58話 装備品3
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「ふぁ〜、アルトさん、おはようございます」
「おはよう、スグルくん。目の下の隈がすごいね、どうしたの?」
昨日はMPポーションを飲んで、何度か時空魔法 《タイムレグレッション》を使用したけど、雷撃剣の錆は一向に落ちなかった。ここ数年でついた錆ではなかったようだ。
雷撃剣がもとの姿に戻れば、かなりの性能が期待できるが、現状ではいつまで時を遡ればいいか予想がつかないな。気長にやるしかないだろう。
「ちょっと武器の手入れをしていたら、夜ふかししちゃいまして・・・今日はどうしましょうか?」
「昨日の魔物討伐で結構稼げたし、スグルくんの体調が優れないから、今日は休息日にしよっか」
「なんかすみません。でも助かります」
そう言って、アルトさんとは別行動することになった。もちろん私はまず先に寝ることにした。宿屋の部屋に戻り、ひと休みした。
しばらく眠りお昼過ぎには目が覚めた。短時間だったけど、しっかり眠ったので頭の中はスッキリしていた。日本にいた頃は寝不足の時、これくらいの睡眠では全然起きれなかったが、異世界ではレベルなどによる補正の影響もあるのだろう。体が丈夫になった気がする。
さて、これからどうしよう。鍛冶屋通り以外のお店を見てみようかな。昼食を済ませた私は街中を歩きだした。
山脈都市マトンは「都市」なので、かなり大きな街だ。全部で6区画に分かれていて、中心部に1区画、その周りにおおよそ五角形の形で5区画に分かれている。
この都市が出来る前、ここは山から出る鉱石を集めるために出来た小さな村だった。山から鉱石を切り出して、一度村に貯め込み、村に来た商人たちが麓の街まで運んでいたのだ。
ただ、それでは面倒臭いと思ったのがドワーフ族だ。山の近くで鉱石が取れるのならば、麓の街まで運ばずにそこで鍛冶をすればいいじゃないかと考えたのだ。
思い立ったが吉日と言わんばかりに、ドワーフ族が次々に村に住みついた。初めのうちは勢いに任せて上手くいっていたが、次第に問題事が増えてきた。
山や森から襲いかかる魔物たちの問題、鍛冶場の設置場所の問題、人口増加に伴う食料問題、他にも様々な問題が浮上してきた。
そんな問題を1つずつ解決に導いた人物がいた。それが初代領主様だ。脳筋派のドワーフ族と頭脳派の領主様がともに手を取りあい、小さな村は気付けば大きな都市へと成長していたのだ。
ただ、すべての問題を解決出来たわけではなく、今なお解決出来ていない問題も残っているのだが・・・
それはさておき、スグルが街中を歩いているとふと気になるお店を見つけた。そのお店は中心部から離れて、隣り合う区画の隙間辺りにあった。寂れた感じの佇まいで、店頭にピッケルやスコップなどの小物商品が並べられている。
(スキル《鑑定》)
『名前:スコップ
サイズ:小
素材:鉄
作成者:ドーラ
状態:最高品質』
スコップなのに、というと語弊があるかもしれないが、無駄に品質がいいのだ。これは隠れた名店なのかもしれない。
そう思い、お店の中に入っていった。
小ぢんまりした店内で、商品棚はスカスカの状態だった。カウンターにはドワーフのおじさんが1人座っていた。商品棚の数少ない商品を鑑定で見てみると、どれも最高品質のものばかりだった。ただ、品質がいいものはやはりそれなりのお値段はするようだ。
それを差し引いても、ここは『ポーション屋 ばぁやのお店』のときのように、隠れた名店なのかもしれない。お店の方に話を聞いてみよう。
「すみません、ここの商品を作ったのはどなたですか?」
「知らん。坊主、こんな寂れた店になんのようじゃ」
「ちょっと街中をぶらぶらしていたら気になったもので、ふらっと入っちゃいました。ここは素材持ち込みで防具を作ってもらえますか?」
「忙しいから他を当たってくれ」
断られてしまった。周りを見ても私以外にお客さんはいない。どうやら一癖ありそうな感じだな。




