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憂鬱の民(短編集)  作者: 紀ノ貴 ユウア
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17.ミナシキ

 ホラーかな。

 皆が耳を澄ました 神様のお言葉 未来の凶事吉事(すべて)知りたいの


 ()(しろ)の巫女は静かに一言 「ミナシキ」と そして床に倒れ伏す


 神官は頭を抱える 巫女(みこ)が絶命 前例にない


 まあまあそんなことは置いておいて 此度(こたび)のお告げは一体何だ 頭をひねるのは玉座のお(かた)


 いつも神様は一言だけ 重要なワードただ一つ 今回はあまりに難しい


 人々は考えるその言葉の意味を キラキラギラギラ 豊かな幸福夢見てる


 もっと教えてよ神様 その言葉の続き 千里見据(みす)える()で何を見たの?


 巫女(みこ)が聞けるのは数十年に一度 貴重なチャンスだったのに まさか真相は闇の中?


 だめだめ絶対に解明 必死に探せ言葉の意味 究明者にはきっと幸福が!


 見つけた見つけた 森に囲まれた田舎村 男の名前が「ミナシキ」だって!


 人々は詰め寄る男の元へ だけど彼は首を傾げる 私はただの木こりです


 彼を神官に! いやいや王に! きっと何かを成し遂げてくれるよ!


 (まつ)り上げられた男 無限な可能性に心(おど)らせて 人のお役にと決意を表明




 人の妄想(よく)はおかしいね 未来のない世界を見て 天上の者たち笑っていた

 ミナ死期シキ―――。

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