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(さ、宰相ーー!!??)
リサは心の中で叫びました。そして、目が点になりました。それもそのはずです。リサが現代日本で読んだお気に入りの王族ものファンタジー小説に出てくる宰相と目の前の男とでは、天と地の差があったのですから。リサの中での宰相のイメージとは、王の片腕であり、時には王をも超える采配やら、頭脳やらを披露するとてつもなく賢いお方。それがリサの想像していた宰相です。間違ってもこんなドン引き男ではありません。それに、もっと風格のある感じ、つまりおじさんを想像していたのです。
(ど、どうしよう。これが宰相・・。宰相でこんな変なら、陛下って・・。ってか、この国本当に大丈夫なの?)
リサの疑問はもっともです。えぇ。本当にもっともです。だって、
陛下=ロリコン
宰相=ドン引き男
うわぁー。最悪です。私だったらそうそうにこんな国おさらばしたいです。悪いことは言わないから、リサも逃げちゃいなと言ってあげたい心境です。
まぁ実際は逃げられない状況ですし、逃げられてしまうとこの物語はここでENDとなってしまうので困ってしまうのですがね。