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寝取られ裏切られた最弱テイマー〜逆境を跳ね除け相棒のスライムと最強へ成り上がれ。許して?やり直して?絶対にイヤだね〜  作者: 月鈴
故郷の村編

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首の皮一枚の勇者君

【勇者ランドルフ視点】


 風土病『クラウチダウン』の一件から、完璧に村は二分されている。村長を筆頭にした村長一派と、その他の村人達。

 村長一派は村の重鎮がいるが数が少なく、人数の多い村人達に今回の責任を取らされた形で、農作業をさせられてる。しかも、勇者たる俺様にまで農作業をさせるとは……イタタ、農作業で腰が痛い。


 そんな時に起きたのが、魔物による数の暴力、死の行進『スタンピード』だ。

 数多くの魔物達による村の襲撃に、慌てふためく村人達。もう少しで成人して、貴族になり、学園生活というタイミングで……クソッ、ついてない。

 襲撃してくる、狼型魔物を見た。あんな数の魔物に、勝てるワケないじゃないか……


「ヒィ〜、こんなに数が多いなんて、聞いてないぞ。あんな大きな口で噛まれたら、痛いじゃないか。まずは、お前らが数を減らしてから勇者の出番だからな。分かったら行けよ。お前達はコッチだ」


 天才な俺様の指示に、凡人村人は啞然として動ける者はいなかったが、魔物には関係無い事だ。

 村人の抵抗が弱くなった隙に、村の木柵を突破するべく果敢な突進を繰り返した。

 村人達はかかり切りだな。よし、大丈夫そうだな。



 俺達は即座に村を出る為の、支度を整えていた。

 村の為に戦う? バカを言うな。この俺様が、傷ついたらどうする気だ。勇者を敬う事の無い、農作業や狩りを強制する、この気に入らない村の為に、戦うなんてするワケない。

 騒いでメンドーだった女達にも、言い聞かせた。


 俺は彼女達に作戦を伝えた。村人が村の中から攻撃して『俺達は外から攻撃して、挟み撃ちにする作戦』だと……まさか逃げ出そうとしているとは、思っていないようだ。俺様の、頭脳が冴えるな。


 俺の言う通り村の防衛の為にと、金品まで集め始めさせる。村の外から行うゲリラ戦には、金銭が必要だと……信じて動いてくれる女達。全く物分かりの良い女は、素晴らしいな。後で抱いてやるかぁ。

 村人達は老人や、子供や、女性なども、魔物の対応でかかり切りで、財産にまで気を回している者達など……いた。


 ルディの両親と、クリスティの親族村長一派だ。

 彼等は、村の有力者達。他の村人より財産も多く、魔物の対応よりも自分達の財産保護を優先していた。

 ルディ家の家畜を馬車に繋ぎ、その中に金銭や貴重品などを積み込み脱出するつもりのようだ。


 俺達も村長一派やルディ両親などと合流して、村中の金品を持ち帰り一緒に村を出ていく。ラウラの父親も負傷が癒えていなくて、馬車の御者をしていた。


「さらば、故郷よ〜、バカな村人が時間を稼いでくれている間に脱出しよーぜ」


 俺達は村人達を『おとり』に、逃亡したのだ。『おとり』を使った作戦は得意だからな。アハハ。

 俺達は馬車で街道をひたすら進み、この付近で一番の街『モラーザ』へとやって来た。全く、災難だったぜ。

 この街の城壁ならあのスタンピードからも、俺様自身を防ぐ事が出来る事だろうな。


 その後は、村の状況を聞いた冒険者ギルドや領主などからの事情聴取だ。まあ、勇者である俺様と女達は、すぐに領主邸に招かれて別行動だがな。

 俺はまぁまぁな歓迎ぶりに、気分良くなっていた所にスタンピード終息の情報が入ってきた。それは……


「……なに? それは本当なのか? スライムを連れた片腕の少年? が、スタンピードのボス『ヘルハウンド』を討伐して終わらせただと……信じられん。だってスライムヤローだぞ。お人好しの女寝取られたのに、ヘラヘラ笑っていたクソスライムヤローだぞ」


 それだけでは終わらず、数日後にはここモラーザへルディと生き残りがやって来た。

 すぐに村長一派やルディの両親など、俺達と逃げてきたヤツが騎士に捕まったらしい。


 今まで領主邸でヤリまくりだった女達は、慌てて冒険者ギルドへ走り出して行った。

 俺も仕方なく、後から着いて行こうとする。しかし領主様から、待ったがかかった。領主様からは……


「勇者ランドルフよ。此度の事、隠し立て出来ぬ状況になっておる。これだけの騒ぎで、勇者がスタンピードから逃げ出したと民衆にバレるのは、国としても困る。そこで非常に残念だが、関わった村長やその周りにいた者に、罪を背負って貰う事になる。良くて奴隷落ちだろうな……」


 なるほどな。村長達に、全ての責任を負わせるのな。

 クリスティ達には悪いが、誰かが犠牲にならないと収まらないだろうな。俺の輝かしい将来の為に、犠牲になれるならヤツらも本望だろうな。

 なら……構わないよな。俺様さえ無事なら。女達には、家族の分も良くしてやるから……勘弁な。


「分かった。俺からは、言う事ない。国と国王陛下に、忠誠を誓おう。勇者としてこれからは……」


 フフフッ、これで正式に、国の後ろ盾を得られるな。ハハハ、ルディのヤツめ。ザマァないな。もう、俺様に手を出せないだろうな。

 これで女達も一緒に学園へ行って、楽しいキャンパスライフと洒落込もうか。アハハ……

 俺は気分良く冒険者ギルドへと、女達を迎えに向かった。


 運命は俺の行く先を、明るく照らしているようだ。それはまるで、未来の王のように輝く道になるだろう。ルディから奪った女達にも、王になる俺様の隣に居る事を許してやるから、俺様に尽くしていればいいさ。


 結局は負け犬は、お前の方だったんだな。

 地べたを這い回るスライムヤローにはお似合いだろう。


 なあ、ルディよ…………。

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