54話 魔物退治3
閲覧いただきありがとうございます。
仕事の合間に作成しています。
週に2回は更新できるように頑張りますので、
応援よろしくお願いします(´-﹏-`;)
アルトさんのところに戻ると、ママボアはすでに倒されていた。どうにかアルトさん1人で倒せたようだ。
「アルトさん!大丈夫でした!?」
「スグルくん、置いていくなんてひどいよ!」
アルトさんの体は土で汚れていて、ところどころ擦り傷があるようだ。突進攻撃を転がって避けたのかも。
パパボアのほうが脅威だとはいえ、アルトさん1人に任せたのは軽率だったな。ママボアは魔物ランクEで、アルトさんは冒険者ランクDなので対処はできるかもしれないけど、ソロでの討伐となると負ける可能性もある。
「急にいなくなってすみませんでした。パパボアが迫ってきてたので、ここで戦いになったら混戦になってしまい、さらに危険になると思ったので・・・」
そう言いながら、マジックバッグからパパボアを取り出した。ママボアは腰上ぐらいのサイズ感だがパパボアは更に大きく、肩ぐらいの高さがある。だいたい軽自動車ぐらいのサイズ感だろうか。
「あっ、うん。そうだね・・・」
アルトさんは見るからに青ざめた顔になった。ママボアで苦戦を強いられたのに、更にサイズが大きいパパボアまで対処しないといけなくなったら、と想像したのだろう。
・・・うん、アルトさんには無理だろうね。
「とりあえず、ポーション飲みますか?」
「あ、ありがとう」
さて、これからどうしようかな。魔物退治もある程度進んで、もうお昼時だ。ご飯でも食べて休憩しよう。
「アルトさん、そろそろ休憩してご飯でも食べませんか?」
「そうだね、どこかで体の汚れも落としたいかな」
2人で話して、川エリアに行くことにした。川にも魔物がいるだろうが、気をつければ体も洗えるし、休憩も取れるだろう。
今度は前に私で、後ろにアルトさんの配置で進んでいった。《索敵》で魔物の位置を確認して避けながらの移動だったので、移動距離は伸びたけどこれ以上の戦闘をせずに済んだのはアルトさんにとっても好都合だろう。
先日の持久走に比べたら、屁でもないはず。
しばらく歩いていると、川の音が聞こえてきた。森エリアを抜けて川エリアについたようだ。目の前の河原には大小様々な石が落ちている。直に座るとお尻が痛くなりそうだ。
その先には川があり、対岸までの幅は5mぐらいだろうか。深さはわからないが、流れは緩やかで泳いで渡れそうだ。
「アルトさん、川エリアに着きましたね」
「よし、ちょっと水浴びしてくるね」
アルトさんはそういうと一目散に川に走っていった。私も少し休むとしよう。アイテムボックスから、辺境の森でも愛用していた丸太椅子と丸太テーブルを取り出した。
幸いにもこの辺りに魔物はいないようだ。よし、今のうちにお昼ごはんの準備をするか。こぶし大の石をかまど形に並べていき、その上に鉄板を置く。中に薪を入れて火をつけた。
マジックバッグからパパボアを取り出して魔法をかける。ここは異世界なのだ。日本にはない便利魔法がある。
「生活魔法《血抜き》」
言葉の通り、魔物の素材から血を抜く魔法だ。スキルレベルに応じて、どれだけ血を絞り出せるかが変わる。イノシシ形の魔物なので、最大限血を抜いておいたほうがいいだろう。
「生活魔法《熟成》」
これで肉が美味しくなる・・・はずだ。料理経験はそこまで多くはないが、なんとなくこんな感じだろうという想像で進めていく。
肉を切り、鉄板で焼いて、塩コショウで味付けをする。調味料は辺境の森の小屋にいたときに仕入れたものだ。
なんとなくで料理をしていると、アルトさんが帰ってきた。
「スグルくーん、乾かしてー」
アルトさんの水浴びが終わったようで、私は生活魔法 《ドライ》で全身を乾かしてあげた。汚れが落ちてスッキリしたようだ。
「お肉を焼きましたので、いっしょに食べませんか?」
「スグルくん、鉄板まで用意してすごいね・・・これってボア肉?」
「パパボアの肉ですね。下処理して焼きました」
アルトさんは恐る恐るお肉を受け取り、苦手なものでも食べるかのように口に入れた。もしかして嫌いだったのかな。
「・・・おいしい。これってホントにボア肉? 前に討伐して食べたら、すごく獣臭くて食べれなかったよ」
「もしかすると血抜きが不十分だったりしたのかもですね」
当時の状況がわからないのでなんとなくで返事をして、いっしょに昼食を食べ始めた。ボア肉の他には各自で持参したものを食べた。アルトさんは携帯食、私はサンドイッチだ。
羨ましそうにみつめるアルトさんの目に負けて、サンドイッチを半分あげたのは言わずもがなだけど。




