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異世界昔話を創ろう  作者: お灸師ニコ
8/11

異世界桃太郎 その7

眠っていても優しい光を感じ、朝が来たと知らせてくれる。

そして、頬を滑るように流れるそよ風、どこか懐かしさを思わせる草と土の香り。

まだ寝ていたい所だが、何かがおかしい。

そう、僕がいる所はおそらく外だ。そして体がまったくもって動かない。

仕方なく目を開けると、そこは雪国だった。もとい、土国だった。

そして僕はというと、顔から下は土の中だった。

普通なら気が動転して慌てる所だろうが、僕は大丈夫。そう、2度目だからね。

桃に閉じ込められた時に比べれば、顔は出てるし、周りも認識できる。

周りを見渡してふと思った。ポチがいない。

もし、ポチが一緒に埋まっていたら、ゴブリンの説得に失敗をしたと予想は出来る。

でも、ポチの姿はない。

もしかして真後ろにいるのかもしれないと思い、


「ポチ、ポチいるか?」


少し待つが返事はない、ただの屍のようだ。・・・もしかして死んでる?

えっっ~、やばいよ、この状況やばいよ。早くここから出ないと次は僕の番だ。

そう思い、必死に体を動かしたり、よじったりして、抜け出そうと頑張っている。

すろと、後ろから軽やかな足音と共に、ポチが僕を呼ぶ声がする。


「ボビィー」


ポチと呼んだ時に後頭部に衝撃が走った。理由は簡単、ポチに蹴られた。

蹴られたショックでポチと呼んだつもりがボビィーになった。どこぞの外タレを呼んでしまった。

「ダレ、オレノコトヨンダ?」

空からそんな声が聞こえたような気がした。


「あまり暴れないで下さい。半日かけてゴブリンに埋めさせたのに、抜け出されたら始めからやり直しになります。しばらくこのままでいて下さい」


この状況を作ったのはポチだと判明した。

なんとなく思っていたが、ポチは僕のこと主と言いながら、非道い扱いをする。

使えない上司にも敬意は払うが、見えないとこで攻撃するタイプみたいだ。

まあ、見えるとこでも攻撃してきたけどね。

とりあえず、この状況を説明してもらおうと思う。

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