79話 新たな仲間8
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その後、エリーナはラビットの解体に一生懸命取り組んでくれた。頑張ったご褒美と言うわけではないが、今回は食事を作るの手伝おうかな。
「エリーナ、揚げ物系、煮る系、焼く系の料理ならどれが好き?」
「ん?その中だったら焼く系の料理を食べることが多いな。好き嫌いで言えば、味の濃いものが好きだ」
なるほど。今後は1人で作ることになるだろうからまずは簡単な料理にしようかな。よし、今回のメニューはラビット肉のソテーだ。
「じゃあまずは向こうにある石の竈に薪を入れて火を起こそうか」
「わかった」
エリーナとともに竈に向かった。外に設置された石の竈だが、雨風しのげるように屋根がついている。薪に火をつけるのは何気に手のかかる作業だが、異世界には便利な生活魔法というものがある。
「《プチファイア》」
エリーナが竈に薪を入れ、火を付けた。
今回使うお肉の『ラビット肉』は辺境の街フロンダでも普通に売られている肉だ。私がこの小屋に飛ばされたときからの馴染みあるお肉だ。
はじめは焼いて食べるだけだったけど、今では調味料が充実している。まずは下ごしらえかな。竈の横にある調理台にラビット肉を取り出した。白い脂身を取り除き、厚さが均等になるように切り開く。
そして、調味料『岩塩』の登場だ。塩辛くなりすぎないように適度にまぶしていく。
「こういう風にちょっと手を加えておくと、後々美味しく仕上がるよ」
「な、なるほど」
エリーナは私の横で同じようにラビット肉の下ごしらえをした。そうしているうちに、石の竈が温まったようだ。
「さぁ焼くよ」
石のプレートの上に肉を置く。美味しそうに焼ける音がした。両面を適度に焼いてそろそろ仕上げに移るとしよう。
「最後に隠し味を入れるよ。エリーナはなんだと思う?」
「塩は振りかけたからなんだろう、わからん」
日本であれば肉汁ソースを作るという手もあるが、ここは異世界だ。何を隠そうスキルというものがあるのだ。
「聖魔法 《リカバリー》」
「!?」
聖魔法 《リカバリー》は、疲れなどの倦怠感を回復してくれるスキルだ。そのため普通は生きている者に使うのだが、実は料理にも活用できるのだ。
「料理に魔法を使うとは師匠、発想がぶっ飛んでるぞ。こんな使い方は聞いたことがない」
「前に味変で失敗したときがあってさ。たまたまこのスキルを使用したら味が不思議と整ってくれたんだよね、なんでかはわからないけど」
料理の味がたまたま変わったのかどうか、当時はその他にもいろんなスキルを試してみたのだ。物理的にダメージを与える系の魔法はもちろん論外として、その他のスキルをひとつずつ調べていった。
中でも最悪だったのは闇魔法だ。料理の見た目は悪くなるし、食べたら食べたで状態異常になることもあった。嫌な相手にこっそり使うのはありかもしれないと、密かに企んでいるけどね。
逆に最高だったのは聖魔法だ。料理の見た目が良くなって、食べたら体の調子がよくなることもあった。
いろいろ調べたけど、最終的に《リカバリー》が一番MPコスパが良かったのだ。まだ見ぬ魔法もあるので、もっといいものがあるかもしれないけどね。
「あまり知られてないなら、このことはここだけの秘密だからね。他に言いふらさないように頼むよ」
「わかった。というかそもそも聖魔法が使えるものは料理人になることはないだろうから、このことを知っている人がどれほどいるのか・・・」
その後、焼き上がったラビット肉をお皿に盛り付け、2人で食べた。
「師匠、ラビット肉ってこんなにうまかったんだな」
「そうだね。何もしないと硬くて淡白な味だけど、調理次第ですごくうまくなるんだよ。少しは料理に興味がでたかい?」
「もちろんだ。これからチャレンジしていこうと思うんだが、聖魔法は私には使えないんだよな・・・」
「あ、それなら大丈夫だよ。『秘伝の技』があるからね」
今とっさに作った名前『秘伝の技』。エリーナのスキルポイントを使用できることが分かったので、私がエリーナにスキルを覚えさせることを『秘伝の技』と呼ぶことにした。今決めたが、なかなか良い名前だと思う。
食事が終わったので、これからエリーナのスキル習得をしようかな。




