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更新空いてしまいすみませんでした。更新再開です。
「あの~リサ様?大丈夫ですか?」
リサは微動だにせず、固まっていました。それも驚いたという顔をしながら。そんなリサにケビンは心配そうに声をかけます。まぁ、目の前でびっくり顔しながら固まっている人間がいたら、心配をしますよね。それにケビン本人はリサがなぜ驚いて固まっているか全く想像できないから尚更ですね。第三者の私からすれば、リサの気持ちは痛いほどわかりますがね。
ケビンに声をかけられ、やっと意識を現実にもってきます。そして慌てて居住まいをただします。けれど、どうしてもケビンをまじまじと見てしまうリサがいます。きっとリサの頭の中では(これが宰相。これが宰相。これが・・・)がエンドレスで巡っていることだろうと思います。
そして一方の残念宰相はというと、意識を取り戻してからのリサの視線を痛いほど浴びて、どうしていいかわからない状況です。なぜこれほどまで見られているのか、謎なのです。しかも決していい視線ではないとなんとなく肌で感じます。
しばらくの間、じーっと見つめる少女とその視線にどぎまぎしながらも見つめ返す男という何とも言えない空間がひとつ出来上がってしまいました。