21/60
採用試験と合わない帳面#13
三日目。
最終日だ。
俺は、全担当者の業務を総合的に管理した。
ダリウス、エリーゼ、グレン——全員が、引き継ぎ簿を使っている。
最初は抵抗があったが、今ではスムーズだ。
そして——その日の夕方、最後の締めを行った。
金庫の中身を数える。
引き継ぎ簿と照合する。
シルバ: 記録412枚、実数412枚——一致。
クラウン: 記録9枚、実数9枚——一致。
カッパ: 記録203枚、実数203枚——一致。
「完璧です!」
ミラが叫んだ。
「三日間、一枚も狂いませんでした!」
実務長とベルナルドが、揃って拍手をした。
「お見事だ、レオン」
ベルナルドが言った。
「お前は、四つ目の試練を完璧にクリアした。正式に、レギス・レジャーの行員として採用する」
「ありがとうございます!」
俺は深く頭を下げた。
実務長も、俺の肩を叩いた。
「よくやった、レオン。お前のおかげで、うちは変わり始めてる」
「いえ、まだまだです。これからが本番です」
「そうだな。じゃあ、これからも頼むぞ」
「はい」
俺はそう答えた。
そして——心の中で、思った。
これで、第一段階はクリアした。
次は——この仕組みを、組織全体に広げていく。
そして、セブン・ヴォルトに対抗できる力をつける。
それが、俺の次の目標だ。




