ。呼んできて」
波乱の予感…!




