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兄「それで友よ! 話をそらさないでくれ! 妹と後輩だよ!」
友「心配いらないと思うけど」
兄「友は甘いんだ! もっと厳しくいかないと!」
友「……兄が心配してるのって、つまりは――」
兄「にゃんにゃんしてるかもってことだな」
友「また古い言い方を……。けど、それはありえないでしょ」
兄「くっ。なぜだ! なぜそう言い切れる!?」
友「後輩も妹も女の子じゃん」
兄「理由になってないぞ!!」
友「なってるよ!?」
友が兄に賛同しないことに、兄はあきれた顔を作る。
兄「何を寝ぼけたことを……」
友「また兄が変態さんの道を切り開いてることを受け入れなくなくてねぇ」
兄「変態さんではない!!」
友「………………」
兄「えっ、ちょっと黙らないでくださる?」
友「…………キモッ」
兄「変な口調使ったの謝るから!」
土下座しそうな勢いに手を合わせる。
ふつうにぐさっときた。