14話
このままこの街にいたら確実に爺のもくろみ道理に巻き込まれる可能性が高そうだ。さっきギルドでマークされたばかりなのにこんな大きな事件に関わったら確実に自由に動ける範囲が狭くなるな。街から逃げるか、隠れるか早く手をうたないと……
『爺逃走経路、もしくは見つからないところを教えろ』
『いやじゃ。わしの人生の潤いを奪う気か!?』
『そんなもん捨てろ。こっちはお前らの目的の世界を見るということがダメになりそうな瀬戸際なんだ』
『諦めろと神は言っておる』
『そんな神はいらん。さっさと死ね。そしてマシな神を連れてこい』
『そして今更じゃが。わし、神なんじゃが人生でいいのか?神生と言うべきなんじゃないのか?どっちなんじゃ?』
『そんなことは今は関係ない!さっさとどっちに暴走者がいるかはけ!!』
『それにの?わしがこれを言ったということはすでに回避できないほど接近しているからに決まっておろうが。知らんと死ぬ可能性が高いから教えた、がわしは基本戦うお主が見たいんじゃならば限界ギリギリまで言わないでおこうとしてもいいじゃろう』
『扱いが良くならなかった仕返しを今このタイミングでするなんて卑怯な……』
『ギクッ……なんのことかな?わしゃあ知らんぞ』
『爺が』
『それにの残っている暴走者はお主にとってもとてもいい獲物じゃぞ?』
こういうことには嘘をつく意味がないから、さぞかしいい能力を持っているか、俺の能力と相性がいいんだろうな
『どんな能力を持っているというんだ?』
『一人は物質創造じゃ、もう一人はアイテム創造じゃな』
『その二つどこが違うんだ?』
『簡単にいうとじゃの。アイテム創造は能力も付加できる。物質創造は物質しか作れず、能力は付加されないという違いじゃ』
アイテム創造なら自分の好きに能力つきのアイテムを作って壊せば自分の能力を簡単に増やすことが出来るようになるから強くなるのが断然早くなるな。もしも物質創造でも性質は生きてるだろうからそこから能力を発生できるかもしれない。どっちを手に入れたとしてもかなり役に立つのは確定だなしかしこの爺のいいなりになるのも癪だし、やった後のことも考えるとできる限り目立たないようにしないとな
『ひとつ聞くが誰かに能力枠を譲るということはできるか?』
『できないことはないんじゃが?それがどうしたんじゃ??』
ということは俺は能力枠をもらわなくても能力を手に入れることができるから能力枠までと欲張らなくてもいいわけだ。つまり取引によっては一人の仲間を作ることが出来る。協力する代わりにとどめだけは刺させてほしいというのを最低条件に入れて、向こうには能力枠の譲渡で釣れる奴がいるはずだ。ついでにそいつを倒した功績は仲間の奴に押し付けて自分は目立ちにくいようにすることもできる。うまくいかないところもあるだろうが、だが今から逃げるのは難しいし隠れるといっても雨が降っていないから水たまりになって隠れるわけにもいかない。爺のいいようになるのだけはむかつくがこれ以外にいい方法もなさそうだしこれで行くか
『暴走者を追いかけている奴に目立ちたがり屋もしくは派手な能力を持っている奴はいるか?』
『詳しくは知らんが心あたりはあるんじゃが?』
『そいつの元に行きたいんだが道案内してくれないか?』
『そんな奴のところにいって何をする気じゃ?』
『爺の希望道理に暴走者を倒しに行くんだよ』