75話 新たな仲間4
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「師匠、おはようございます」
「お、おはよう。・・・その荷物は何?」
翌日宿屋を出ると待ち合わせをしていたエリーナがすでに立っていた。ただし、背中には体の2倍ぐらい大きなリュックを背負った状態で。
「これから小屋で生活をするので、必要と思うものを買い集めてきました」
「そ、そっか」
私であれば料理で必要な調味料さえあれば生活に困ることはないけど、小屋で生活するエリーナは女の子だし、必要なものがたくさんあるのだろう。きっとそうだ。
気にしても仕方がないので、人目がつかないところへ移動したあと、私たちは辺境の森の小屋へとテレポートした。
「じゃあ外で待ってるからとりあえずその荷物を片付けて、戦える準備をしたらまた戻ってきてね」
そう伝えると、エリーナは荷物整理のために小屋の中に入っていった。
ちなみに私は1年ぐらいこの小屋で生活していたので、改築改装を繰り返して快適空間を作り出していた。
当初、部屋の中にはベット、机、本棚しかなかった。一人暮らしをするにあたって足りないものがいろいろあった。
台所、トイレ、お風呂、荷物置き場、作業場。
木を切り倒し、小屋を拡張していき、それぞれの部屋を作り上げた。下水問題はどうなってるのかと疑問に思うかもしれないが、ここは異世界。生活魔法で万事解決さ。
そんなことを思い出しながら待っていたが、エリーナは小屋から一向に出てこない。あれだけ大きな荷物だったから、荷物整理に時間がかかっているのだろうか。
ただ、いつまでも待ってはいられないので、小屋のドアをノックした。
「エリーナ、だいぶ時間が経つが、もう準備はいいか?」
「まっ、待ってくれ。あと少ししたら出ていく」
どうやらまだらしい。なんだろう、面倒くさくなってきたな。師弟関係を結んだわけだし、弟子の部屋に勝手に入っても問題ないだろう。
「もう待てないから入るぞ」
ドアを開けて中に入ると、そこは足の踏み場もないほどの荷物が散乱していた。リュックの中の荷物を出したはいいが、片付けが出来なかったのだろう。
「し、師匠。これには深いわけが・・・」
「えっと・・・わかった。荷物はいったん預かるから、エリーナは外で待ってて」
そう言ってエリーナを小屋の外に追い出し、私はドアを閉めた。
(収納)
(収納)
(収納)
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両手を前に出して手当り次第アイテムボックスへと収納していく。一体何をこんなに持ち込んだのかと思ったが、それはアイテムボックスのリストを見ることで判明した。細々したものもあったが、主だったものはこれだ。
『携帯食料×54個』
『衣類×25セット』
小屋での生活とのことで準備したのだろうが、エリーナは自炊をしないつもりなのだろうか。
衣類は洗濯すればこんなにはいらないはずだし、食料も魔物を倒して現地調達すればいいはずだ。
もしかして、ではなく確実に、エリーナは家事が出来ないのだろう。なんてこった。
携帯食料は悪くなるといけないから、いくつか出しておいてあとはアイテムボックスの中で保管してあげるか。衣類は一応、全部出しておくか。部屋の中に棚を増やしてその中に服を片付けた。細々したものもまとめて棚のところに置いた。もちろん女性物ということだが鉄の精神で急ぎ作業を行った。
あれだけ散らかっていた荷物がきれいに片付いたので小屋を出ると、エリーナが待っていた。
「エリーナ。荷物整理は終わったよ。携帯食料は悪くなるといけないからこっちで保管しておくよ。その他のものは棚を増やして、そこに片付けたから」
「・・・かたじけない」
「エリーナはさ、もしかして家事出来ないの?」
「うっ!そ、そんなことはないぞ」
王都で護衛騎士をしていたというとこは、何気にいいとこの出のお嬢さんなのかな。身の回りの世話は他の人がしていたのだろう。
強くなるために修行していたのなら、なおさら生活のほうはおざなりになったのかもな。
「強くなるためには自分のことは自分で出来ないといけないよ。戦場で生きるか死ぬかの状況で使用人を連れて行くわけにはいかないでしょ?荷物だってなくすかもしれない。そうなれば、あらゆるものを現地調達できるサバイバル力が必要になってくる。わかる?」
「そうはいっても、私は今までそういったことはしてこなかったのだ」
「戦場ではそんな言い訳は通用しないよ。生活力もこれから身につけよっか」
・・・やることが増えてしまった。
エリーナは女の子だからお肌が荒れない程度には頑張ってもらおうか。




