魔王が勇者に倒されない為に心掛けると
よくある異世界ファンタジーでは、勇者が魔王を倒す。
当然だが、魔王は勇者に倒されたくない。
そこで魔王が生き延びるにはどうすれば良いか考える。
考察にあたり前提条件を書こう。
・勇者が魔王を倒すには、どこかに隠されている伝説の武器が必要。
・伝説の武器を持った勇者と魔王が直接戦えば、魔王は必ず倒される。
・魔王やその配下の魔族が伝説の武器に触れる事はできない。下級魔族なら伝説の武器の近くにいるだけで死ぬ。
・魔王は居城である魔王城の中ではHPやMPの自動回復状態になるが、魔王城の外ではこの恩恵が受けられない。
・勇者に対して懐柔や説得は不可能。勇者は魔王絶対倒すマン。
・勇者は戦闘などで死んでも、何度でも復活する。ただし老衰を除く。
・勇者と愛を誓ったパートナーとの間に生まれた子は次世代の勇者となる。
魔王が生き延びる条件を考えると、以下のようになるだろう。
・伝説の武器を持った勇者と出逢わないこと。
・勇者が伝説の武器を持たないこと。
・勇者が老衰するまでに次世代を遺さないこと。
勇者が伝説の武器を持つ前なら直接戦闘で魔王が勝てるが、何度でも復活する勇者に大量の経験値を与える利敵行為にしかならない。
伝説の武器を先に見つけて、隠してしまうという手段は使えない。
では伝説の武器のある場所を封印して要塞化してしまえばどうか?
一見魅力的だが、内部に爆弾を抱えながら、勇者に目的地を教えているようなものだ。
それにここで勇者が苦戦すればするほど、勇者のレベルが上がってしまう。
とすると、配下の魔族を偵察に使いながら、伝説の武器の取得を遅らせ、パーティの愛や友情を妨害するのが、魔王にとって少しでも長く生き延びる道となる。
決戦を回避し、持久戦に持ち込むしかない。焦土戦術や遅滞戦術が有効だろう。
つまり四天王などの幹部とその配下を各地に派遣し、偵察と陽動、襲撃を行うが、決定的な戦果よりも、時間稼ぎを優先する。
計略に長けた幹部の作戦で、洗脳した人間の戦士を紛れ込ませたりなどして勇者パーティ内の不和を誘う。
勇者と恋愛関係にある人物を誘拐する。洗脳ないし殺害。
勇者が利用した、利用しそうな村や町を焼く。
最後、魔王は魔王城で勇者を待ち受けるのがお約束だが、何故城を捨てて逃げないのか?
幹部も倒され、世界各地が勇者の味方である段階で、どこへ逃げるのだ?
少しでも勇者を苦しめて最期を迎えるには、ホームグラウンドである魔王城で待ち受ける以外の選択肢は無い。
おや、これはよくあるRPGの筋書きでは?
魔王は最適な行動をとっており、その上で敗北しているのだ。