25話 宿屋1
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ここ数日は、冒険者ランクが1つ上の常設依頼をこなしていた。そのおかげで資金もだいぶ増えてきた。そろそろフロンダの宿屋に泊まろうかな。毎日辺境の森の小屋と行き来するのもなにかと面倒だしね。
ドナートさんによると、
「宿屋?どこも一緒だと思うし、1番安いところでいいんじゃね?俺は泊まったことないけどな。はっはっはっ」
ミレイさんによると、
「そうねぇ、お風呂付きとお風呂なしで金額が違うのよね。お風呂なしで雑魚寝だと、大銅貨数枚で泊まれるところもあるわよ。女性に人気なのはやっぱり風呂ありの個室かな。一泊銀貨1枚ぐらいあればいいところに泊まれるわよ」
アルトさんによると、
「ランクDぐらいになると、大浴場付きの個室の宿屋に泊まるかな。小銀貨3枚ぐらいはかかるけど、いいところだよ」
三者三様なアドバイスだった。ここは素直に同業者の意見を採用しようと思う。
日々の日課になった常設依頼をこなし、夕方になった頃合いを見計らって宿屋街へと向かった。フロンダの宿屋は、ある一部に密集している地区がある。宿屋や飲食店などの観光業が一箇所に集まっているのだ。
宿屋街に着くと、冒険者たちだろうか、飲食店でお酒を片手に騒いでいる姿が見えた。宿屋の方も賑わっているようで、入り口で順番待ちしている姿も見受けられる。人気のあるところは混雑しているようだ。もちろん私には、あの人混みの中に入っていくような勇気はない。もっと早い時間帯にくればよかったな。
宿屋街の様子を見ながら歩いていると、1箇所、閑散としている宿屋があった。ふと気になり、宿屋の中へと入っていった。
「いらっしゃいませ!お泊りですか!?」
中に入ると、すぐに声をかけられた。15歳ぐらいだろうか、女の子だ。受付に座っていて、私が入ってくると前のめりになり、声をかけてきた。
「すみません、ここって料金とかどんな感じですか?」
「個室で一泊小銀貨2枚、お風呂は大浴場を使ってください」
あれ?意外と安い。にも関わらず、閑散としているのはなぜだろうか。
「失礼なことをお尋ねしますが、料金が安い割に宿泊客が少ないように見えますが、何か理由があるんですか?」
「見かけない顔だから君は最近きた人なのかな?・・・理由聞いても他に行かない?」
「たぶん大丈夫ですよ(いざとなれば、申し訳ないが、小屋へテレポートするかもだけど・・・)」
店員の名前はサラ。客が少ない理由は、従業員に獣人がいるからだそうだ。『動物にお世話される筋合いはねぇ』といって、出ていったお客もいるそうだ。獣人差別、けしからん。異世界転生小説では定番の内容ではあるが。
獣人、街中であまり見かけなかったけど、あまりおおっぴらに出歩かないようにしてるのかな?とはいえ、ここに泊まればそのうち会えるはず。会いたいな。
「獣人の方のお名前は?どんな姿なんですか?会えますか?」
「君、ぐいぐいくるね・・・」
いけない、興奮してしまった。店員のサラさんに引かれてしまっている。人見知りよりも獣人ワードのほうがインパクトが強く、前のめりで会話していたようだ。気を取り直していこう。
「ここに泊まります!獣人の方に会えるまで!」
「あ、・・・はい」
さて、どんな出会いが待っているのかな。




