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8話 今後の方針

小屋の中に戻り、アイテムボックスの中の本を本棚に戻した。これでだいぶ容量も空くはずだ。そして外に出て、地面に置いていたラビットを拾い上げた。


飲み水は確保できたので、次は食べ物だな。ラビットの解体をしよう。


ナイフを手に持ち、思うがままに解体を行った。自炊で肉や魚を捌いたことはあるが、丸々一匹を最初から最後まで捌いたことはない。異世界転生小説での話を参考に見よう見まねで、なんとなく解体を進めていった。結果、不細工な出来だが、生肉を手に入れることがてきた。


(収納)


生肉を焼くには火が必要だ。私は、森の中に少し入り、落ちている枝を拾い集め、また元の場所へと戻ってきた。


集めた枝を地面に置き、アイテムボックスから取り出した生肉に木の枝をさし、地面に立てるように突き刺した。集めた枝に右手をかざしてスキルを唱えた。


「プチファイア」


右手の少し先からマッチの火ぐらいの小さい火が出た。その後、30秒ぐらい火は出続け、枝に火が着いた。これでしばらくすると肉が焼けるはずだ。


一時はどうなることかと思ったが、無事に水と食料の目処が立った。今後の方針をぼーっと考えていると、肉が焼けたようだ。肉が刺さった木の枝を持ち、よく焼けたラビットの肉にかぶりついた。調味料を使っていないが、食べる分には問題ないようだ。贅沢を言えば、薄味だったので、調味料で味付けをしたいところだが・・・


肉を食べ終わったので、今後の方針をまとめようと思う。


まず、小屋の周囲には木々が生い茂っており、山道がひとつあるだけだ。30分ほど山道を歩いてみたが、森を抜ける気配はなかった。2kmぐらいしかまだ歩けていないので、なんとも言えないが、もっと強い魔物に出会った場合、即死の危険性がある。


危険を顧みず先に進むメリットは、街の発見や人との遭遇だろう。しかし、死ぬという危険を犯してまで急ぐ必要はあるのだろうか?魔王を倒すように言われはしたが、無理矢理連れてこられたようなものだ。しばらく鍛錬するぐらいは許容範囲だろう。小屋を拠点として、自己強化に努めようと思う。その間にスキルも育てていこう。


よし、方針が決まれば、あとは地道にコツコツこなしていこう!


リアル異世界で無双はできないかもしれないが、できる限りの準備はしておかなくては。さぁ、これからが楽しみだ。


私は空を見上げ、自分がどのように成長するのか想像して、楽しくなってきた。

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