閑話 ダンテスの日常
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仕事忙しくなり更新が遅くなりすみません。
2日おきには更新できるように頑張りますので、
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山脈都市マトン。近くには鉱山があり、そこから産出される鉱石を使った産業が発達している。
例えば鍛冶屋だ。鉱石を使って武器や防具を作り出すのはもちろん、農作業用の道具や馬車に使う部品など作成する物は多岐に渡る。鉱物をハンマーで叩いて伸ばしたり曲げたりするので、力自慢の種族であるドワーフ族がこの都市に多くいるのもそのためだ。
ただ、皆が鍛冶関連で働くわけではない。飲み屋や宿屋などの接客業をするものもいる。
そんな中、ダンテスは冒険者となった。様々な依頼をこなして実績をつみ、この山脈都市マトンのギルドマスターにまで上り詰めたのだった。もちろん、力自慢なのが売りである。
「ギルドマスター!大変です!」
「何じゃ!?」
受付主任が慌てていた。見るからに何か良くないことがあったのじゃろう。面倒事は御免被りたいものじゃ。
内容を聞くと、どうやら街中に盗賊が紛れ込んでいる可能性があるらしい。冒険者ランクCのランドがリーダーを務める『暴風』のメンバーは、盗賊の関係者だった。彼らを介して、盗賊たちが冒険者に成り代わっているという。
「なんじゃと!?どうすればよいのじゃ!?」
「はぁ。もう夜遅いので、スグルさんとアルトさんには明日また来てもらって話を聞くといいんじゃないですか?それまでにこちらで調べられることを調べておくといいと思いますよ」
「そうじゃな。それでいこう!」
方針も決まったことだし、後のことは部下に任せよう。儂はいつでも出撃できるように、武器の手入れでもしておかなくてはな。そう思って席を離れようとすると、声をかけられた。
「・・・どこに行くつもりですか?ギルドマスターはその机にある、い・そ・ぎ、の書類を早く片付けておいてくださいね」
こめかみに力の入った笑顔で受付主任が言った。ダンテスには経験があった。これをただの笑顔と捉え、自分本意な行動に移ると、それから1週間、誰も何も儂の指示を聞かなくなってしまったことがあった。
冒険者時代から何度も助けられているスキル《直感》が警鐘を鳴らしていた。冷や汗が顔をつたって一滴流れ落ちた。動揺をさとられないように気をつけながら返事した。
「もっ、もちろんじゃよ。緊急事態が起きたから姿勢を正そうとしただけじゃ」
苦し紛れの言い訳に、呆れ顔の事務主任はギルドマスターに仕事するように念押ししてその場を後にした。
あれからギルドスタッフでなりすましの可能性のある関係者を調べ、取り急ぎ分のリストを作成して他の街の冒険者ギルドへと状況確認の早馬を出すことにした。もちろんダンテスは目の前のたまった書類の処理と、手紙に印鑑を押すという簡単な仕事のみだったが。
スタッフは交代で仮眠や休憩をとり、気付けばお昼頃になっていた。
「アルトさんとスグルさんを連れてきました!」
「入れ!」
アルトとスグルがやってきたが、2人ともまだ若かった。こいつらが今回の事件を暴いてくれたというが、冒険者ランクDで可能なのじゃろうか。
「俺はこの山脈都市マトンのギルドマスターのダンテスじゃ。見ての通りドワーフ族だ。おまえら、昨日の話を詳しく聞かせてくれ」
彼らは事件のあらましを説明してくれた。これが事実であるとするならば、不味いな。儂が責任を取らされることじゃろう。
「つまり結構な人数の盗賊が、このマトン経由で冒険者になりすまして行動してるってことじゃな」
「そうかもしれませんし、そうじゃないかもしれません。私たちは『暴風』のパーティからしか話を聞けていませんので・・・」
ということは、他にもいろいろ話を聞かなきゃならんな。衛兵に捕まっているランドたちの事情聴取の内容を聞きに行くとするかの。
「ひとまず調べれば全容もある程度わかるはずじゃ。お前たちには悪いが、しばらくこのマトンにおってくれ。向こうのギルドにはわしから連絡をしておく」
「わかりました。しばらくマトンで生活しますね」
「うむ。もちろん何もするなというわけじゃないからの。冒険者として日帰りの依頼ならじゃんじゃん受けてくれ。それと泊まる宿屋じゃが、ギルドの受付に伝えておいてくれ」
とりあえず聞くことは聞いたので、彼らを帰し、ギルドスタッフを呼んだ。来たのはもちろん受付主任だった。
「儂はこれから衛兵が捕まえているランドたちの話を聞きに行ってくる。後のことは任せたぞ」
「その言葉、そっくりそのままお返しします。こちらでランドたちの話を聞きにいきますから、ギルドマスターは机の書類を、は・や・く、済ませてください!」
そう、ダンテスは昨日の書類仕事が終わっていなかったのだ。頼れる上司の姿はいつになったら見られるのか。戦闘力はかなり高い冒険者なのは間違いないのだが・・・
お陰様で今回でおそらく10万字です。
読み応えのある作品になるように頑張ります。




