78話 新たな仲間7
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魔物を解体するときの力の加え方やナイフの角度は口で説明してもなかなか伝わらない。解体ナイフを握っているエリーナの手に私の手を添えて、動かしながら解体を進めていった。『習うより慣れろ』のほうが今回はいいだろう。
「そういえばエリーナは生活魔法のウォーターは使える?」
「つ、使えないぞ」
ということはスキルポイントを使用すれば、私のように本来なら簡単に獲得出来るはずなんだよな。スキル《鑑定》を使用して、エリーナの獲得可能な生活魔法を見てみた。
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スキルポイント:75
生活魔法
・ウォーター:スキルポイント1
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魔物を解体すると、生肉なので手や台、ナイフなどがどうしても汚れてしまう。日本でも料理をする人ならわかるだろう。水道のない小屋での生活において、生活魔法 《ウォーター》は重要なスキルなのだ。
もしかしてエリーナは生活魔法 《ウォーター》が使えなかったから解体をあまりしてこなかったのだろうか。んー、スキルポイントを使用して生活魔法 《ウォーター》を獲得できればいいんだけど・・・
『スキルポイント1消費して、生活魔法、ウォーターを獲得しました』
「え?」
「ん?」
2人の動きが同時に止まった。スキル獲得のアナウンスが突然流れてきたのだ。いったいどういうことだろうか。エリーナに重ねていた手を離した。
「エリーナ、生活魔法のウォーターを使ってみて」
「わかった。《ウォーター》うぉ!?」
エリーナが前にかざした右手から水がジョボジョボ出てきた。もともと持っていないスキルだったはずだけど、確かに修得出来ている。
前回と今回で違うことといえば・・・相手に触れているということか。
私が《鑑定》することでステータスを認識して、相手に触れることで私と一体化して、相手のステータスが私の一部として認識されたとか?
この考えが正しいかどうかはこれから検証が必要だな。
「師匠!この水はどうすればいい!?」
「あ、忘れてた・・・」
生活魔法 《ウォーター》を使ったエリーナはその場を水浸しにしていた。私が放置したのが悪いんだけどね。
「この水浸しを片付けてから、解体を再開しよっか」
「そうだな。あとでちゃんとさっきのことを説明してくれるんだろうな」
エリーナは私に念押ししながら2人で水たまりの掃除をした。解体場はもともと水はけをよくしているからそこまで片付けに手間はかからない。
スキル獲得の検証・説明は後にして、当初の予定だったラビットの解体による『器用さ』の改善を再開した。
さらに数十体のラビットを解体したが、私の手ほどきもあり、ラビットの解体ならエリーナも綺麗に出来るようにはなった。これは次のレベルアップが楽しみだな。
「師匠、ラビットの解体はもういいんじゃないか?」
「えっ、まだだよ?今のエリーナはようやくスタートラインに立てた状態かな。ここからはタイムアタックをするよ。今の解体の品質を保って、いかに速くさばけるかを目標に数をこなしてもらうよ」
私はラビットを一体取り出して手本を見せることにした。
「よーい、スタート・・・・・はい、おしまい」
「え?」
僅か5秒後には台の上に綺麗にさばかれたラビットが置かれていた。スキルを使用せずにステータスのゴリ押しで出来る限界だろう。師匠としての貫禄を見せるためとはいえ、内心緊張はしていたが上手くいったようだ。
「どうだった?これくらい出来るようになれば実践でも役に立つと思わない?」
「師匠、速すぎて言葉が出ない。私にも出来るだろうか?」
「すぐには無理だろうけど、そのうち出来るようになるんじゃないかな。解体作業は毎日の日課にしようね」
エリーナは私に対して尊敬の眼差しを向けていた。師匠っぽいことが出来たと思う。この調子で上手くいくといいな。
「せっかくだし今日のご飯はラビットのお肉料理にしようか。料理は味の調整で繊細さが求められるけど、頑張って作ろうね」
笑顔で語りかけたけど、尊敬の眼差しを向けてくれたエリーナは、すぐに浮かない顔になってしまった。浮き沈みがあって大変そうだな。そんなに料理が嫌なのね・・・




