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満月に貰ったロリポップ

作者: 蝶屋 綺羅

今日はハロウィン♪ウキウキしながら学校に行った。

私は 吉野沙薇。(よしのさら)

中学3年生。

今日ウキウキしているのは実はもう一つあって、私好きな人、栗原夜宇斗君くりはらようとの誕生日でもある‼︎


私はこの日に告白する!

そう決めた。

社交的な私にとっては、ひっこみじあんの夜宇斗君は可愛く見えた。

7ヶ月ほど前に夜宇斗君の隣の席になった。

「初めまして‼︎」

私がそう言うと

「…初めまして……」

と返してくれるが、いつもの会話では、夜宇斗君が話しかけるのは少なかった。

それも、話しかける内容は、大体

「教科書見せて」

とかだけだった

好きになったのは2ヶ月後。

夜宇斗君が授業中の居眠りをする時の寝顔を見た時で、とても整った顔立ちをしているが、それでいて目立ち過ぎず、どこか寂しげな雰囲気を持っていた。

起きた時は瞳の1つ1つ(2つだけだけど、、、)が少し紫がかっていてやはり寂しげな光が浮かんでいた。

その時からはもう夜宇斗君から目が離せないくらい好きになっていたのだ。


俺・栗原夜宇斗には好きな人がいる。隣の席の吉野沙薇だ。

暗くてノリが悪い俺にも関わらず、笑顔で話しかけてくれるので、一瞬で沙薇が好きになった。

沙薇は二重まぶたが可愛く、底抜けに明るい笑顔がチャームポイントだ。

沙薇は俺のことどう思ってるのかと心配になる。

そういえば、今日はハロウィンと俺の誕生日だった。

沙薇はいつも『早くハロウィンにならないかな〜』と言っていた。

ハロウィンが好きなのだろう。

初めて会った時に俺の誕生日を聞かれた。

そん時、ハロウィンと同じ日と言った事を覚えてハロウィンにならないかな〜と言ったと思えば胸がドキドキする。

俺、今日、沙薇に告ろうと思っている。

なんせ、今日はハロウィン限定としてクラスで告白大会があるからな。

もう俺の心臓はドキドキどころかバクバクいっている。



「これで告白大会を終了いたしまーす!」

と、活発そうな一人の男子の声で告白大会は終了した。


私は、告白大会では恥ずかしさのあまり夜宇斗君には告れなかったが、やはりこの日に告白しないとと思い夜宇斗君を呼んで告白する予定だ。


    「「あの。」」


俺と沙薇、2人の声が重なった。

「あ、ごめん、先にどうぞ。」

と沙薇。

「あのさ、俺、あの…やっぱなんでもない…」

告ろうと思ったが勇気が出ない…

「私も別に…」

暫くの間沈黙が続いたので、何か話そうと思い、口を開いた。


    「「好き」」


また2人の声が重なった。

これは、奇跡かもしれない。

ハロウィンの日に起こった奇跡。

満月のように綺麗な夜宇斗君の瞳には、私が映っている。

夜宇斗君はロリポップのように甘い奇跡を運んでくれた。

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