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作者: 雀田

人生は選択の連続らしい。

今まで、たった十数年生きた私にもわかる。

ルールも多い。

人も多い。

そんな中で生きていけば、ありとあらゆる悩みがこんがらがるのは当然だ。

そして、絡まった糸は解くか切るかしなければ自分は一向に動くことはできない。

解き方は何千何万もあり、それを選んでいくしかない。


話は変わる。


人生は選択の連続らしいが、

旅は移動と弁当の連続だと思う。

先日、京都に行った。

二条城の唐門を一年ぶりに見に行くのが目的だが、京都まではなかなかの距離だから一箇所だけでは勿体ないとお西さんやら東寺やら見に行ったのだ。

唐門は美しかった。

大政奉還の舞台も霞むほどに美しかった。

ただ私個人の感想で、同行した弟は大広間の方が印象に残っているようだった。

そのあとである。

渋滞にはまった。

何分かけても、ちっとも進まない。

車のドアも天井もじわりじわりと私に迫ってくるような暑さだったし、ラジオもついていなかった。

携帯は充電が心配で触ろうとしなかった。

つまりものすごく暇になった。

こんなことなら二条城で帰ればよかったと幾度も考えた。

それでも西本願寺へ着けば、足の裏から伝わる木の感触がたまらなく良くて、体の外を流れるそよそよとした風がゆったりと時間まで運んでいった。



旅から帰れば残ったのは、唐門の美しさ、木の感触、そよ風、訪れた場所の写真。

渋滞のことや充電のこと、ましてやお金までも忘れてしまう。

マイナス面など記憶から無くなってしまう。

完全に忘れてしまった頃、ふと美しい景色を思い出し、私はまた旅に出るのだろう。


そして何度も、家に帰りたい、どこかへ行きたい、を繰り返していくのだろう。


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