プロローグ~まずは体を作りましょう~
4/23追記
初めての執筆で文章力も表現力も乏しくお見苦しいと思いますが
暇つぶし程度でも見ていただければ幸いです。
『再起動完了 最優先で自己診断開始 合わせて周囲観測』
・・・何が起きたのでしょうか・・・
意識が覚醒し自分の状態、周囲の状況を把握しようと
自分に命令し意識の一部を切り離す。
『自己診断不能 周囲観測不能 未知のエネルギーを観測 解析開始』
・・・私は重力で潰れたはずです・・・
切り離した意識から返ってきた結果を受け取り、
意識途絶える寸前の状況を思い出しながら思考する。
「おや、珍しいお客だな。しかも生物でもない生命とは」
・・・聞いた事の無い言語ですが理解できてますね・・・
唐突に掛けられた声に対し、冷静に分析するが
発声器官も無いので意思の疎通をどうするか思考する。
「む、生物でないから会話するのが大変じゃな、
創造してやるから生物として望む体を想像せい」
・・・生物としてですか、確かに元の機体では単体では会話もできません・・・
作るなら兎も角、創造するなんて不可能であると思うが声の通りに
元の機体ではなく、理想的な体を設計していく。
「わしに不可能はほとんど無いから、お主の望むままに想像せい」
・・・想像しろとの事なので、技術的な事は除外しましょう・・・
まるで映画のキャラクター設定を行うように想像し設計図を完成させる。
「ほれ創造完了じゃ、質問の前にまずは説明するぞい」
いきなり体の感触が現れ見たソコは暗く目の前にいる光る球体が見えるだけだった。
光る球体が未知のエネルギーで、話しかけてきた者の正体である事は理解した。
「ここはお主がいた世界と別の世界の狭間で、別の世界側の入り口じゃ。
わしは神と呼ばれる存在じゃが世界を作ったわけでもなく干渉も不可能だが
世界の観測と狭間での干渉は可能じゃ」
話の内容はなぜか理解できるが、何故理解できるのかも回りを観測する事も出来ない。
「ただし世界を渡る事への干渉は出来ないからの、送り返す事はできん。
簡単な説明と少しばかりの贈り物だけ行っておる」
どうやら世界の亀裂に巻き込まれ別世界へ転移するので刹那を切り取って
説明とちょっとした能力付与を行っているらしい。
向こうの世界は魔素と呼ばれるエネルギーが元になり魔法が使え、
人以外にも多種多様な種族、魔物と呼ばれる存在もいる。
世界を渡るには自然発生した世界の亀裂に入る事のみで可能。
ただし世界は星の数ほど存在し望む世界へ行ける事はまず無い。
世界を渡るのは魂と呼ばれる物であり、物質は渡る事が出来ないと言う。
最後に、贈り物と言うのは体と能力だと言った。
「贈る能力については、渡る物の適正、知識、能力によって自動で決まるのじゃが
自身のステータスを確認できる能力と、物を保管する空間操作だけは固定で与えておる。
質問は向こうでの発見する楽しみがあるので答えんが聞くだけはするからの。
それとわしは分かるのじゃが、自己紹介をして欲しい。
それが一番の楽しみになっておるでの」
「では簡単に自己紹介を。
私はブラックホール誕生における観測衛星群にを統括する量子コンピュータ搭載衛星
二機のうち一機、そのOSとして開発されたAIであります。
観測衛星の一部が誤作動を起こし接触され、重力圏につかまり飲み込まれました。
与えられた名は"アリシア”」
「そうじゃ一つだけ教えておこう、世界の裂け目の発生は一時的じゃ。
ブラックホール誕生時に発生したがもう閉じておる。
ついでにもう一機のAIは感情は芽生えておらんよ・・・・・・」
気になった事を質問するより先に答えられ意識が遠のく。
その感覚は機械のソレとは違い始めて感じるものだった。
4/23一部の脱字修正と改行を変更しました。
内容や語句などの変更はありません。