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「よかったです。まさかロリコンなんてもっとひどい噂が城下では流れているのかと動揺してしまいましたよ。危うく噂の発信源を根絶やしに・・いやいや、突き止めなくてはと思考を巡らせてしまいましたよ」
さらっと危険な言葉を吐きますね。この宰相さんは。恐くてたまらなくなりますね。きっと本当に容赦なく根絶やしにしてしまうんでしょうね。宰相、半端ないです。
底意地の悪い笑みを浮かべてる宰相を横目に若干引き攣った顔をしながらリサは尋ねます。そうです。聞きたいことはあります。これは結構大切におもいます。聞かなくてはなりません。
「あのーあの噂って事実なんですか?」
「・・・・・・・・・」
しばらく沈黙が流れます。さっきからこの部屋は異様な空気に何回もなりますね。こんな空間いたくないないですね。当事者にもなりたくないと心から思いますよ。えぇ、ホントに。
「・・・・事実か、そうでないかといいますと・・・・事実です・・・」
消え入りそうな小さい声で返答が返ってきました。苦虫をかみつぶしたような微妙な表情でいます。よっぽどこの事実を認めたくないんでしょうか。しかし次の瞬間宰相の顔は一変としました。リサを真正面から見据え、覚悟を決めたかのように口を開きだしました。