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46話 護衛依頼7

閲覧いただきありがとうございます。

仕事忙しくなり更新が遅くなりすみません。

2日おきには更新できるように頑張りますので、

応援よろしくお願いします(´-﹏-`;)

馬車を襲いにきた盗賊たち約20人は、気絶させるなどしてなんとか無力化出来た。そしたらなぜか、アルトさんの首にランドがナイフを突きつけていた。


「ランドさん、何をしているんですか?」


「見りゃわかるだろ!お前が盗賊を倒しちまうから、計画が台無しじゃないか!」


どうやらランドたちが盗賊を手引きしていたようだ。ということは、商人たちもグルなのだろうか。この護衛依頼、きな臭くなってきたぞ。これは事情聴取が必要だな。


「アルトさん、大丈夫ですか?」


「スグルくん、ごめん。持久走さえなければ抵抗できたんだけど、もう体力の限界だよ」


ランドたちが私達にだけ持久走をさせたのは、持久走で疲れさせることで、盗賊たちが私たちを始末しやすくするためだったのだろう。バテバテだと20人の盗賊は簡単には倒せない。そして、私たちが盗賊たちに殺されることで依頼料はランドたちが総取り・・・するのか?


いやいや、あんな僅かな依頼料のために、ここまでのリスクを犯すメリットはないはず。何か別の目的があるのではないだろうか。


なにはともあれ、まずはこの場を制圧しなくちゃいけない。アルトさんが怪我しちゃマズイから、出し惜しみはなしだ。


(スキル《威圧》!!)


ランドめがけて《威圧》を放った。視界に入った人や魔物の中から対象を選んで、レベル差と込める魔力に応じて相手を怯ませるスキルだ。怯んだうちに接近して一撃を入れようと、体術スキル《身体強化》を唱えてランドへと急接近した。




「・・・あれ?」




ランドは気絶して倒れていた。レベル差がかなりあったらしい。嬉しい誤算というか、あとで起こす手間が増えたというか・・・


「アルトさん、大丈夫ですか!?」


「スグルくん、ランドが急に倒れたけど、そのお陰で助かったよ」


声に出さずにスキルを使用したので、アルトさんには気付かれずに済んだようだ。ランドは冒険者ランクCなので、アルトさんでは勝てない可能性があった。無事に終わってよかった。



さて、馬車の御者たちは、盗賊が出てきてからブルブル震えていたので、この件に関与していない、ただの御者だと思われる。残るは馬車の中の人たちだ。


日本で言う立てこもり事件だ。馬車の中の人たちは、どっち側の人たちなのだろうか。盗賊関係者なら無力化しなきゃだし、無関係の人たちなら保護しないと。


「外は制圧しました!中の人たちは無駄な抵抗はせずに出てきてください!」


「・・・」


あれ、返事がないぞ。人質立てこもり事件発生だ。テレビで見たことはあるけど、実際の現場に遭遇するとどうすればいいのかわからない。


「アルトさん、どう思います?」


「出てこないということは、盗賊の関係者がまだ中にいるみたいだね」


もしも人質がいるのなら、慎重に行動しないといけない。とはいえ、死にさえしなければ聖魔法でなんとかなるだろう。行き当たりばったりだが、時間をかけて対策されても困るし、急ぎ突撃しよう。



まずはランドのパーティー『暴風』のメンバーが乗っている後ろの馬車からだな。愛用のナイフを片手に、馬車のドアノブへと手をかけた。アルトさんに目配せしてドアを開けると、中からいきなり剣を突き出してきた。盗賊の関係者確定だ。


ナイフで剣をいなし、身体強化のスキルゴリ押しで接近して、顎へパンチを繰り出し、気絶させた。残り2人は前にいる仲間が邪魔で攻撃に移れず、私はそのまま馬車の外へと後退して距離を取った。狭い馬車内で戦うのは危険なので、ヒットアンドアウェイだ。


「無駄な抵抗はやめて、中から出てきてください!」


「くそ!!また1人やられちまった!!」


「出るかボケェ!!」


(イラッ)



あと2人いるが、なんか面倒臭くなってきたな。

・・・馬車、爆破しようかな。


「アルトさん、今から起きることは忘れてください」


「えっ、何?どうしたの?」


「犯人に告ぐー!お前たちは完全に包囲されているー!武器を捨てて速やかに出てきなさーい!出てこない場合は馬車ごと爆破するぞー!これは嘘ではなーい!そこの丘に目を向けてみなさーい!」


私は2台の馬車に乗っている人たちに向けて叫んた。御者の2人は真っ青になって、両手を上げてこちらに走ってきた。アルトさんは彼らを保護した。


「火魔法 《エクスプロージョン》!!」


ここに来るまでにあった小高い丘。あれのせいで見晴らしが悪く、待ち伏せされて盗賊たちに襲撃されたのだ。もともとランドたちが盗賊とグルだったわけだが。


その小高い丘を目掛けて魔法を放った。《エクスプロージョン》は指定した範囲を爆破する魔法だ。ただし、込める魔力によって規模が変わる。


今思えば、やり過ぎだったかもしれない。イライラに任せて放った魔法は、火の玉となって小高い丘目掛けて飛んでいった。皆はその火の玉を目で追った。


火の玉が小高い丘に着弾すると、目が開けていられないほど眩しい光を放ち、皆は目を閉じてしまった。


一瞬の間を置いて爆音が聞こえてきたので、皆がゆっくりと目を開けたところ、メラメラと大きく燃え上がった炎が、丸い固まりとなって上空へと昇っていった。


「風魔法 《ウインドシールド》!」


こちらに向かってやってくる爆風や熱などを、私は風魔法で遮断した。もちろん制圧した盗賊たちも含めてだ。皆の様子を見ると、開いた口が塞がらないようで、その場から誰も動かなかった。


皆は、しばらく空に上がった爆炎を眺めていた。

小高い丘は更地になっていた・・・




「最終勧告でーす!武器を捨てて速やかに出てきなさーい!」


馬車の中に残っていた人たちは武器を捨てて、我先にと飛び出し、両手を上げてこちらに向かって走ってきた。さっき気絶させた人は入口付近にいたため、仲間たちに踏まれていた。可哀想に。


これにて一件落着・・・だよね?

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