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兄「よし、じゃあそろそろ帰ろうか」
友「いやだ」
兄「だよな、もうだいぶ暗いし……いやだ!?」
友「ま、まだお月様が出てるじゃない!?」
兄「言ってること分かってる!? 月が沈むのって朝だよ!?」
友「っ!? ……変態!!」ガスッ
兄「理不尽!!」
友「あっ」
兄「な、なんだよ……その、いいこと思い付いたみたいな顔は……?」
友「その通りだよ」シュッ
兄「はうあ!?」
友「時間稼ぎなんて始めから上手くいきそうにないし、最初からこうしておけばよかったよ」
兄「な、なにを……?」
友「ほっほっほ」ガスッ!ガスッ!
兄「ぐはあぁぁ」
友「最初からこうすればよかったんだねぇ」
兄「」
友「じゃあ一人にしておくのは怖いから……。おーい! 筋肉くんにブリーフくーん!」
筋肉「うほっ?」
ブリーフ「なんだ女子かよ」
友「うわあ。真正物だよ……。それはいいとして、兄のことよろしく頼んでいい?」
ブリーフ「なんで女子の頼みなんか」
筋肉「まあいいじゃないかブリーフ。たまには女子のいうことを聞いていないと、あっちの人だと勘違いされるぜ?」
ブリーフ「……そうだね。その頼みとやら、承ろう」
友「(勘違いもなにも、間違いないよね)ありがとうっ」
筋肉「おう」
友「ちなみに兄に手を出したら許さないからね」
筋ーフ「っ!!」ビクビク
兄「う、ううん……はっ!」バッ
筋肉「気がついたか」
兄「き、筋肉!?」
ブリーフ「まったく、やっとのお目覚めか」
兄「ブリーフも!? どうして!?」
筋肉「それは友さんに頼まれたからだよ」
ブリーフ「気を失っている間、なにもないようにね」
兄「そういうことだったのか……サンキュー」
筋肉「いいってことよ」
兄「そういえば友は?」
ブリーフ「先に帰ったよ」
兄「ひでえ!」
筋肉「ははは! ……じゃあ俺らも帰るとするか、ブリーフ」
ブリーフ「そうだね」
ジャアナー
兄「………………」
兄「俺も帰るか」