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貫き通せ我が騎士道  作者: 神木ユウ
第2章 流水国アクア
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第70話 閑話:適応剣の能力

「兄さん、聞きそびれてたッスけど剣は手に入ったッスか?」


「そういえば聞いてませんでしたわね」


 話してなかったか。遺跡から戻ってきたらすぐゴタゴタに巻き込まれたからな。

 体内からヴィラを取り出す。


「適応剣ヴァイラデントだ。俺はヴィラって呼んでる」


「やっぱりキレイッスねぇ。どんな剣なんスか?」


「あらゆる環境に適応できるらしい。1度に1種しか適応できないが永続するみたいだな。俺もまだ使ってないから実感は出来てないんだが、どんなに暑くても寒くても平気らしいぞ」


「へぇ、便利ですわねぇ」


「雪山越えの時に欲しかったッスね……」


 俺と同じことを言ってるな。寒いだけでなく険しかったあの山は記憶にも新しい。印象に残っているんだろう。


「環境に適応ってどこまでのことが出来るんでしょう?」


「どういうことだ?」


「例えば……そうですわねぇ……。水中とか。水の中でずっと生活できるようにとかは可能ですの?」


『出来るよ! ただ水中に適応すると今度は地上で生活できなくなるから気をつけてね』


「出来るのか!? 凄いな…。代わりに地上で生活できなくなるらしいが可能だと言ってる」


「おおー! じゃあ山の頂上みたいな空気が薄いところはどうッスか?」


『それも大丈夫!』


「大丈夫だってさ」


「スゴイですわねぇ。本当にどこまで出来るのか気になりますわ」




「炎の中はどうだ?」


『大丈夫だよ!』


「地中とか」


『それも問題なし!』


「砂漠に適応すると寒さにも暑さにも同時に適応できるのか?」


『それは流石に無理かな。昼は日差しや暑さに、夜は寒さに適応し直さないと』


「なるほど。場所に適応するんじゃなくてあくまで環境に適応するんだな」


 大体わかってきたか。ほぼ万能に思えるな。


「恐ろしいことを思いついてしまいましたわ……!」


「どうした?」


「炎の中でも大丈夫なのですわよね? それはつまり炎魔法を完全に無効化するということでは?」


「! 確かに!」


 それなら相手の使用魔法に合わせて適応し直せば魔法使い相手には圧倒的に有利に立ち回ることが……!


『あー、盛り上がってるとこ悪いんだけど……。それは難しいと思うよ?』


「無理なのか? 炎に適応できるなら炎魔法も大丈夫そうだが」


『例えば炎魔法の中でも燃やすだけの魔法なら問題ないよ。でもそんな魔法使ってくる人いないでしょ?』


「あー、確かに。普通炎の玉を飛ばすとか勢い良く炎を噴出するとかだな」


『その熱には適応できるから全くの無意味じゃないんだけど、衝撃はそのままなんだよ。だから魔法相手にあたしを過信するのは危ないかな』


「なるほどなぁ」


 例えばヴィラの遺跡から出た時、海を泳ごうと思ったら、水中に適応したとしても荒れてる海を渡れるようになったりはしない訳だな。

 それでもかなり優秀であることに変わりはない。ある程度とはいえ魔法を防げるんだから、やはりフィーよりヴィラを普段から使えるようにしておくべきなのでは?


『ま、待ってください! えーと……そう! わたしとの長年の絆があるじゃないですか! きっとわたしを使い続ければそのうち絆パワーで……』


『……見苦しい』


『辛辣!?』


(絆があるのは否定しないけどな……。フィーの能力が戦闘向きじゃないのはもともとわかっていたことだし……)


『ゴメンね?』


『私と一緒に出番を待ちましょう?』


(いや、悪いがフィーは右腰に差すことが出来るようにするつもりだ。左にヴィラ、右にフィー、後ろにリィンにしよう)


『……然様でございますか』


 珍しくアンから不満気な声が上がったな。流石に自分だけ留守番は嫌なのか。

 と言ってもなぁ……。アンは普段使い出来ないから……。


(悪いな、強敵相手にしか使ってやれなくて)


『強敵相手にしか……。そうでございますね。理想の居合を振るうならば、相手にも相応の力が必要になります。私に出番が来ることが稀であるのもいたしかたないこと。承知いたしました。その時をただ待つのみでございます』


 何か納得してくれたようだ。良かった。




「ユーリさんが黙り込みましたわ」


「あれは剣たちと話してるッス。新しく増えたしきっと全員相手するのが大変なんスよ」


「頭の中に声が聞こえるのですわよね?4本も同時に話されたら頭がおかしくなりそうですわね……」


「リィンは静からしいッスよ。フィーは結構賑やかで、アンはおしとやかだって言ってたッス。ヴィラはどんな子ッスかねぇ」


「そういえば全員女性なんですの?」


「あー、女の子の声がするらしいッスね」


「ユーリさん……まさか……」


「え……? いやまさかそんなことはないッスよ。あたしと一緒に寝ると結構赤くなったりしてるッス。大丈夫ッスよ」


「待ちなさい! え、一緒に寝てることがありますの!?」


「ふふーん! まあ? 妹特権的な感じッスねー!」


「赤くなっているユーリさんについて詳しく!」


「スゴイ食いつきッスね……」


「詳しく!」





「イラッ」


「ヒッ リリエル、どうかしたか?」


「いえ、何だか急にイラッとしたものですから……。どうしたのでしょう?」


(ユーリ! 早く戻ってきてくれ!)

 今回の閑話はこの1話のみです。

 これだけの更新では味気ないので、本編も1話更新します。

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