16話
「少佐?本名は?」
「本名はこの世界に来て新たな人生を歩むことになったのだ!前の世界でのことなどもう関係ない!だから私は前の世界での名前などとうに捨てた!こっちでの名前が決まるまでは私は少佐という名前でいくと決めたのだ!」
無駄に力を入れながら力説する少佐。
いるんだな。こちらの世界を本当の世界として、前までの世界と虚像の世界として認識してこの世界で一生生きていこうと考える奴も……まあこいつの場合ミリタリーオタクで能力か神にお願いして外見から服装まで自分の思うように変えたから今までの名前を名乗るのに抵抗ができたというところがおおきいだろうが?
「そうか。ならきっと体も変えているのか?」
「わかるか!?この芸術的に美しい肉体美を!?前の世界ではどんなに頑張ってもこんな美しい肉体にはなれなかったらからな!私の能力で弄ればこんな肉体美は簡単に再現できるが……それでも今まで無理だと諦めていた理想的な肉体になれてうれしいのだ!!」
さらに言葉に力を入れながら、ついにはポージングまでし始めて自分の肉体と能力のよさについてさらに語ろうとする……
「さらに肉体強化の能力によって上昇してる身体的能力もさらに筋肉が増えたことによって効果が倍増されたんだ!!さらに私が知っていた極限まで絞りぬかれた肉体がどこら辺を鍛えればいいかを知っていたおかげで普通なら2倍ぐらいにしかならない身体的能力も3倍ほどになっている!!さらに私の能力を使えば何倍にも膨れ上がる!!つまり漫画の世界だけだと思っていた衝撃波をこの肉体と能力があれば実際に使うことができるのだ!!!!!」
「わかったわかった。今は時間がないからさっさと行くぞ」
「む?しまった私としたことが思わず熱く語ってしまったようだ。それで探し出したあとはどう行動するんだ?」
「ああ少佐の能力は気を引くのにいいだろからお前は相手に派手に攻撃してくれればいい。そして俺は少佐のサポートをしながら同時に能力で後ろから殺す時を狙う」
「できれば1対1で正々堂々とやりたかったができるような状態ではないし私は軍人だ。作戦内容がどんなに卑劣であってもそのとうりにやりきってしまうのが一流の軍人だろ。だから私はそれでもいい」
「そしてお互いの能力を少しでも知っておく必要があるな。俺の能力は液体化、液体操作といったところだ」
「たしかにそうだな……そうでないと的確にサポートが出来ないかもしれない。私の能力は肉体操作と新たな器官をつくれることだ」
「新たな器官ってなんだ?」
「簡単に言うとだな。人間ではない動物が持っている特殊な器官を自分に作れるということだ」
そういうことか。たとえば蛇のビット器官を作ったり、蝙蝠の超音波で周りの確認をしたりできるようになるということか……待てよ?こっちの世界にいる魔物の器官を作れるんなら俺の能力に似たところがあるな。まあそれに気付いてるかは知らんが、、まあ今は味方でも後でどうなるかはわからないから教えるわけにはいかんな
「ならそっちの方が追跡や発見には向いているななら俺は液体になってそっちについていく。先導はまかせたぞ」
「ああ。任された」