11話
何が1匹いたら30匹だ!!明らかに三倍はいるぞ!!能力を使わないなんて言ってられないか
大剣の刀身を液体化させ、液体化させた刀身の半分を使って、刀の形に整形し、表面の水をチェーンソーの様に高速回転させる。
これで木や棍棒ぐらいなら関係なく攻撃できる。あとは残りを使って牽制しないとな……
残りを使いダガーぐらいの大きさの投擲武器に整形し、10個作ったところで液体操作で投擲する
チッ……まだ投擲武器までチェーンソーの様にはできないか……だがこれでも致命傷までは難しいが牽制にはなる。しかも液体操作で回収も出来るから無限の投擲武器だな流れ出ている血にも干渉できれば更に増えるがこれ以上増やしてもまだ操作できないか……要練習だな
前回は切れ味と経験不足のせいで棍棒までしか切ることが出来なかったが能力を使ったことにより木や棍棒のでの防御は意味をなさなくなり、更に抵抗があまり感じられないので一振りで2、3体を同時に葬ることが出来るようになった。が弓や石など遠距離武器については防ぎきれず、動体視力を頼りに避ける。また牽制も完璧とは言いがたくたまに抜けてくる奴もいる
チッ……相手の遠距離攻撃をどうにかしないとこのままじゃやられるかもしれない……何か手は……逃げるもありだがこんな大勢との戦闘なんて中々ないだろうし、今のうちに悪いところは改善しないとな。
矢がかすめる。その時に出た血と怪我を同時に液体化させ元の位置に移動させる。それを元に戻すと傷一つない状態に戻る。それを繰り返し何とか均衡を保ち続ける
「こうなったらこれしかないか」
牽制に使っていたのを5つの円盤に整形し直し、牽制と同時に盾としても使い始める
「うざい!?こいつらさっきから増えてないか!?いったい何体いるんだよ!?」
よく見ると遠くに魔方陣のようなものをつかってゴキブリを召喚?しているほかのと比べて装備からして違う奴が一匹いましたとさ。
「………」
「………」
目と目が合う
「お前のせいかああああ!!!!!!」
「ギャッギャッギャ」
よし殺そう!オーバーキルだ!そしてその使えそうな召喚の能力よこせええええええ!!!!あいつさえ殺せればこれ以上増えることはないだろうからあいつが最優先目標か。もう一体いるってオチはなしでお願いします
零は近くにいるゴキブリを薙ぎ払いながらゴブリン・シャーマン(仮)にむかって走っていく。(仮)は更に多く召喚し守ろうとしたが零の侵略スピードの方がはやく切り殺される
――零は召喚、隷属、下位武術をラーニングした
――ラーニングした下位棒術、下位剣術、下位槍術……は下位武術となります
「さて今から駆除か……疲れるな……というかいったい何体倒したんだ?」
*
返り血で血みどろになった服を見て
「液体操作でどうにかならんかな」
ダメか……あたらしい服を買わないといけないとは今回のでだいぶ稼いだはずだから服くらいなら余裕で買えるだろう。しまったこの世界の服が今の服と同じレベルのものって保障がなかったんだった。古着はいいとしても明らかに縫い目で体がチクチクするのはいやだな。出来ればこの服を何とかしてきれいにして、帰りたいんだがな。乾いた血がこびりついてて液体操作じゃあ取れないからな……洗ってみるか?どっちにするにしろ帰ってからかそういえばゴキブリって換金できる部位ってあったか?
血みどろの冊子を開き確認する
「これは害虫乙だな。換金部位がねぇ……しいて言うなら装備品だけか」
よさそうなものだけ拾って今日は帰るか
これからの課題は遠距離に対する戦闘方法か……あとは今回手に入れた召喚がどこまで使える能力かというところだな。にしてもスライムの能力強いな。一応雑魚の魔物として紹介されているのに能力はなんでこんなに高いんだ?下手をすると水場でならゴキブリがいくら来ようとも勝てそうだし、スライムには強いってイメージまったくないのにな爺に聞いてみるか
『ということで爺俺の疑問に簡潔に答えろ』
『いやいやいやいやこっちは流石に考えていることはわからんのじゃから。そっちから簡潔に教えんとわからんの?』
『かくかくじかじか』
『それでわかるとおもっておるのか!?そんなので分かるのは漫画の中だけじゃ!?』
『仕方ない。スライムの能力が異様に高い件について』
『それはじゃな?簡単に言うとイメージが出来るか出来ないかの差じゃよ。スライムは本能だけじゃから能力の応用に気づかんのじゃ。じゃがお主が手に入れたことでその能力は本来の力に近い能力を使えるようになったということじゃ』
『つまりスライムには使い方が分からなく使えない能力だが、他の生き物にとってはかなりいい能力ってことか?』
『まあそういうことじゃ。そういう能力はまだまだあるからの?見つければかなり楽しくなるぞ』