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閑話 ニグルさんの日常

閲覧いただきありがとうございます。

仕事忙しくなり更新が遅くなりすみません。

2日おきには更新できるように頑張りますので、

応援よろしくお願いします(´-﹏-`;)

山脈都市マトンには衛兵たちがいる施設がある。通称『警備隊舎』、いわゆる『衛兵の詰め所』だ。ここにある副隊長室で仕事をしていると、ドアがノックされた。



「入れ」


「ニグル副隊長!大変です!」



何か問題が起こったらしい。もうすぐ夕暮れ時なのに、これからまだ仕事が続くのかと思うと嫌になる。



「何があった?」



部下から事情を聞くと、どうやら街中に盗賊が紛れ込んでいる可能性があるらしい。冒険者ランクCのランドがリーダーを務める『暴風』のメンバーは、盗賊の関係者だった。彼らを介して、盗賊たちが冒険者に成り代わっているという。これは由々しき事態だ。



「ランドたちが門を通過したときの記録を急ぎ調べ、彼らと一緒に通過した者たちをリストアップしておけ!俺はこの話をしたスグルとやらのところへ向かう」



この件が事実であれば、大変なことになる。街中で犯罪者が冒険者として過ごしているということだ。衛兵の失態、冒険者ギルドの失態として何かしらお咎めがあるだろう。



スグルたちは門のところで待機してくれているそうだ。もうすぐ夜になってしまうので、急ぎ向かわねば。




門のところへ着くと検閲を受けている列とは別に、20人ほどの人だかりが出来ていた。何があったのか門兵に話を聞くと、何やら手遊びで盛り上がっているらしい。検閲も済ませずに遊んでいる人たちもいるそうだ。



「もうすぐ夜なのに、やることやってから遊べよ、マジで」



心の声が漏れてしまった。幸いにも彼らには聞こえない距離だった。仕事に追われる身としては、イラッとする出来事だ。こういう奴らがいるせいで、我らの仕事が長引くのだ。


悪事を暴いてくれた当事者なので、一応は友好的にいこうじゃないか。



「君がスグルくんかね、私はこの街の衛兵の副隊長をしているニグルだ。盗賊の件もそうだが、この人だかりのことについても詳しく話を聞かせてくれるかな」



スグルの隣の人が若干後退りした。イライラが全面に出て、笑顔が引きつっていたのかもしれない。まぁいいか。



「事情を聞こうと思ったが、日が暮れてしまったので、明日この場所に来てほしい」



そう言って警備隊舎の場所を伝えた。彼らはこれから冒険者ギルドに向かうという。あちらより先に接触したので、明日の朝はこちら優先で話を聞けるはずだ。


それにしても、あの人だかりは何だったのだろう。もともとはスグルとアルトの2人だったそうだが、しばらくすると20人ほどが集まっていたという。このことについても、明日事情を聞かなくてはな。





翌日、彼らは言われた通り警備隊舎に来てくれた。別室で待機しているとのことで、急ぎ移動した。部屋に入り、彼らに挨拶をする。



「朝からすまないね。早速だが昨日の盗賊の話を聞かせてもらおうか」


「了解しました」



昨日、部下から大まかな内容を聞いてはいたが、改めて聞くとかなり危険な状態だ。犯罪を犯したであろう盗賊たちが、冒険者として街中にいるのだ。



「なるほどね。こんな怖いことが起きていたのか。冒険者ギルドは今まで何をしていたんだ!盗賊たちが冒険者として街中を自由に行き来していたということだぞ」


「なりすましは悪質ですよね。元の街にいれば、周りの人たちが気付くでしょうけど、違う街ではほとんどが初対面なので、なかなかバレないんでしょうね。怖い話ですね」



顔に力が入ってついつい彼らを睨んでしまう。由々しき事態だが、彼らはこの事件を見つけてくれた人たちだ。無下にしないように気をつけないといけない。



「これから関係者の取り調べと、今まで街で起きた冒険者絡みの事件を調べて見る予定だ」


「大変でしょうが、頑張ってください」



この件はこれくらいで良しとしよう。彼らは帰ろうとする仕草をしているが、そうはいかない。次は昨日の人だかりの件だな。



「ところで、昨日の人だかりはなにをしていたんだ?」


「えっと・・・みんなでじゃんけんしてました」



スグルはじゃんけんのルールを説明してくれた。言葉だけではわかりにくいので、実際にやってみることになった。最初は俺とスグルで勝負をしてみた。



「「最初はグー、じゃんけんポン!」」



俺はグーを出して、スグルはパーを出した。さっきの説明によると、グーとパーではパーの勝ち、すなわち私の負けだ。勝負ごとで負けてしまうとは、なんたることだ。仕方ない。切り替えて次の勝負に移るとしよう。次はアルトとの勝負だ。



「「最初はグー、じゃんけんポン!」」



俺はチョキを出して、アルトはパーを出した。チョキとパーではチョキの勝ち、すなわち私の勝ちだ。やはりこうでなくてはな。ふはは。


それから何度かじゃんけんの実演をして、事情聴取は終了とした。





じゃんけんは便利だな。今までは衛兵内で何か揉め事が起これば、上司が判断を下すか、当事者たちの決闘で解決してきた。丸く収まればいいが、決闘の場合は大怪我がつきまとう。現場復帰に時間がかかる場合があるのだ。


それに引き換え、じゃんけんでは怪我をすることはない。勝敗もつく。画期的な勝負方法だった。


これから忙しくなるな。盗賊調査とじゃんけんの導入、並行してやっていこう。今日も仕事は山積みだ。

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