表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界金融帳実務録 ~転生銀行員が金融知識で成り上がる~  作者: しじむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/60

時間代という名#4

時間代の説明書を公開してから三日後——俺は実務長の部屋にいた。

机の上には、評議会からの通知書が置かれていた。


「レオン、これを見ろ」


実務長は、通知書を俺に渡した。

俺は、それを読んだ。


----------------------------------------

【評議会通知】

銀章暦三二年コナト月二七日


レギス・レジャー殿


セブン・ヴォルト関係者セラドの不正事件について、

評議会での審議を延期いたします。


延期理由: 追加調査の必要性

次回審議予定: 未定


グラン・バルト評議会

----------------------------------------


「……延期?」


俺は、眉をひそめた。


「これで三回目だ」


「三回目……」


「ああ。最初の審議は、コナト月二〇日の予定だった。それが二三日に延期され、さらに二六日に延期され——そして今回、また延期された」


「それは……おかしいですね」


「ああ。明らかに、圧力がかかっている」


実務長は、腕を組んだ。


「評議会の中に、セブン・ヴォルトを庇う者がいる」


「誰ですか?」


「わからん。だが、有力な商人か、貴族だろう」


「……」


俺は、通知書をもう一度見た。


「追加調査の必要性」——それは、建前だ。

本当の理由は、セブン・ヴォルトを守るため。


「実務長、このままでは永遠に裁かれません」


「そうだな……」


「侯爵様に、直接訴えましょう」


「侯爵様に?」


「はい。評議会を通さず、侯爵様に直接訴えるんです」


「だが……それは、評議会を飛び越えることになる」


「評議会が機能していないなら、仕方ありません」


俺は、真っ直ぐ実務長を見た。


「このままでは、セブン・ヴォルトの不正が闇に葬られます」


「……」


実務長は、しばらく黙っていた。

そして——頷いた。


「わかった。侯爵様に会おう」


「ありがとうございます」


「だが、どうやって会う?」


「アデル様に、取り次いでもらいます」


「アデル様……侯爵様の娘か」


「ええ。以前、報告書を渡したときに会いました」


「なるほど……」


実務長は、立ち上がった。


「じゃあ、今すぐ行こう」


「はい」


俺たちは、レギス・レジャーを出て、アデル様がよく訪れる『ルナの織物』に向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ