表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界金融帳実務録 ~転生銀行員が金融知識で成り上がる~  作者: しじむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/60

街道の魔物#4

輸送保険を導入後——レギス・レジャーの窓口には、輸送を依頼する商人たちが並ぶようになった。


「保険料が6パーセント? それなら安い!」


「セブン・ヴォルトは1割も取るからな」


「しかも、護衛もちゃんと付けてくれるんだろ?」


商人たちは、満足そうに頷いていた。

俺は、一人一人に輸送護衛契約書を説明した。


「この契約書に、輸送先、金額、護衛人数、保険料——全部書かれています」


「わかりやすいな」


「そして、引き継ぎ記録も残します。どの区間で何があったか、全部記録されます」


「それなら、安心だ」


最初の依頼者は、商人フリードリヒだった。


「グリュンハイムまで、シルバ150枚を送金したい」


「グリュンハイム……東街道ですね」


「ああ」


俺は、契約書を書き始めた。


----------------------------------------

【輸送護衛契約書】

契約日: 銀章暦三二年コナト月一八日

依頼者: フリードリヒ

輸送先: グリュンハイム

輸送額: シルバ150枚


護衛条件:

街道: 東街道(危険度: 中)

護衛人数: 最低3人

護衛費用: 一人あたりシルバ5枚

総費用: シルバ15枚


輸送保険:

保険加入: ☑ あり

保険料: 輸送額の6パーセント(シルバ9枚)

補償額: 輸送額の全額(シルバ150枚)


責任範囲:

第一区間(レギス・レジャー→東門): 責任者ヨアヒム

第二区間(東門→グリュンハイム): 責任者ヨアヒム+護衛3名


署名:

依頼者: フリードリヒ

レギス・レジャー: レオン・ミナト

冒険者ギルド: ブルーノ

----------------------------------------


「総額で、護衛費用15枚と保険料9枚——合計24枚です」


「24枚か……」


フリードリヒは、少し渋い顔をした。


「ちょっと高いな……」


「ですが、もし魔物に襲われて銀貨を失っても、保険で全額補償されます」


「そうか……じゃあ、安心だな」


「はい」


フリードリヒは、契約書にサインした。


「じゃあ、いつ出発するんだ?」


「明日の午前二ベルです。東門で、ヨアヒムと護衛が待っています」


「わかった」


フリードリヒは、シルバ150枚と、護衛費用と保険料の24枚——合計174枚を渡した。

俺は、それを金庫に納めた。

そして——ヨアヒムに連絡を取った。


「ヨアヒムさん、明日の午前二ベル、東門で出発です」


「わかりました」


ヨアヒムは、まだ額に包帯を巻いていたが、表情は明るかった。


「今度は、ちゃんと護衛を三人雇えますからね」


「ええ。それに、引き継ぎ記録も忘れずに」


「はい」


俺は、引き継ぎ記録の用紙を渡した。


----------------------------------------

【輸送引き継ぎ記録】

契約番号: RL-輸-三二-コ-〇〇〇一

輸送日: 銀章暦___年___月___日

輸送額: シルバ___枚


第一区間(レギス・レジャー→東門):

出発時刻: ___

到着時刻: ___

担当者: ヨアヒム

確認者: ___

異常の有無: □ なし □ あり(内容: ___)

署名: ___


第二区間(東門→グリュンハイム):

出発時刻: ___

到着時刻: ___

担当者: ヨアヒム

護衛: ___, ___, ___

確認者: ___

異常の有無: □ なし □ あり(内容: ___)

署名: ___

----------------------------------------


「各区間の到着時に、必ずこれに記入してください」


「わかりました」


ヨアヒムは、用紙を大切そうに受け取った。


「レオンさん、ありがとうございます」


「何がですか?」


「この仕組みを作ってくれて。これなら、もう責任を一人で背負わなくて済みます」


「それが、この仕組みの目的ですから」


俺は、微笑んだ。


「お互いに、頑張りましょう」


「はい」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ