閑話 実績作り
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「ステリアさん!大変です!」
冒険者ギルドの一室で待機していたステリアに呼び出しがかかった。フロンダの街中に魔物が現れたそうで、討伐の依頼をお願いしたいとのことだ。
(やっと来たわ。いっぱい実績を作らなきゃ)
冒険者ランクBのステリアは、ある組織に所属している。表の世界ではバレないように隠しつつ、冒険者ランクを上げるための実績作りとして『小さな魔石』を利用した。『小さな魔石』に波動装置を使用すると、魔石が活性化して魔物が現れる。この魔物を討伐することで、ギルドでの印象を良くしようと考えている。
「場所はどこ?魔物の種類はわかる?」
「場所は西の商業区です!魔物はスネーク系だそうです!」
ギルド職員に状況を聞き、現場へと移動した。
組織から集めた『小さな魔石』は魔物ランクBとCで、魔物の内容については事前に調べておいた。特徴や弱点などはすでに把握している。現場についたら迅速に対応できる自信があった。
ステリアは右手に剣、左腕に小盾を装備している。左手は魔法を放つこともあれば、両手で剣を握ることもあるので、自由に使えるようにするために、小盾を腕に装備している。
基本的にはソロで活動しているが、場合によっては臨時パーティーを組むこともある。もちろん組織の冒険者たちとだが。今回発生する魔物はソロでも討伐できる魔物だったので、単独で行動する予定だ。
魔物が発生したという現場についた。周りからはすでに誰かが戦っている戦闘音や住民の悲鳴が聞こえていた。
(無事に魔物が発生したようね。でもギルドの周辺にも『小さな魔石』をバラまいていたはずだけど、なぜ魔物が出なかったのかしら)
疑問に思いはしたが、今は目の前のことに対処しようと思い、剣を握りしめた。目の前には魔物ランクCのレッドスネークがいた。名前の通り火属性を使用してくる魔物で、水属性か弱点になる。
「魔物だ!逃げろー!」
「キャー!」
住民たちは突然現れた魔物に慌てふためいていた。ステリアは逃げる住民の隙間をかいくぐり、レッドスネークの前に立った。
「水魔法 《アクアジェット》」
左手を前に出して水魔法を唱えた。勢いのある水を噴射する水魔法で、水滴一つ一つが小さな刃となり、水圧により無数の刃で圧殺する。
弱点である水魔法ということもあり、レッドスネークは直撃を受けて怯んだ。ステリアはその隙に近づき、右手の剣でレッドスネークにトドメを刺した。
「私は冒険者ギルドから魔物討伐を依頼されたステリアよ!魔物退治は私にまかせて!」
周りの住民へのアピールを忘れてはいけない。なぜなら冒険者ランクAになるための実績作りのためだ。
倒した魔物は通常、倒した人の所有物となるが、『小さな魔石』で生まれた魔物なので、時間が経てば腐ってしまう。今回は回収しても無駄なのだ。それなら気前がいい印象を与えるために有効活用したほうがよい。所有物権を放棄して、腐った魔物の後片付け含め、他の人に押し付けるのが一番だ。
「魔物討伐を優先するため、倒した魔物は放置しておくわ!所有権は放棄するから必要なら皆で素材を分け合ってくれて構わないわよ!私は次に行くわね」
そう叫ぶと、ステリアは次の戦場へと移動した。事情を知らない住民や近くの冒険者は、ただで素材が手に入るとわかり、我先にとレッドスネークの元へ駆け寄っていた。あとで素材は腐ってしまい、この頑張りが無駄に終わるとも知らずに・・・




