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9話 あれから1年後・・・

鍛錬を始めて、1年近くが経過した。異世界の平均的な強さがどれくらいかはわからないが、だいぶ強くなったと思う。


声の主からはこの1年、何も音沙汰はなかった。異世界転生の期間限定の交信だったのだろう。


『最終的には魔王を倒してもらいます』

『ただし、レベル1からのスタートになります。異世界人ではなく、現地人として成し遂げてほしいためです。』


当時は無理難題だと思ったが、この1年でだいぶ見通しがたったと思う。まずは、街を探して情報収集をしないといけないな。


さて、今の私の現状を整理しておこう。


1年の鍛錬のおかげで、現在のステータスについては開かなくても大体の内容を把握できている。何故かというと、森の中を探索していると、突然魔物に遭遇することも多く、ステータスに気を取られて、そちらの対処が遅れることは命取りだからだ。そのため自然と身についた。


今となってはステータスを確認するのは、スキルポイントで新たなスキルを習得するときぐらいだ。


スキルの種類もかなり増えた。便利なスキルや強力なスキルなど、気になるものをどんどん獲得していった結果、膨大な数になってしまった。もちろん、スキル獲得のためには、スキルポイントが必要なので、レベルもどんどん上がっていった。この世界のレベル上限がどれくらいかはわからないが、頭打ちではない。今後も伸びしろはまだあるはずだ。


小屋の周りの森についても進展があった。小屋の周りや山道には、どうやら結界?があるようだ。小屋に魔物は近づかないし、山道では弱い魔物しか出てこなかった。逆に、森の中には強い魔物がうじゃうじゃいた。命かながら逃げ出したことが何度あったことか。今となっては、いい思い出だ。


話を戻そう。この結界?は森を切り開くと、切り開いた分だけ広がっていった。そのため、小屋の周り、半径1キロメートルほど円状に開拓し、安全圏を拡大しつつ、土を耕して作物を作った。今では美味しそうな野菜が出来ている。


この野菜はどこから来たのかというと、森の中にあった。森を切り開いていくと、様々な木や植物が生えていた。結界?近くは魔物が近づきにくいため、食べられずに残っていたようだ。それらを収穫して、種を回収して植え、生活魔法の《作物育成》を使用することで短期間で収穫できることがわかった。便利スキルの1つである。


小屋の増築も行った。以前の小屋は手狭だったが、増築した小屋は全体で縦横20メートルの平屋となった。部屋数も増え、台所やお風呂、寝室と生活環境を改善した。生活環境が整うと、鍛錬にも身が入る。いいことだ。


鍛錬は、主に森の中で魔物と戦っている。結界?から離れるごとに魔物が強くなるのだ。今では《鑑定》スキルを獲得したので魔物のランクがわかる。ランクはGからSSSまであり、今ではSSランクの魔物まで倒せるようになった。SSSランクはまだ無理だった。魔王はきっとSSSランク以上だろう。自己鍛錬ではそろそろ限界を感じてきたところだ。


魔物の種類は豊富で、肉には困らなかった。森の奥地は魔物によって荒らされてはいたが、一部、食物もあった。もちろん回収して、小屋の近くで栽培している。


現状はこんな感じだ。さて、そろそろ山道を歩いて、街や人を探しに行こうと思う。スキル《テレポート》を獲得しているので、MPは消費するが、小屋にはすぐに戻ることができる。ただ、逆に今いる山道には戻れない。道ではなく街など拠点への移動専用スキルだからだ。そのため、準備はしっかりしておかないといけない。アイテムボックスに食料や水などを詰め込んでいく。


さて、準備が出来たので出発するとするか。

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