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寝取られ裏切られた最弱テイマー〜逆境を跳ね除け相棒のスライムと最強へ成り上がれ。許して?やり直して?絶対にイヤだね〜  作者: 月鈴
故郷の村編

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新たなスタートへ

 スタンピードから逃げ出した村長一派やウチの両親達は、責任放棄と村のお金を無断で持ち出した窃盗で捕縛されていった。

 恐らくは領主様による裁判で今後の事が決まると、冒険者ギルドの職員さんが教えてくれた。


 また、その時に俺が生まれてすぐに亡くなった母親は、義母によって殺害されたらしい。顔も知らない母親だが、モヤモヤした感じになるな。


 だけど、納得出来ないのは勇者ランドルフと取り巻きの女達がお咎めなし。それには村人も、騎士様に詰め寄るが……決定事項との事で、教えては貰えなかった。なるほど、これを運命の輪が予見していたのかも……


 〘ユニークスキル『運命の輪』が発動しました。運命の輪が逆位置にて回り始めます〙


『運命の輪……世界に存在する十番目の超越したユニークスキルで、人生の転換点、大きな変化、チャンスの到来、不可避な運命を教えてくれます。ポジティブな流れ(好転・転機)や運命的な出会い を示唆し、状況が自力では抗えないほど強制的に、あるいは急激に変わるタイミング を表します。これには逆位置も存在して全てが逆転します。しかし、所持者はそれに介入する事が出来る』


 これが現在の段階で分かっている事だ。つまり運命の輪は現在は逆位置と、天のささやきが教えてくれた。

 そこで俺が注目したのが、運命の輪の鑑定結果の最後の一文だ。


『所有者はそれに介入する事が出来る』


 つまりは正位置や逆位置などに、手を加える事が出来るという事では? オモシロイ。自分で運命を変えられる力なのかも……ユニークスキルはスライム・転生者・運命の輪、どれも強力なスキルだね。

 んじゃ、逃げ切ろうとする勇者君達に少しでも罰がいくように、ユニークスキル『運命の輪ウィール・オブ・フォーチュン』を使用してみよう。


 俺の目の前には、黄金に輝く一枚のタロットカードが現れた。俺も詳しくは分からないけど、確かに中央には車輪があって周りに魔物? が四匹取り囲んでいる。車輪上にはスフィンクスかな? このカードが、上下逆さまになっているな。

 この上下逆さまが『逆位置』なんだろうな。ならば……俺はこのカードを触れた、カード動く。

 そしてカードの位置を『正位置』に直してみた。


 〘ユニークスキル『運命の輪』の効果が発動しました。運命の輪が逆位置から正位置に変化して回り始めます〙


 おお、やっぱり。運命を自分で決められるって、すげーよ。このユニークスキルは、誰にも話さない方が良さそうだな。

 これで勇者君が村を見捨てて逃げ出したのに、お咎めなしという運命が変わるかな?

 すぐに効果があるか分からないから、気長に待ってみようか。



「とりあえず、村人達は村長などから押収した金銭が均等に配られる。その時に名簿を……」


 これで村人達ともオサラバ出来るな。俺も成人まではモラーザを拠点にして、成人と同時に他の地域に向かうとしよう。顔見知りが近くに居るのもな……それに村人はスタンピードの犠牲者だけど、俺を迫害していた加害者でもあるからな。今さら仲良しなんて出来ねーしな。


「……という事で手続きしてくれ。後、ルディ君だけはちょっと残って欲しい。解散」


 あれ? 俺だけ居残りですか? 俺は何も悪いことは……何がバレたんだろう?


「ルディ君」


『うわ』思わずビクッてしちゃったよ。何を突っ込まれるのか……心当たりがあり過ぎる。


「何をそんなに、ビックリしているんだい。キミは成人したら、冒険者になりたいと言っていたね。ならば……はい」


 なんだろう? 手渡されたのは木札?


「それはモラーザの冒険者ギルドだけで効果ある、冒険者カードの代わりだ。成人した時に、本物のカードと交換出来るぞ。優秀な冒険者はウェルカムだからな」


 そっか。なんか感じ取ってるのかもな……成人前の子供が一人で、大量の魔物素材を売却していく。しかも、モラーザの子供ではないと……普通の感覚なら村人と、何かあると考えるだろうね。まぁ、正解だけどね。

 成人まではここにいるつもりだったし、冒険者カードを受け取るのはここでもいいかな。


 その後はアイアンクラブの武器を作って貰ったドワーフの親父に、武器類整備して貰ったり革鎧の補強をして貰った。

 魔道具やサバイバル道具をグレードアップしたり、時間を潰しながらも次の目的地の情報を集めていた。


 俺も冒険者としてやっていく為には、やはり仲間が必要だろう。それはやはり『クリムゾンダンス』メンバーを見ていて憧れがある。あんなパーティーにしていきたい。

 そして、目を着けたのは新人冒険者の街と言われる迷宮都市だ。


 この迷宮都市は、何種類かのダンジョンが近くにある。しかも、難易度が低いモノばかりで国を越えて、多くの新人冒険者が集まる都市と言われている。

 俺の『運命の輪』も、なんかこの都市に反応しているようだった。

 この都市での出会いが、俺の運命に関わってくるのだろうな。


 新たな運命にワクワクと、少しのドキドキに、心を落ち着けて旅立ちを待っている。

 旅立ちの直前で、裏切り者達の土下座など見苦しい場面もあったが……これは後日に語ろう。


「俺の名はルディ。冒険者に助けられて憧れた転生者。相棒のスライム・アオイと共に、自分が納得出来る生き方をして必ず成り上がって、世間からも認められるようになってやる……行くよ、アオイ」


「キュイ、キュイ、キュイ」


 成人して冒険者になれた片腕の少年ルディは、相棒のスライム『アオイ』と新人冒険者の街へと駆け出す。

 その先の道は幸運が待っているのか、困難が待ち受けるのか……運命の輪が元気に回っている。



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