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分かるはず、きっと

作者: Soraきた

古びた壁の色はどんな色だったんだろう・・

ふらりと入った喫茶店みたいな場所で

あちこちと見渡しては

メニューを見ることも忘れていた


その店は「For Season」と言った

看板の字体からすると

けっこうな時を過ごしてきたのかな

テーブルにある、いくつかの傷あと

ギシギシと変調で伝わる音


窓は開けたままで

天井のファンが退屈そうに

スピードを緩めて回っているよう


キミが最近飲めるようになったコーヒーを

オーダーした


時間を許すとしたら

今日これからでいくつあるのだろう・・

ずいぶんと、かけあしで

今日も過ごしてきたことだから


店の奥にあるジュークボックスのことを

キミは何?と聞いてきた


僕もあまり知らないけど

知らないとはなんとなく言えずに

キミとコーヒーがくるあいだ

機械の箱を眺めることにした

「動くのかな・・・」


小声で言ったつもりが

店のオーナーらしき人に聞こえていて

その人がニコリとしながら

やって来て教えてくれた


コインを落としたあとの何秒間と

曲が始まる瞬間

僕たちは

何かは分からない、特別な感情と

僕の方はキミへの憧れのときを思い出してた


曲名は覚えたようで

不確かなものになったけど

やさしい曲調が先行しながら

窓からの潮風と

キミの言葉は

僕のキミへの思いの強さを

確かめることができた



幸せはどこにあるのか探していても

見つからないときがあって

だけど、あせらないで

もう一度、振り返ってみる

そこから大切なことが分かるはず、きっと


潮風にあたる、ふたりの頬は

ときおり、あたたかさを覚えて

立ち止まることを教えてくれた


どこかで迷うことがあっても

いまは確証はないけど

ふたり、進んでいける気がした

今日という日のなかで・・













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